ゴッホ・インパクト-生成する情熱
ポーラ美術館|神奈川県
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ゴッホのパッションが揺さぶったアーティストたちの心の行方を捜して
先日箱根のポーラで「ゴッホ・インパクト」も観て来ました。ほんのひと月ちょっと前に都美で「ゴッホ展-家族がつないだ画家の夢」を観ました(都美は2021にもゴッホ展をやっていましたね)。来年と再来年には上野の森でクレラー=ミュラー美術館の「大ゴッホ展-夜のカフェテラス」と「大ゴッホ展-アルルの跳ね橋」があります(上野の森は割と最近?2019にゴッホ展をやっていました)。かつての東郷青児美術館であった5年間の長期企画の「ゴッホ展」が思い出されます。SOMPO美術館では一昨年コロナ禍で延期されていた「ゴッホ展」を実現させていました。やはり美術館には傾向の様なものがあるのですね。印象派系の作品を多く所蔵していることで知られるポーラ美術館です。モネ、ルノワール、セザンヌ、そしてゴッホの作品も多く所蔵していて、常設展にもよく登場しています。
今展で展示されている作品のうち、ゴッホの作品はある程度はあるものの、決して多くはありません。作品の大部分を占めるのは、彼に影響を受けた同時代から現代までの、西洋の作品も登場はしますが主に日本を中心としたアーティストの作品と資料です。ゴッホが観たくてわざわざ箱根に来られた方は、多分がっかりされるのではないでしょうか。そして「影響を受けた」、とは言えそれは「劇的に」、という程のものではないようです。それでも、アーティストたちが、彼の絵画に対する「情熱」に大きく心を動かされたことを語る言葉が、諸所に引用されていました。日本ではゴッホはよく、「炎の画家」とか「情熱の画家」とか言われていますし、全くど素人の私にも作品から滲み出す彼の情熱はもちろん感じられるわけですが、いずれ画家たる彼らが、口々に讃えるゴッホの「情熱」とは、いったい‥? そして更にサブタイトルの「生成する情熱」って??
ポーラ学芸員の工藤弘二氏は「アーティストは他者の表現をただ受け取るだけでなく、それを自らの表現へと昇華させることで新たな作品を生み出す存在です。そのプロセスを示すために『受容』ではなく『生成』という言葉を選びました。本展では、芸術家たちがゴッホの作品をどう内面化し、自らの創作の糧として各時代でどのように表現を更新してきたのかを、歴史的な視点からたどります。」と言っておられました。彼の作品に影響され憧れ、技術というのではなく情熱を模倣した時代から、其々の内面に取り入れて新たな情熱を生み出して作品化するアーティストたちの試みを、時代時代で追っていく感じの展示でした。
東京の展覧会の様な混雑もなく、ゴッホにはあまり多く会えなくても、良い作品も面白い作品も多く、それなりに楽しめた展覧会でした。紅葉のヒメシャラの小径の散歩も楽しめました。
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