特別展「THE新版画 版元・渡邊庄三郎の挑戦」
神戸ファッション美術館|兵庫県
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版画ののびしろ
浮世絵版画は広重・北斎が頂点だと思っていたけど、新版画では新しい摺りの技法や画材などがアップデートされていて(丁寧なキャプションで解説してもらえた)、絵師たちも江戸浮世絵に対して批評的に創作していた。
そんな新版画をプロデュースしたのは版元の渡邊庄三郎であり、日本人だけでなく外国にもフリッツ・カペラリ、バートレットなど渡邊と出会って版画に取り組んだ人たちがいて、外国の風景が浮世絵版画で表現してあるのが面白かった。風景画も美しかったけど、中国のがやがやした街並みの絵も楽しくて好きだった。
でもそのような版画のブラッシュアップにはやっぱり浮世絵の伝統的な技術が裏付けられていて、新版画はそれら2つの幸福な結実だったんだと思う。一昨年、大阪歴史博物館の川瀬巴水展の時に巴水の版画の制作工程が撮られた映像が展示されていて今回それを改めて観ることができたのだが、職人さんがバレンを作るのにも身に染みこんだ技術を窺うことができた。
版画って現代の印刷と同じだと思っていたけど、よく考えると1枚1枚刷られたもので、その1枚1枚に色のグラデーションや空摺りの跡が現れていて、これはとんでもないことなのではないかと思い始めた。版画のことナメてた。
「SILK COLLECTION展」が同時開催されていて、色々な種類の布や糸を実際に触れる体験的な展示もあった。蚕の繭も触ることができ、振るとカラカラ音が鳴って蚕が中に入っているさまを確認することができた。
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