5.0
スラヴ人の物語
スラヴ叙事詩は、神話と宗教の物語である。古代、神に祈り、他民族からの侵略に対抗する。次第に時代は進み、王が統治し、文字が生まれ、文学が生まれ、文化が生まれる。そして神話は宗教に変わり、宗教を巡り戦争が起こる。民族は、神話により生活を共にし、文化を育み、宗教をここに抱え、自由と平和を願っていく。それはどの民族でも変わらない。
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アール・ヌーヴォーを代表する芸術家の一人、アルフォンス・ミュシャ(1860-1939)は、モラヴィア(現在のチェコ共和国)に生まれ、27歳でパリに渡って活躍しました。
その後、50歳で故郷に戻ったミュシャが、それまでのスタイルと大きく異なる手法で、丹念な取材と故郷への強い想いに基づいて後半生を賭けて描いたのが、《スラヴ叙事詩》です。
古代から近代に至るスラヴ民族の歴史が象徴的に描かれ、縦6m×横8mに及ぶ巨大な油彩絵画20点で構成されるこの壮大な連作は、ミュシャの画業の集大成とも言われ、チェコの宝として国民に愛されています。
本展では、この《スラヴ叙事詩》をチェコ国外では世界で初めて、全20点まとめて公開します。パリで活躍していたミュシャが故郷で、《スラヴ叙事詩》を描くに至るまでの足跡を約100点の作品を通じてたどりつつ、ミュシャが晩年に手がけた傑作の全貌を一挙、紹介します。
◆展示構成
1.ミュシャとアール・ヌーヴォー
2.世紀末の祝祭
3.独立のための闘い
4.スラヴ叙事詩
◆アルフォンス・ミュシャ 略年表
1860年 アルフォンス・ミュシャ、オーストリア領のモラヴィアのイヴァンチツェに生まれる。
1887年 クーエン伯爵の援助でパリに移る。
1894年 サラ・ベルナール主演の舞台『ジズモンダ』のポスターを制作。
1900年 パリ万国博覧会のボスニア・ヘルツェゴビナ館の装飾で銀賞を受賞。
1904年 アメリカに招かれ、上層階級の人々の肖像画を描く。以降、たびたび渡米。
1910年 故郷チェコに戻る。
1911年 ズビロフ城のアトリエで《スラヴ叙事詩》の制作に着手する。
1918年 オーストリア=ハンガリー二重帝国が崩壊し、チェコスロヴァキア共和国が成立。
1919年 プラハのクレメンティヌム・ホールで《スラヴ叙事詩》5点が展示される。
1920-21年 アメリカ、シカゴとニューヨークで《スラヴ叙事詩》5点が展示される。
1928年 プラハの見本市宮殿で《スラヴ叙事詩》全20点が展示される。
1939年 プラハにて死去。
【アートアジェンダニュース】
2017年上半期に開催スタートの注目の展覧会にてもご紹介中!
会期 |
2017年3月8日(水)~2017年6月5日(月)
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会場 |
国立新美術館
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展示室 | 国立新美術館 企画展示室2E |
住所 | 東京都港区六本木7-22-2 |
時間 |
10:00~18:00
(最終入場時間 17:30)
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休館日 |
火曜日 |
観覧料 | 【当日】 一般1,600円 大学生 1,200円 高校生 800円 【前売/団体】 一般 1,400円 大学生 1,000円 高校生 600円
|
TEL | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
URL | http://www.nact.jp/exhibition_special/2016/alfons-mucha/ |
5.0
スラヴ叙事詩は、神話と宗教の物語である。古代、神に祈り、他民族からの侵略に対抗する。次第に時代は進み、王が統治し、文字が生まれ、文学が生まれ、文化が生まれる。そして神話は宗教に変わり、宗教を巡り戦争が起こる。民族は、神話により生活を共にし、文化を育み、宗教をここに抱え、自由と平和を願っていく。それはどの民族でも変わらない。
