鑑賞レポート一覧

細川家の茶道具 ―千利休と細川三斎―

細川家の茶道具 ―千利休と細川三斎―

永青文庫|東京都

開催期間:

  • VIEW721
  • THANKS3

三斎と織部の手紙交換は、まるで「楽しいLINEラリー」と想像する。

展覧会では、細川家に代々継承されてきた、恐れ多い茶道具(利休旧蔵、三斎ゆかりの名品、古田織部作品ほか)を陳列。
その中でも、今回一番の驚きは、古田織部 から届いた書状の裏面に、細川忠興(三斎)が『風姿花伝』(世阿弥の能楽論書)を書き写していたこと。これは、2021 年に東京大学史料編纂所と永青文庫で行った「解体調査」により判明したと(どれだけお宝が潜んでいるのか)。
三斎と織部の手紙交換は、まるで「楽しいLINEラリー」と想像する。お二人の仲の良さまでも可視化された模様。
展覧会が開始してまだ間もないからか、土曜日の訪問にもかからわず来館客はそれほど多くなく、静かなストレスのない展示室でゆっくりと鑑賞できた。
------
・大西浄清作《四方釜 銘 とまや》江戸時代(17c):「見渡せば 花も紅葉もなかりけり 浦の苫屋の 秋の夕暮れ」藤原定家『新古今集和歌集』
・《呼継茶碗》桃山~江戸時代(16-17c):有楽斎好みで継がれたもの。
・《南蛮芋頭水指》15-16c:細川三斎、水指を割り兜に詰めて戦地を持ち歩いたと。
・千利休作《茶杓 銘 ゆがみ》桃山時代(16c):茶杓 銘 泪の双璧
・重要美術品《唐物尻膨茶入 利休尻ふくら》中国 南宋~元時代(13-14c)
・千利休作《瓢花入 銘 顔回》 桃山時代(16c)
・千利休作《竹蓋置》 桃山時代(16c)
・《古田織部書状(第一紙紙背)細川忠興(三斎)宛》桃山時代(16c)
・《茶カブキ記録(第十三紙紙背)》天正14年(1586)11月2日:「五種類の茶を飲み、銘柄を当てる」アソビ。
・沢庵宗彭筆《放下着》江戸時代(17c):全ての執着、悟りを捨て去る
・唐物茶壺 銘 亀壺 中国 元~明時代(14世紀)
・《青磁香炉 銘 もしほ火》中国 明時代(15-16c):「なびかじな 海人の藻塩火焚き初めて 煙は空に くゆりわぶとも」藤原定家『新古今集和歌集』
・《象嵌三足香炉》江戸時代(17c):八代焼(高田焼)
・《牡丹梅文堆朱茶器》中国 明時代(15-16c) :これこそ「ナツメ」。
・古田織部作《茶杓 銘 さかひ》桃山~江戸時代(16-17c):「逆樋」。竹の上下を逆に使って制作。
・細川三斎『数寄聞書』
・藤村庸軒『茶話指月集』

THANKS!をクリックしたユーザー
puffchumさん、黒豆さん、morinousagisanさん

鑑賞レポート一覧に戻る

こちらの機能は、会員登録(無料)後にご利用いただけます。

会員登録はこちらから
SIGN UP
ログインはこちらから
SIGN IN

※あなたの美術館鑑賞をアートアジェンダがサポートいたします。
詳しくはこちら

CLOSE

こちらの機能は、会員登録(無料)後にご利用いただけます。

会員登録はこちらから
SIGN UP
ログインはこちらから
SIGN IN

ログインせずに「いいね(THANKS!)」する場合は こちら

CLOSE


がマイページにクリップされました

CLOSE マイページクリップ一覧を見る


がお気に入りに登録されました

CLOSE マイページお気に入り一覧を見る


を訪問済みに移動しました

CLOSE マイページ訪問済みイベントを見る

CLOSE

name

参考になりました!をクリックしたユーザー 一覧
CLOSE