3.0
懐かしい風
服装から察するに昭和の時代の風景なんでしょうかね。所謂、昭和を切り取ったらこんな感じなんだと思います。子どもたちが気をつけをしているのが何だかほっこりさせるんですよね。
美術館・展覧会情報サイト アートアジェンダ - 日本全国 307 の美術館・博物館と 637 の開催中&開催予定の展覧会をご紹介中!
生涯、生まれ故郷の山陰地方にとどまり、アマチュア精神に貫かれた遊び心と旺盛な実験精神で、写真の新しい地平を築いた植田正治(1913-2000)。独特の感性で創り出された作品は、時代や国境を超えて高い評価を受けるとともに、今なお多くの人々に愛され続けています。
植田正治が写真にのめり込んでいった大正時代は、日本の芸術写真が隆盛を極めた時代でした。当時、アマチュア写真家たちの間で流行したのが、「ベスト・ポケット・コダック」という単玉レンズ付きカメラ、通称「ベス単」の、レンズフィルターのフードを外して撮影することで得られる独特のソフトフォーカス効果を使った写真です。これは数多くの芸術写真の傑作を生みだすとともに、青年期の植田正治もこの手法を黒白撮影に取り入れました。
<白い風>は、それから半世紀後、植田正治がその「べス単」の撮影手法を改めてカラー写真で蘇らせた、日本の風景シリーズです。撮影には、当時最新のネガカラーフィルム「フジカラーF-II」が使われました。本展では、1981年に日本カメラ社から刊行された写真集『白い風』の入稿原稿として使用された当時の貴重なプリントから、40 点を精選し展示します。
今を去る半世紀も昔のこと、私がこの道に入ったころのベス単派と称される一群の人たちの表現技巧は、安物とはいえこのレンズによる独特のソフト描写で、一世を風靡したものであります。ならば、この蒼然たる芸術写真を現代風カラーネガ法による天然色写真に再現したら、いかなるものができるのであろうかというのが発想源で、これがいたくわが好奇心を刺激したことなのであります。
- 植田正治
◆ 写真家プロフィール
植田 正治 (1913年-2000年)
1913年鳥取県西伯郡境町(現境港市)生まれ。中学生の頃、写真に出会い夢中になる。
1931年、東京のオリエンタル写真学校入学。卒業後、19歳で郷里に営業写真館を開業。この頃より、写真雑誌や展覧会の入選などで頭角を表し、特に砂浜や鳥取砂丘での独創的な群像演出作品が注目される。
1950年代はじめに主流となったリアリズム運動などで演出写真は中断するが、1971年の写真集『童暦』の刊行によって再評価の機運が国内外で高まる。特にヨーロッパでの評価が高く、1978年、1983年にアルル国際写真フェスティバルに招待される。
1978年文化庁創設10周年記念功労者表彰、1988年第4回東川賞国内作家賞、1989年日本写真協会功労賞、1996年フランス共和国芸術文化勲章シュヴァリエを受章、1998年第1回鳥取県民功績賞などを受賞。
1995年に鳥取県西伯郡岸本町(現伯耆町)に植田正治写真美術館開館。
2000年逝去(享年87)。
会期 | 2022年6月30日(木)~2022年9月28日(水) |
---|---|
会場 | FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア) Google Map |
住所 | 東京都港区赤坂9-7-3 |
時間 | 10:00~19:00 (最終入場時間 18:50) |
休館日 | 会期中無休 |
観覧料 | 無料 |
TEL | 03-6271-3350 |
URL | https://fujifilmsquare.jp/exhibition/220630_05.html |
3.0
服装から察するに昭和の時代の風景なんでしょうかね。所謂、昭和を切り取ったらこんな感じなんだと思います。子どもたちが気をつけをしているのが何だかほっこりさせるんですよね。
4.0
見ていてほっこりする写真たち。ベス単独特のボケ味が、見たことのない風景なのになぜか懐かしい雰囲気を醸し出している。人物写真はどれも植田さんのやさしさが感じられ、どれもいつまでも見ていられる。いやー、いいものを見せていただいた。
カメラの歴史もわかるし、子供のころに愛用していた懐かしいカメラにも再会できるので、フジフィルムスクエア、また行こう。
4.0
カメラに詳しくないが、写真を見るのが好きで、六本木界隈の美術館に行った後には必ずこちらのFujiFilmSquareに寄ることにしている。
こちらでは無料で見られる企画展ばかりやっていて、この企画展も無料で観ることができた。
展示数は少なかったものの、ゼラチンプリントのものを観られる機会もどんどん減っていることを考えると、本当に嬉しくありがたいと思っている。
子供たちの表情やまなざしも、シルエットも、どれも郷愁を誘うものばかり。子供の頃こんな風景どこかでみたことあるよなぁ、という感じで、その情景がまるで夢の中で見ているみたいに白く煙った中からぼわ~っと立ち上ってくる。あるいは白ぼんやりの向こう側にあったりする。とにかく懐かしい感じ。
お客様はご年配の男性が多く、熱心に色々と係の方へ質問されていた。現地では写真集も置いてあって購入も可能だった。
あなたも感想・評価を投稿してみませんか?
感想・評価を投稿する
より詳しい鑑賞レポート 《600文字以上》のご投稿は、
こちらから。ページ枠でご紹介となります。
鑑賞レポート《600文字以上》を投稿する
周辺で開催中の展覧会も探してみて下さい。
東京都港区で開催中の展覧会