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招待券プレゼントに当たり(本当にありがとうございます)行ってきました。5月の末の平日だったのでもう空いているだろうと思っていたら物凄い行列。入場できるまで1時間待ちました。展覧会目玉の「スラヴ叙事詩」は入ってすぐに展示されており、その巨大さ、壮麗さ、美しさに圧倒されましたがいかんせん会場が混みまくり堪能できる余裕が無かったのが本当に残念でした。
スラヴ叙事詩のあとは日本でも有名なアールヌーヴォー時代のポスターが中心で叙事詩のあとだと小粒感がぬぐえなかったので、展示が逆だった方が良かったのでは、というのが正直な感想です。製作の時代的にもそうですし。チェコに行かなければ観られないと思っていたスラヴ叙事詩が見られたので星4つにしました
5.0
ミュシャのおしゃれなポスター画が好きで、ぜひ見に行こうと出かけていきました。でも、今回は、会場の大部分を占める「スラブ叙事詩」に圧倒されました。テレビでも、詳しく紹介されていましたが、本物の迫力はスゴイ!の一言です。 平日でも嫌になるほど混雑した会場です。それでも見てよかった。ミュシャの奥深さを知ることができ、ますます好きになりました。
5.0
「スラブ叙事詩」が、一般の人の目に触れるようになったのは、2012年のことですから、それから、僅かで、日本に全ての作品が来た事になります。
鑑賞者は、展覧会監修者の「ムハ」という表記に驚きますが、今までの展覧会が、アール・ヌーヴォーのポスター作家という彼の側面を強調して、「ミュシャ」とフランス語読みにしたのが定着していただけで、この人の、スラブ愛精神から、本来のチェコ語の「ムハ」を取り入れた次第だと分かります。
「ムハによる「ミュシャ図案集」」などと図録に表記されていて戸惑う事は事実ですが〜。
とはいえ、アメリカの実業家の支援を受けて完成した連作の為、祖国チェコだけでなく、ロシアも混じりますが、それもまたご愛嬌。
スラブ叙事詩以外の展示も、スラブ叙事詩も関連する内容となっており、ミュシャならぬムハの再評価のきっかけになることは間違えない。
5.0
会場に入ってすぐその大きさに圧倒されました
ミュシャと言えば華麗で繊細なイラストの印象しかなかったので
まるで別の人が描いたような画風に驚きました
あまりに大きいので離れて見ないと全体が見渡せないのですが
近づくと隅々まで繊細に丁寧に描かれておりパリ時代を少し感じさせました
晩年のすべてを祖国に捧げたミュシャの魂の叫びが聞こえてくるような
スラブ叙事詩でした
事前にNHKなどでの放送を見ていて描かれた経緯や制作の様子がわかっていたのでたしかめながら鑑賞できました
4.0
入り口入ってすぐにスラブ叙事詩が現れる、壮大な作品群。スラブ叙事詩は美しさも当然だがミュシャの祖国、民族に対する思いが詰め込んであるものと感じる。
5.0
およそ1年前に来日することを知ってからずっと楽しみにしてきたミュシャ「スラブ叙事詩」。まかさの全20作品、来日。しかもチェコ国外では初!
ミュシャが16年をかけて描いたスラブ叙事詩。まずはその大きさに圧倒されるが、もちろん大きいだけではなく、そのとても丁寧な描写、そして一つひとつの作品から感じられるミュシャからのメッセージ。派手な闘いのシーンではなく、その闘いの後の虚しさ、悲しみを描くなど、心に響いてくる。
戦争・人間の虚しさ、儚さ、そして愚かさなどをどうしても感じてしまう。
アールヌーヴォーを代表する画家・ミュシャのイメージを一掃する、すばらしい展覧会。見逃すわけにはいかない。
5.0
スラブ叙事詩からスタート。最初の作品をみてすぐ鳥肌。1歩入ったらそこは六本木ではなく、私はチェコにいると完全に自分を騙せるほどでした。圧巻です。そしてアール・デコの「ジスモンド」がステキ過ぎました。女性ならみんな自分を描いて欲しいと思うでしょう。大満足です。
4.0
関西や名古屋からでも観に行くべき展覧会です。
(本国で観た方は除くけれど)
圧巻です。ミュシャは商業的作品のイメージが強かったですが、考えを改めました。
又聞きですが、作品が大きすぎて、丸めて運んだとか。二度とそのような手法で来日はしないと思った方が良いので、必見です!
(スラヴ叙事詩以外の作品は付け合わせ的な感じですが、もうスラヴ叙事詩だけで十分です!)
