酒呑童子ビギンズ
サントリー美術館|東京都
開催期間: ~
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これは、行かないとダメな展覧会です!
都内では、大河ドラマの影響で江戸時代の浮世絵に人気、関西では、大阪万博の開催にあてて、国宝を中心とした展覧会を京博、奈良博、大阪市美で開催。そんな、時節に押しつぶされては勿体ない、今回のサントリー美術館。
所蔵の重要文化財「酒伝童子絵巻」狩野元信画は、過去にもチラシの鬼退治場面をはじめ、断片的に陳列されてきた。しかし、今回は、発端(鬼退治への旅立ち)から鬼退治、そしてその後まで、全三巻、ほぼ全てが見られる、出血大サービス企画。(「鳥獣戯画」展の時のような、全部見せます企画でした。)
そして、もう一つの見所は、能「大江山」替之型 という演目が、絵巻の図から影響を受けているというところ。
展示室内の映像ブースでは、観世流の能「大江山」替之型を上演し、その詳細を解説。
「響き合う絵巻と能」東京文化財研究所著作、YouTubeでも閲覧可能。
https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=0kULTSlI6o0
(1)通常の上演では、登場する酒呑童子(子方)は一人。
小書(特殊演出)「替之型」の場合、酒呑童子は二人登場。この部分が絵巻の図から影響を受けている…という見解。
(2)能「大江山」の最後、ワキ(源頼光)が鬼の首を手にする場面も絵巻に描かれているものに極めて酷似。
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・狩野元信『酒伝童子絵巻』三巻、大永2年(1522)サントリー美術館:能「大江山」替之型。旅立ちの前に手分けして石清水、住吉、熊野詣へ。童を両脇に従えて登場。鬼は名家のお嬢様を誘拐し、食べていた。源頼光とその家来も足の肉と血をご馳走になる。
・伝 狩野山楽『酒呑童子絵巻』中巻・下巻(三巻のうち二巻)江戸時代17c、根津美術館:色彩豊か。鬼の屋敷に琵琶。
・吉川家旧蔵車屋『謡本』室町時代(21冊のうち1冊)16c末、法政大学鴻山文庫
・伝光悦自筆謡本』(3冊のうち1冊)江戸時代17c、野上記念法政大学能楽研究所
・『大蔵虎清間・風流伝書』(1冊)寛永16年(1639)法政大学鴻山文庫:山伏の家来の偵察、小袖を洗う娘に会う。
・『観世舞曲秘書』(4冊のうち1冊 寛政3年(1791)野上記念法政大学能楽研究所:子方2人の表記
・『真観在京中伝授記』 (1冊)明治2年(1869)法政大学鴻山文庫:小書「替之型」の記事
・住吉弘尚『酒呑童子絵巻』第1〜4巻、第6-7巻、江戸時代19c、根津美術館:3巻が面白い。鬼の面作り。宮中で鬼踊り(踊る人と楽器:ササラ、皷、太鼓、笙、横笛)。
・『伊吹童子絵巻』5巻、江戸時代17c、個人蔵:鬼の踊り。鬼の面3000個制作図。
・住吉廣行『酒呑童子絵巻』第1、6巻 天明6-7年(1786- 87)頃、ライプツィヒ・グラッシー民族博物館:種姫(紀州藩主・徳川治宝の正室。田安徳川家当主・徳川宗武の七女)の婚礼調度品。血生臭い絵巻を調度品とした。
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