5.0
崋山の系譜
旗本の子息、理知的な画風。
蛮社の獄で、崋山のために奔走し、その後遺族の面倒を見たこととか、人柄は作品に現れると思う。
正確なデッサン、豊かな色彩、江戸の誇りであろう。
弟子には町人や女性もいて、垣根なく広く技術や感性を伝えようとした。
侍とは本来そのような存在であったのだろう。
日本から侍が消えて久しい。
近くにニリンソウの群落がある。季節が良ければ一緒にみること、をお勧めする。
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椿椿山(つばきちんざん 1801~1854)は、江戸時代後期を代表する文人画家の一人です。江戸に生まれ、はじめは幕府の下級役人を勤めながら絵師の金子金陵に師事し、のちに渡辺崋山に学びました。
当時江戸では、異国への関心の高まりや浮世絵版画の流行などによって、幅広いジャンルの作品が生み出されていました。このような中、椿山は花鳥画の制作に力を注ぎ、人気を得ていきます。みずみずしい色彩と軽やかな筆致による作品は、多くの人に親しまれました。また、肖像画も得意とし、崋山から陰影法などを採り入れた表現を受け継ぎつつ、独自に発展させていきました。
これまで「崋山の弟子」という視点で語られることの多かった椿山ですが、門人で鑑定家でもあった浅野梅堂は「抱一の画才、文晁の画学、応挙の画趣、華山の画格みな曠世の絶藝なり。これを集大成して韻致の玅を得たるものは椿山翁なり」と高く評価しました。
本展覧会は、崋山というビッグネームに隠れていた椿山を、関東で初めて本格的に取り上げます。重要文化財に指定されている代表作品なども紹介し、その全貌に迫ります。
会期 |
2023年3月18日(土)~2023年4月16日(日)
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---|---|
会場 | 板橋区立美術館 Google Map |
住所 | 東京都板橋区赤塚5-34-27 |
時間 |
9:30~17:00
(最終入場時間 16:30)
|
休館日 | 月曜日 |
観覧料 | 一般 650円 高校・大学生 450円 小・中学生 200円
|
TEL | 03-3979-3251 |
URL | https://www.city.itabashi.tokyo.jp/artmuseum/index.html |
5.0
旗本の子息、理知的な画風。
蛮社の獄で、崋山のために奔走し、その後遺族の面倒を見たこととか、人柄は作品に現れると思う。
正確なデッサン、豊かな色彩、江戸の誇りであろう。
弟子には町人や女性もいて、垣根なく広く技術や感性を伝えようとした。
侍とは本来そのような存在であったのだろう。
日本から侍が消えて久しい。
近くにニリンソウの群落がある。季節が良ければ一緒にみること、をお勧めする。
5.0
トーハクの18室でたびたび見かけ、名前のインパクトもあり気になっていた椿椿山のまとまった展示があると知り、板橋へ。駅からバスに乗り、少し足を延ばしてニリンソウの自生地を見てからの訪問でした。展示を通して人となりを知ることができ、これからもまたどこかで作品と再会するのが楽しみになりました。
4.0
椿椿山、良かったです!
個人的には椿山の肖像画が好きなので複数作品が見られて嬉しいです。
重文の高野長英と渡辺崋山が出品されていて画業の変遷を辿ることが出来ます。
椿山の肖像はその真摯な眼差しに魅力を感じ胸を打たれます。
平明かつ穏やかな作風の花鳥画、少ないものの山水画も良かったです。
会期は一ヶ月足らずしかも前後期で大幅な展示替えがあります。
個人蔵も多く椿椿山をまとめて展観出来る貴重な機会です。
佐藤一斎夫妻像(東博蔵)も出るので後期も伺おうと思います。
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