5.0
今までのミュシャ展が嘘かと思うくらい、スラブ叙事詩の作品は圧巻。
ナチスに殺されたミュシャの怒り、そして祈りのメッセージ。
5.0
チケットを頂いて、友人と見に行きました。
大作の「スラヴ叙事詩」20点すべてが展示されるということもあってか、行ったのは平日だったのですが、結構混んでいました。
展示は大きく2つに分けられていて、前半は「スラヴ叙事詩」の20点が余裕を持ったスペースに並んでいました。
会場に入ってすぐに最大サイズの作品が展示されているので、友人も一瞬、驚いた様子でした。
とにかく大きいんです!
後半は主に堺市が所蔵するリトグラフを中心とした作品の展示でした。
ミュシャと言えば、リトグラフの作品は有名で人気があると思いますが、油彩はそれとは全く異なるタッチと色使いで、いかにも画家というタッチに驚きました。
ただ、「スラヴ叙事詩」は大きいものは縦だけでも6メートルほどあるので、上部の細かい部分は見えません。
会場には単眼鏡を持って来ている人がちらほらいて、正解だと思いました。
これから行く予定の人で、持っている人がいたら、持参することをお勧めします。
作品には1点ずつ解説が添えられているので、解説を読みつつじっくり見たいたら、20点に90分近くかかりました。
会場が広い上に展示作品数も後半のリトグラフを含めると多く、また、人も多いので、できれば時間的にも体力的にも余裕のあるときがいいと思います。
なお、「スラヴ叙事詩」は3部屋に分けて展示されていますが、3部屋めに展示されている作品は撮影ができます。
でも、作品の前には常に人が大勢いるので、作品を単体で撮るのは無理な状態ですが。。。
4.0
始まってすぐの土曜日に行きました。
開館が10時でしたが、乃木坂側に9時40分ごろ着くと、すでにチケット売り場に長蛇の列!
そして展示室前にも折り返すほど列ができていました。
それでも、10時前には展示室に入れました。最初にスラヴ叙事詩のコーナーがあり、作品がとても大きいので、人混みで見えない!なんてことが起きず、ストレスなくじっくりと見ることができました。
スラヴ叙事詩全20点を揃って見ることができるまたとない機会、しかもこんなに間近で観ることができ、とにかく感動です。
内5点はなんと写真撮影が可能!
迷っている方、ぜひ行った方がいいです。
マイナスポイントはグッズ売り場が激混みだったこと…。グッズ売り場をもう少し広く、またバリエーションも多かったら良かったかなと思います。
5.0
普通にミュシャというと、アールヌーヴォのあのポスターが想像されますが、コレは全く別のものです!!
まず、サイズがすごい!!壁いっぱいに天井まで!!大きさもすごいのですが
描かれている絵の繊細さと細かさ。お起きから大雑把なのかというとそうではなく、細かい人、一人ひとりの表情まで読み取れます。
幻想的なシーンと現実の世界の混在した、不思議な絵ですがみればみるほどひきこまれ、3時間でもみきれませんでした。
5.0
連作《スラヴ叙事詩》全20作。まさか自分が生きているうちに日本で見られる日が来るとは…。
今回の展示の大目玉はなんといってもこの《スラヴ叙事詩》。入口ではムハ(ミュシャ)ご本人が素敵な笑顔で"Welcome!"と迎え入れてくれる。
最初の大部屋に入ったときの感動といったら!たて6m×よこ8mというカンバスの大きさは事前に知っていたつもりではいたけれど、いざ実際に原画を目の前にするとそのあまりの巨大さにびっくりする。お客さんはみな作品から三歩ほど引いたところからじっくりと見入っていて、オペラグラスや単眼鏡で鑑賞している人も多い印象だった。
《スラヴ叙事詩》に関しては全20作それぞれひとつずつキャプションが付いており、作品の解説はとても充実している。
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《スラヴ叙事詩「東ローマ皇帝として戴冠するセルビア皇帝ステファン・ドゥシャン」》 1923年 プラハ市立美術館 ©Prague City Gallery
《スラヴ叙事詩「スラヴ民族の神格化」》 1926-28年 プラハ市立美術館 ©Prague City Gallery
《四つの花「カーネーション」》 1897年 堺市
《四つの花「ユリ」》 1897年 堺市
《四つの花「バラ」》 1897年 堺市
《四つの花「アイリス」》 1897年 堺市
《スラヴ叙事詩》を制作するアルフォンス・ミュシャ、ズビロフ城アトリエにて、1923年