4.0
木版画の素晴らしさ、、
、、をまざまざと見せつけられる展覧会でした。
2週間前に訪れた小村雪岱展でも感じた事だが、それまの漠然とした「肉筆画>版画」という認識はきっぱりと改めなければならないと反省。
それも「新版画」と言われる近代以降に進化した技法によるところが大きいのだろう。
江戸時代の浮世絵が量産の工芸品とするならば、新版画の世界は芸術品を目指したもの。もちろん一定数量摺って販売するのが目的であっても、今回の展示は初摺のものが中心で、とてもデリケートなグラデーションや「ざら摺り」といわれる再現性の低いばれん跡など、一枚ごとの作り込みがとても丁寧な仕事がされており、これまで見た事のある木版画とは全然違う物だった。
鮮やかなコントラストの彩色や、洋画のような画題・構図もあり、はたまた浮世絵トリビュートで雲母摺(きらずり)の大首絵に美人画、観光名所の風景画など、作品のバリエーションも豊富。中でも小原祥邨の繊細で鮮やかな花鳥画が見事だった。これが版画?という驚きの出来栄えでした。
展示数もたっぷりあり、とても満足のいく展覧会でした。
PS:「ついで」のつもりでみた同じ建物内にある「神戸ゆかりの美術館」で中西勝さんを中心とした展示を観ましたが、こちらもとても良かった。こちらは会期が残り少ないですが、ぜひ両方行かれることをお勧めします。