国立新美術館開館15周年記念 李禹煥
国立新美術館|東京都
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「ありのまま」のアラカルトを体感
現代アートは超苦手です。「もの派」も全く分かりません。でもこの展覧会は見ておきたいと、解説も無料だと聞いて、若干無理やり予定を押し込んで出かけました。
展覧会は、李氏の初期作から近年のインスタレーションまで、作風を網羅的に見渡すことができる構成だといいます。ただ、年代順という訳ではありません。まずイントロに平面の鮮烈な色の三作品の小部屋がありますが、その後、前半は立体作品、後半は平面作品、という区切りの様でした。小部屋で仕切られ、その空間ごと鑑賞する感じです。立体作品は、自然物の石や木材と人工物の金属やアクリル板が、天井が高くただオフホワイトで無機質な新美術館の空間にあって、不思議な緊張感を生じさせています。折り返しは、展示室からそのまま出られる中庭の野外展示です。いきなり空間がはじけ、石と砂利とステンレスに、周囲の景観が呼応します。後半は平面作品。やはり小部屋に展開し、点、線、混沌、単純、共鳴、そして壁に直接描いたものまで。直描きのこれが何故か壁から浮いて見え、どんどんこちらに迫ってくる感じなのが不思議でした。最後に前庭のエスカルゴを見ました。通して、誰かが言っていましたが、まるで一皿ずつ供されるアラカルト料理の様と、小部屋に仕切られた空間毎に展示された作品を、そのまま空間ごと体感できるような展示でした。
日時予約は不要。平日の午前中でした。天気のせいか、空いていてゆっくり鑑賞出来ました。野外作品と平面作品の最後の一部は撮影可能です。
出かけた日は雨で、結構な降りでした。野外展示は、廻りの景観や光や影との関係もあるでしょうし、特にステンレスのエスカルゴとかアーチの道とか、反射はなく、傘をさしているのでエスカルゴは内部まで行けませんでしたしアーチの道も歩けませんでした。これでいいのかととても不安です。エスカルゴは無料なので、できればまた来てみたいとは思うのですが、なかなか厳しいです。
余談ですが、行かれる時は、踏めば動く小石や割石の上を歩いたり鏡面の道を歩いたり、出来れば、ハイヒールは避け、丈の短めのスカートも避けた方がいいかと…。
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- morinousagisanさん、さいさん