生誕100年 清水九兵衞/六兵衞
京都国立近代美術館|京都府
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「立体造形家」清水九兵衞と七代六兵衞 初の大回顧展、初めて知る事いっぱいでした。
清水九兵衞の朱色のバーンと目につくパブリックアート(とよんでいいのだろか?)京都市内(の作品マップは展覧会で配布中)だけでなく、各地で目にしてきました。
私の認識は、この朱色のパブリックアートの「人」で、七代清水六兵衛としての陶芸作品は?と思っても、もしかしたら見たことはあったとしても、私の狭い容量からは浮かんできません。
この展覧会は、「清水九兵衞/七代六兵衞」を最初期から晩年までを一気に展観します。
まぁ、知らなかった作家をドーンと見せてくれる展覧会はありがたい。もう、私にとっては知らないことばかりで「そうだったったのか」の連続でした。
その生い立ちから伝統ある京焼の清水六兵衛へ婿養子に入って、先代の急逝により七代を襲名して、作陶、いやーご自身は苦悩されていたかもなぁ・・・
2000年を機に、長男が八代清水六兵衞を襲名して、その後はやっぱり彫刻に専念。
やっぱりこの方はそっちがやりたかったんだと思った次第です。
元々、建築を学んでいて、戦後は、東京美術学校で鋳金を学んだということを知れば、かの各地にあるパブリックアートも合点がいくのです。
大きな彫刻ともいえるパブリックアートはその設置される空間、環境を考えて創作したはずで、名古屋での建築の勉強も基礎になっている。
街中にある大きな作品は、展示室で間近に見てその大きさを実感し、こーんな風に・・・ともあるのですが、
そこはやはりその街中、その環境/空間にあってこその思いも強くしました。
本展の紹介の結びとして「立体造形家としての生涯を回顧します。」とあり、「立体造形家」物凄く納得です。
4Fコレクションギャラリーの版画展示にあった解説が「清水九兵衞/七代六兵衞」作品を観る一助になるのではないだろうか。私は「なるほどなぁ」と。
「九兵衛作品にみられる幾何学的で簡潔なかたちや明快な色彩、シャープな輪郭といった特徴は、作家の手の痕跡をなるべく排除した表現を模索していた「プライマリー・ストラクチャー」あるいは「ハード・エッジ」と称される(主にアメリカ美術の)同時代の傾向とも共鳴します。」
また、先代の五代・六代清水六兵衞の作品も紹介されており、伝統と革新みたいな、自分の「六兵衛」を作陶していくということも感じました。
真夏のあつーい京都で、私が伺った日は申し訳ないほどに空いていましたが、時より建築なのか陶芸なのかをなさっている若い方が熱心にご覧になっていました。
千葉県美からの巡回ですね。8月に講演会が2回開催されるようです。
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- BY morinousagisan