美しい本-湯川書房の書物と版画

神奈川県立近代美術館 鎌倉別館

  • 開催期間:2023年1月21日(土)~2023年4月16日(日)
  • クリップ数:17 件
  • 感想・評価:3 件
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『oedipus』望月通陽(著・型染) 1981年 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生
湯川成一(夷川通御幸町の事務所にて)
『心臓』小川国夫(著)1969年 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生
『加藤周一詩集』加藤周一(著)1975年 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生
『谷崎潤一郎家集』谷崎潤一郎(著)1977年 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生
『茴香變:塚本邦雄自選歌集』塚本邦雄(著)1971年 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生
湯川書房が手がけた本 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生
(中央から時計回りに)『ぺレアスとメリザンド』モーリス・メーテルランク(著)杉本秀太郎(訳)柄澤齊(木口木版画)1978年 /『中国行きのスロウボート』村上春樹(著) 1984年/『本とわたし』富士川英郎(著)望月通陽(型染)1989年/『蒐書三昧 山の限定本』高橋啓介(著)望月通陽(型染)1981年/『比叡山回峯行』[異装版]白洲正子(著)望月通陽(型染) 1994年/『安土往還記』辻邦生( 著) 1973年/『容器Ⅱ』柄澤齊(木口木版画)、北川健次(石版画)、高柳誠・ 時里二郎(詩)1985年/『物質』永田耕衣(著) 1984年/『失われた指輪』加藤周一(著)冨長敦也(銅版画) 2000年
柄澤齊《クロノスの盃》1979年 コラージュ、墨、ホワイト、紙  神奈川県立近代美術館蔵(美浦康重版画コレクション) 撮影:尾見重治
『雅歌』柄澤齊(木口木版画)1985年 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生
『春蚓秋蛇』秦恒平(著)1972年 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生
『神さまの四人の娘』辻邦生(著)木村茂(銅版画)1972年 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生
『景徳鎮古窯・越州古窯・南宋官窯址訪記』加藤静允(著)2007年 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生
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この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

大阪、京都を拠点とした湯川書房は装幀や製本に意匠を凝らした限定本を出版し、2008年に活動の幕を閉じるまで多くの愛書家を魅了しました。「美しい本」の創造を掲げ、版画家の木村茂、岡田露愁、柄澤齊、坂東壮一、染色家の望月通陽、画家の戸田勝久ら気鋭の美術家と協働し、文学と共鳴する工芸品ともいうべき書物を作り出しました。

本展は蒐集家の岡田泰三氏の寄贈により2016年度に収蔵されたコレクションから、書物のユートピアをめざした湯川書房の独創的な作品を展覧します。また印刷を母体に版画と書物は不即不離な関係にあります。本展にあわせ、湯川書房で多くの共作を残した柄澤齊の木口木版の世界を紹介します。

◆ 湯川書房とは
湯川成一(1937–2008)によって1969年に大阪市で設立、1998年より京都市に事務所を構えた。作品選定から装幀、造本に至るすべての工程を一人で担う限定本の出版を行う。自らの審美眼で作家の才能を見出し、辻邦生『安土往還記』、望月通陽『出埃及記』、村上春樹『中国行のスロウボート』、柄澤齊『雅歌』、車谷長吉『抜髪』など次々と刊行。書房には文学者や美術家が集い、日夜文学談義が行われたという。俳句や書画、骨董にも造詣が深く永田耕衣からグラフィック・デザイナーの渡邊かをるの本までひろく手がけた。2004年度造本装幀コンクール優秀賞受賞。没後、湯川を偲んで「湯川成一と湯川書房ゆ かりの美術家たち」展(GALERIE petitbois、大阪、2010)が開催された。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2023年1月21日(土)~2023年4月16日(日)
会場 神奈川県立近代美術館 鎌倉別館 Google Map
住所 神奈川県鎌倉市雪ノ下2-8-1
時間 9:30~17:00 (最終入場時間 16:30)
休館日 月曜日 
観覧料 一般 250円
20歳未満・学生 150円
65歳以上と高校生 100円
  • ※中学生以下と障害者手帳等をお持ちの方(および介助者原則1名)は無料です
    ※ファミリー・コミュニケーションの日(毎月第1日曜日:2月5日、3月5日、4月2日)は、18歳未満の子ども連れの家族は、割引料金(65歳以上の方を除く)で観覧できます。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、同日の会話を楽しむ日「オープン・コミュニケーション・デー」は中止します
    ※その他の割引につきましては直接美術館までお問い合わせください
    ※最新情報と来館に際してのお願いは美術館ウェブサイト等を確認してください
TEL0467-22-5000
URLhttp://www.moma.pref.kanagawa.jp/

神奈川県立近代美術館 鎌倉別館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

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感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

4.0

素敵な装丁の世界

本を手に取るとき、
どのような表紙でどのような素材でどのような手触りか
という情報はとても大事だ

そして持った時の重さ、手触り、各ページの紙の感じ…

本は「集めた原稿をただ閉じた」ものにあらず
本そのものが「デザイン」され「演出」されている

「お、これは…」と思わず手に取ってみたくなる感じというのはやはり大事だ

この展示は装丁の様々な趣向を愉しむことができる
「こんなのもありなの??」「これいい!」と感じる装丁がいくつも見つかるはずだ

表紙や箱だけでなくページの隅々まで考え抜かれたいくつもの書籍
それぞれ実際に手に取って開いてみたくなってきてしまうし、
「布の本」などはそのページに触れてみたい強い衝動に駆られてしまう

