5.0
シンプル イズ ビューティフル
フランソワ・ポンポンと言えば「白熊」の作家さんと、すぐに出て来ますが、他の作品については何も知らなかったので、とても興味がありました。
ロダンのもとで大理石の下彫り職人を5年間程していたとは…。
会場入口には大きな「白熊」がお出迎え。
会場に入ると、鳥、熊、鹿、豚、バイソン、カバ、ラクダ、黒豹、猪などさながら動物園の様な空間が広がります。
特に鳥類はホロホロ鳥、七面鳥、アヒル、フクロウ、ペリカン、鳩など色々な種類が…。
「ある朝の光のもと10メートルほど離れたところからガチョウの美しい輪郭線を発見したことが1つの啓示であった」と言うように無駄なものを削ぎ落としたシンプルなフォルムはひと目で何が表現されているかが解るもの。
ペリカン等に施されている緑色のまだら模様や嘴の黄金色のパティナ(色付け)もとても繊細で美しい。
どの作品を見ても彫刻とは思えない様な温かさ、命を感じることが出来て優しい気持ちになれます。
動物園に通い撮影された動物達の写真も珍しいですし、ポンポンが鳩のニコラを抱いて写っている写真を見るとポンポンの動物への愛が溢れているのが解ります。
スケッチ「羽をむしられて駆け回る雄鶏」は一筆書きの様に線に迷いがなく、ポンポンの素晴らしい観察眼に感激します。
子供も大人も楽しめる展覧会だと思います。
グッズもトリコロールカラーを採り入れた缶バッチ、Tシャツ、手ぬぐい、クロッキー帳、マスクケース等オシャレな可愛い物がありました。
巡回展で多くの人に見てもらいたいです。