4.0
藤田多めの収蔵展。
(ネタばれあるので、観た後でお読み頂けたら嬉しいです。)
企画ものかと思いきや、普通に収蔵品にまつわる説明だったりしたので、こちらも普通に収蔵展として楽しませていただきました。こちらの美術館、好きでちょこちょこ来ます。
で、この前に練馬区立美術館「日本の中のマネ展」を観てきた為に、ついつい絵の中に「マネっぽさ」を探してしまうという症状が・・・。と、2枚それっぽい絵があるではありませんか! 両方とも背景がグレーなだけですが(スペイン好きなだけでは?とか思ったりもしましたが・・・)、大久保作次郎「マンドリンを弾く少女」と北蓮蔵「コンセルジュ」。北さんの作品はめっちゃ「ぽ」かった為にえらいテンションが上がりました。
さらに、これも「マネ展」でえらいびっくりするようなエッチングの作品を見てしまったが為に、秋岡芳夫「夜の楽士達」というメゾチント作品が目に嬉しかった。
さらにさらに、こちらも「マネ展」で「写真とはなんぞや?」病が再発していた為に、山中信夫のピンホール写真の前でまた考え込んでしまいました。解説で「普段見ているのとは違う世界が」みたいなことが書いてありましたが、私は逆に一部画像が流れていたり、ピントがずれたり、端がぼやけていたりするのは実際に人間の目が見ているものに近いような気がしました。ここで頭の中に「見るってなんだろう?」が点滅してしまい、あえて打ち切りました。これしばらく引きずりそうです。
で、藤田です。いっぱいある、というわけではありませんが、年代ごとに頭の中で並べ直して、画風が少しずつ変化するところを感じてみたりして楽しみました。山口蓬春記念館の前回の企画展でも藤田の絵ハガキを見て思わず笑ってしまいましたが、こちらでも手紙が結構あって、これ本当に楽しいです。「動物群」もいいですが、それより最後にあった「鯰と蛙の図」(屏風です)が可愛すぎ♡ 展示が低いので、こちらも蛙のような格好で10分位眺めるという贅沢させて頂きました。(監視員さんは多分引いてましたが・・・。)
目黒美、また伺いたいと思います。