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ヒルマ・アフ・クリント展

ヒルマ・アフ・クリント展

東京国立近代美術館|東京都

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後々ふり返れば、歴史的な回顧展になるのかな?

ヒルマ・アフ・クリント。ユニークなフレーズで形取られます。
・百数十年前のスウェーデンの女性作家
・20世紀替りの頃の抽象画、先駆者
・長らく世に出ず、2010年代から評価急騰
・グッゲンハイムで歴代最高の観客動員を記録
・スピリチュアル、交霊術、人智学的
・降霊しトランス状態で制作

美術史考証の観点からの評価云々は現在進行中なのでしょうが、先駆的すぎて驚きです。表現方法の進化・変容のチェーン上に位置づけられる人ではないので、困っちゃいますね。

トランス状態で描いた、と説明されていますが、即興的表現には非ず。
寧ろ、相当に構成された画面作り、記号的・幾何的表現の使いかたに感じました。
・主なモチーフ記号、丸・四角・渦巻き・花柄
・鍵になる彩色は、黄色(女性)・青(男性)、両者が合わさると当然、緑の出番であり、そして赤(愛)も
・二項対立・二元論的な構図・表現、或いは、四元素・四象限の構図・表現、は頻出するイメージ
このような作画要素を手掛かりにして解釈を試みながら、鑑賞してみました。
抽象表現画ではあるものの、私的には、五感に響く、があまり無い。寧ろ、理知的に紐解くような見方の方が面白いように感じました。

但し、本展の目玉の《10の最大物》は、別モノの圧倒・迫力・雄弁・吸引力。
高3mx巾2mの大作10点がトーンを落とした照明でドーンと登場。この空間は「神殿」かしら。
巨大画が広い展示室の中央に設けられた四面壁に飾られる。その周りの回廊を、幼年期・青年期・成人期・老年期と順に、画面の色合い変化に誘われつつ廻り、また幼年期に戻っては回遊再開となります。輪廻転生、人生やり直し。
このレイアウトは良い、おそらくは本シリーズ作に込められた世界観を動線として体感できる仕掛け、と感じました。

更には、本作を含む全193点で成る「神殿のための絵画」の構成の壮大さ。
それを構成する各シリーズが、様々に作り出すイメージの重層さ。特筆されます。
この理知性・偏執性こそが、スピリチュアルの産物なのでしょうか。

スピリチュアル。これを意識すると、その理解がない私などは正直、引いてしまいます。
でも、どうでしょう。アートの表現者が、内面的な直観や表象を得るプロセス自体は、霊的であろうとなかろうと、似たような営みよ。ハードルは下げよう、と。

ヒルマ作品。これまでの10数年は、再発見後のワールドツアーでしたが、そろそろツアーもひと段落ですかね。
今後さらにヒルマの評価が定着することになるのでしょうか。
後々ふり返ってみれば、歴史的な回顧展、ってことになるのでしょうか。
先々の楽しみ、としましょう。

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Sukekiyo-Acckermanさん

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