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春、毎年恒例の「三井家のおひなさま」。今年も楽しく観させて頂きました。
例年ですが、古い時代のものから新しいものまで、単体から豪華な御所づくりや段飾りと、本当に多彩で見事です。中でも、浅野久子氏<北三井家十一代・高公長女>寄贈品の、京都の丸平大木人形店・五世大木平藏が特別に製作した、幅3m、高さ5段の豪華なひな段飾りは圧巻、必見です。
時代によってお人形のいのちというお顔が、少しずつ変化するのを見るのも、楽しいです。また豪華なお衣裳も、時代の流行が反映されているのでしょう。小さいのに凄く見事な蒔絵の雛道具類も、精巧に作られた小さな世界に、感心してしまいます。これはもう、当時の技術の粋を集めた貴重な美術工芸品です。 (ちょうど表参道の「紅ミュージアム」さんで、川内由美子氏のコレクション「ミニチュア愛(らぶ)!展」を観て来たところでした。そちらも、江戸時代から雛道具類を中心に発展してきたミニチュア製作の職人技を、これでもか!という感じに見せる、超凄い展覧会でした。)
第5展示室では、三井11家のうち、伊皿子三井家に伝わる個人コレクションを初公開となっていました。第6・7展示室では特別展示として、京都・丸平文庫が所蔵するひな人形も紹介されています。この丸平文庫のお雛様たちが、今展の目玉です。名家が所蔵していた内裏雛を中心に、大木家の初節句を飾った人形、優美で雅やかな京人形、御所人形、風俗衣装人形、能人形などの人形も多彩な人形が紹介されています。明治天皇・皇后に乃木大将の人形なども、皆さん書かれているように、本当に素晴らしかったです。大名や富裕町人などの上流階級に特に好まれていたという「狆引き官女」が沢山展示されていましたが、一体、ダンミツさん似の「狆引き官女」さんもいらして、良かったですよ(笑)。
今回も、第4展示室(北三井家などのおひなさま)のみ撮影可能でした。ただ、撮影可能エリアがあると、あれだけはっきり表示されていても、撮影できないエリアでも気づかず撮影する人がいます。それが一人ならちよっ知らせてあげられるのですが、グループだと、一般人ではなかなか言いにくいです。撮影禁止エリアの表示の仕方をもう少し方が良いのではと思ってしまいました。また、会期終盤とはいえ恒例でもあるためか、平日昼時、とても空いてはいたのですが、おひなさまの展覧会だからでしょうか、女性のお友達同士で来られているグループがちらほらいらっしゃいまし… Read More