横浜美術館リニューアルオープン記念 おかえり、ヨコハマ
横浜美術館|神奈川県
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美術は過去の文化や歴史などを未来に伝える役割をも、担っている
日本のモダニズム建築の巨匠、丹下健三さんの設計した建物が、3年間の大規模改修工事を経てリニューアルオープン。
左右対称に広がる大階段や、開閉式のルーバー天井、新しくデザインされた家具やサインで構成された空間を体感しに行くことにした。
雨の日だったけれど、天井からはふんだんに明るさを取り込み、柔らかいピンクをキーカラーにしたひらけた空間は、誰でも受け入れてくれるやさしさとゆとりを感じる。
キーカラーのピンクは建材の石から生まれたカラーとのこと。とても調和している。
リニューアルにあたってのコピーは「みなとがひらく」
横浜が港町であることはその通りだけど、電車での道中、地下鉄できたものだから
”みなと” を感じる瞬間はなかったものの、エントランスには ”ひらく” をしっかり感じる。
オープン記念展の展示会タイトルは「おかえり、ヨコハマ」
弥生時代の人面土器と、シュルレアリスムの画家・マグリットの作品、ふたつの顔をモチーフにしたグラフィックから、どんな内容かと想像するも、???なまま足を踏み入れた。
展覧会は、開港前から始まり、開港時、開港によって発展して行った様子、関東大震災、戦争、戦後の混沌、美術館開館、現代アートまでの、8章構成。
絵画から写真、映像、立体作品など複数ある。
マグリットの作品がある後半は、子どもの視点で美術鑑賞を促す仕掛けも。
第6章では、外国の軍人が現地妻を迎え子どもが生まれ、戦争が終わると軍人は現地妻と子どもを残し、祖国へ帰ってしまい、残された子どもたちがどうなったか、など厳しい現実からも目をそらすことなく伝えていた。
絵画ではなく、写真だったので、生々しく伝わってきた。
ちょうど私は電車で向かう道中、「音楽で楽しむ名画 フェルメールからシャガールまで 加藤浩子著」を読んでいた。本書の中にこの現地妻について、文脈は違えど書いてあった。
また、同書で紹介していた「ペルリ提督横浜上陸の図」を横浜美術館が所蔵していて、第2章で展示してあった。
それもあって、美術は過去の文化や歴史などを未来に伝える役割をも、担っていることを再確認した。
その後、美術館が開館したころに収蔵した、セザンヌやピカソの作品が続いた。
気持ちが前の章の残された子どもたちのことで固まってしまったままだったので、それらを雑念なしにはみられなかった。残念だった。
終盤には、子どもの視点で美術鑑賞を促すものとして、メイングラフィックに用いられているマグリットの「王様の美術館」があった。
子供のアイレベルに合わせた低い位置に展示されており、その前には小さな椅子が置いてあって座って鑑賞できるようになっていた。
先日、美術の予備校に通っていた頃から20数年の付き合いの夫に好きな画家を聞いたところ、マグリットと返ってきた。
おぉ、マグリットか。マグリットといえば幼少期に母親の自死がトラウマとなりそれが作風になっているシュルレアリスムの画家。とはいえ、奇行などなく、丁寧な創作が現代アートに今なお影響を与えている。
私の中で旬のマグリット。子どもたちはどんな風にみるのだろうか。
私がマグリットの前にいたのは、日曜日の午前中だけれども、周りには鑑賞している子どもがおらず、残念ながら知りえなかった。
この企画展のテーマは「多様性」
確かに多様性だった。私には多様性がすぎた。
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