4.0
色々な世界をウロウロとドキドキと
想像以上に大きかったり、可愛かったりと発見ばかりの世界でした。
自分の知っているダンボールとは別物なのかと思ってしまう程に様々な姿で登場し、訴えて来ている印象でした。
作品の隙間から段ボールの見慣れた文字が見え隠れするのも楽しかったです。
発見、驚き、納得、楽しかったです。
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玉田多紀(たまだたき 1983年兵庫県生)は、多摩美術大学造形表現学部造形学科卒業後、古紙ダンボールを使用し、生き物の造形美や性質をユニークに捉えた立体作品を制作しています。国内外の展覧会やウィンドウディスプレイ、TVメディアや動画配信、ワークショップなど幅広く活動しています。
SDGsが社会のテーマになっている昨今、ダンボールはリサイクルが100%可能な優れた素材として注目を集めています。古紙ダンボールの強度や柔軟性に魅了され、作家は15年以上も前からダンボールを素材とした立体作品を制作しています。その制作方法は特徴的で、ダンボールをそのまま使うのではなく、パルプにまで還元し粘土のようにした上で造形していきます。本来であれば捨てられてしまうはずの古紙ダンボールを作品として甦らせ、命を吹き込んでいくのです。また、素材感を損なわないように着彩はせず、ダンボールの色味を活かしています。モチーフとなるのは恐竜やゾウ、キリンやオランウータン、クジラなど様々ないきものです。
近年では絶滅危惧種をモチーフとして生態系の環境問題に目を向け、ジェンダーギャップなど現代社会を象徴とする問題を生き物の視点で捉えて表現しています。また、作家は来館者に見るだけでなく、体験しながら鑑賞できる作品制作を心掛けており、特に自身の子育ての経験から、0歳から鑑賞できるような仕掛けをしています。
関東地方の公立美術館で初めての個展となる本展は、陸上から海中まで様々ないきものの作品約130点を展示します。玉田多紀の生命力あふれるダンボールのいきものたちを是非お楽しみください。
会期 | 2023年6月24日(土)~2023年9月10日(日) |
---|---|
会場 | 平塚市美術館 Google Map |
住所 | 神奈川県平塚市西八幡1-3-3 |
時間 |
9:30~17:00
(最終入場時間 16:30)
|
休館日 |
月曜日、7月18日(火) ※ただし、7月17日(月・祝)は開館 |
観覧料 | 一般 700円(560円) 高大生 500円(400円)
|
TEL | 0463-35-2111 |
URL | http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/art-muse/ |
割引券 | http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/art-muse/info3.html |
◆ アーティストトーク
日時:6月24日(土)、8月19日(土)14:00-15:00
展示室Ⅰ(申込不要、要観覧券)
◆ ワークショップ
日時:7月1日(土)、8月26日(土)
※詳細未定(美術館の公式サイトをご覧ください)
※場合により延期または中止になることがあります。
4.0
想像以上に大きかったり、可愛かったりと発見ばかりの世界でした。
自分の知っているダンボールとは別物なのかと思ってしまう程に様々な姿で登場し、訴えて来ている印象でした。
作品の隙間から段ボールの見慣れた文字が見え隠れするのも楽しかったです。
発見、驚き、納得、楽しかったです。
4.0
角の固い質感、毛の柔らかな質感、魚類のうろこの湿度ある質感、遠目に見ると「本当にこれが段ボール?」と思わずにはいられない。
寄って見ると「あ!確かに段ボール!」となって答え合わせしているように楽しめる作品もあれば、それでも「やっぱり本当にこれ段ボール!?」と問いたくなるような段ボールを感じない作品もあり、気付けば展示室内を何周もしていた。迫力ある大型作品もたくさんあって、一部触れられたり中に潜り込める作品もあり、五感を使って楽しめる作品群。
個々の作品をじっくり鑑賞するのはもちろん楽しいが、ひらけた展示室内の余白もうまく利用している印象で、空間をそのものを楽しめる展示となっている。
空中を連なって泳ぐ大きな金魚が1番のお気にいり。
展示室外にて製作工程の動画を見ることができるが、初期の段階では本当に段ボールそのもの。
段ボールの3枚卸?も面白いし、テープのように貼り付けてコーティングしたり、粘土のように使用したり、段ボールのポテンシャルを存分に感じることができる。
完成に近づくにつれ質感が変化していく様はとてもワクワクする。
4.0
毎日のように当たり前に目にするダンボール。このダンボールを使って表現する作品の数々は、時にダイナミック、時に繊細。
驚いたのは、ダンボールにこんなに色彩があるのか!ということ。個々のダンボールの色合いの差異で、微妙な動植物の光と影を表現してるなんて。鑑賞中は度々、素材がダンボールであることを忘れてしまうほどだった。
また今回は、子供が最後まで楽しめるクイズもあって、終始笑顔の親子連れが多かった。最後には実際に触れることができる作品もあるので、夏休みにぜひ親子で訪れては。
4.0
ダンボールを使った作品というと日比野克彦のポップな作風を思い出すのですが、まあ、完全に違いました。日比野さんはデザインの人で、玉田さんは立体造形の人というところ。ダンボールでここまでできるんだ、というのが第一印象です。
作品の見せ方も凝っていて、会場に入ると最初に動物の後ろ姿が並んでいるのですが、一部の作品は壁の向こう側に前からの姿があったりする。そして巨大な金魚とかナマズとかが吊ってあったり、海亀が壁を這っていたりする。この辺はダンボールの軽さがなせる技かな。ちなみに1点だけ持てる展示があって、軽さとか、肌触りが体験できました。そこそこ軽く丈夫な感じです。
一方で、オラウータンとかハシビロコウとかの動物たちがまとまっているあたりは、タイトルは「絶滅危惧種の物語」、キャプションに「抗わない受け入れる 今この時を生きている 私たちに向けられる視線は冷ややかだ」とある。確かに作品から観客に向けられる視線は冷静だった。
写真撮影はOKで、作品解説はYouTubeで聴きながら鑑賞できます。スマホとイヤホンがあると便利です。
4.0
展示の最後に実際の制作過程のパネルがあるのだけど、
考えてた以上に「段ボールそのまんま」なんだなということに驚かされる(笑)
段ボール、紙の質感とたわみが生き物たちの自然な表皮の凹凸
筋肉のうねりのように感じられ、生き生きと、生々しく
写実金尾と思わせてディフォルメのある人懐っこいしぐさと造形
広く余裕のある展示スペースにテーマごとに展示された生き物たちと、
その間を泳ぐ金魚やぶら下がる蜘蛛たちが
とても不思議で面白い空間を演出している
テーマ的に親子連れがおおかったのだけど、子供でなくても楽しめる展示だ
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