5.0
なぜモディリアーニの描いた人物像に瞳があったりなかったりするのか
大阪中之島美術館は大阪市による近代美術館。構想は大阪市制100周年記念として1983年に発表されたそうですが、諸々あって2022年2月に開館となりました。そしてモディリアーニ展は開館記念第2弾です。というのも、モディリアーニ展の目玉となるのが、大阪中之島美術館が購入したモディリアーニの《髪をほどいた横たわる裸婦》(1917)というモディリアーニの裸婦像の傑作といわれている作品を中心に据えているからです。
展覧会の構成は、まず彫刻なども含めた初期の作品、次に1910年代のモディリアーニと交友のあった美術家の作品とモディリアーニによるその作家の素描などの展示。キスリング、藤田嗣治、ディエゴ・リベラの素描とそれぞれの作品が並んでました。そして、最後に肖像画が23点並ぶという豪華な展開でした。おそらく国内にあるモディリアーニは、ほぼここに集結している感じです。満足のいく展覧会でした。ただし、なぜモディリアーニの描いた人物像に瞳があったりなかったりするのか、というのは分からなかった。残念。
そして、《髪をほどいた横たわる裸婦》は撮影OKというのはちょっとうれしいです。