タイトルにある「美しい本」
なるほど、確かにこれは美しく興味をそそられる

この「感じ」は電書では絶対に得られない生の感覚だ

THANKS!をクリックしたユーザー
さいさん

5.0

素晴らしい美本の数々

懐かしく拝見しました。
装丁や印刷の紙、文字、インクのこだわりはもちろんのこと、
版画の数々も、素晴らしすぎて、そしてもう新しいものが出てこないことは寂しすぎでしたが、今回の邂逅は励みになります。
貴重な文化遺産と思います。
発行も、保存も、そしてもちろん展示もありがとうございました。
地元ですので簡単に伺うことができました、鎌倉の街中の喧騒をよそに、静かで豊かな時間でした。

4.0

本フェチにはたまらな~い!

本を読まずに積読(つんどく)ばっかり、なのにどうしてか更に買ってしまうんです・・・。
そんな私みたいな人には鼻血ブーですよ、これは!
見てる間ずっと心の中でよだれ拭いてました。
展示の章立てがほぼなかったのですが、ざっくりするとしたら、

・文学、作家
・布の本
・和本、和本テイストの本
・季刊「湯川」
・柄澤齊の版画19点

上記の中から、多分スタッフさんの推し本を、5、6冊位、
真ん中のケースで360°どこからでも見られるように展示されていました。
解説はあるのですが、多くはないです。も少し欲しい!
展示数も多くない。その為星一つ減らしました。

これはもう、版画が好きか、本が好きな人しか来ませんから、好きならカモン!しか言うことないのですが、2つ脳みそのしわ増量ポイントがありました。

ひとつ目は湯川書房の方が和本に目が向いていたこと。
チラシには一つも出てない和本のコーナーがあります。
和綴じ(和本の、背表紙を紐で縛って閉じる方法)の講習を受けたことあるのですが、色んな閉じ方(結び方)があって、職人さんは見た目の美しさも競っていたそうです。当たり前ですが。
かつ和本作られなければ、和紙も需要が減るので両方職人がいなくなっちゃうんですよね。
解説の中の湯川さんの文章で「壽岳文章(書誌学者、和紙研究の大家)は民藝運動に併走し、和紙の再興に努め・・・(自分は足元にも及ばないが)」とありました。
もしかしたら紙を見極めていく中で和紙が視野に入ってきて和本に目が向いたのかなぁ? それとも作家さんの影響かなぁ?などと想像してますが、チラシから洋本のイメージで行ったので「おおっ!」となりました。
しかも見たことないようなデザインの和本♡
洋本でも染色家の方と布の本作ったりする位で、民藝との親和性も感じるし、そういうところもいいわ~♡

2つ目は入り口の挨拶文。

・今回の企画展は岡田泰三さん寄贈の書籍がメイン。
 (2階展示室外に湯川さんとのお写真や文章が展示されてました)
・神奈川県立近代美術館・鎌倉別館が1984年に開館したきっかけの一つに、山口蓬春の蔵書の寄贈があった。その為当館はこれまで本の蒐集に力を入れてきた。・・・氏のコレクションの中にはマティスの版画本「ジャズ」まであり、氏は美しい本を愛でる真の本好きに違いない云々。

・・・知らなかった。山口蓬春記念館の解説で本の寄贈の話も、本の話自… Read More

THANKS!をクリックしたユーザー
fumiko773さん、morinousagisanさん、micco3216さん、Sukekiyo-Acckermanさん

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『oedipus』望月通陽(著・型染) 1981年 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生

湯川成一(夷川通御幸町の事務所にて)

『心臓』小川国夫(著)1969年 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生

『加藤周一詩集』加藤周一(著)1975年 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生

『谷崎潤一郎家集』谷崎潤一郎(著)1977年 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生

『茴香變:塚本邦雄自選歌集』塚本邦雄(著)1971年 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生

湯川書房が手がけた本 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生
(中央から時計回りに)『ぺレアスとメリザンド』モーリス・メーテルランク(著)杉本秀太郎(訳)柄澤齊(木口木版画)1978年 /『中国行きのスロウボート』村上春樹(著) 1984年/『本とわたし』富士川英郎(著)望月通陽(型染)1989年/『蒐書三昧 山の限定本』高橋啓介(著)望月通陽(型染)1981年/『比叡山回峯行』[異装版]白洲正子(著)望月通陽(型染) 1994年/『安土往還記』辻邦生( 著) 1973年/『容器Ⅱ』柄澤齊(木口木版画)、北川健次(石版画)、高柳誠・ 時里二郎(詩)1985年/『物質』永田耕衣(著) 1984年/『失われた指輪』加藤周一(著)冨長敦也(銅版画) 2000年

柄澤齊《クロノスの盃》1979年 コラージュ、墨、ホワイト、紙  神奈川県立近代美術館蔵(美浦康重版画コレクション) 撮影:尾見重治

『雅歌』柄澤齊(木口木版画)1985年 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生

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