5.0
丁寧な仕事
実物は、小さくて、細かくて、びっくりしました。文字が果たして、絵画のように芸術と認められるのか、どうかと思っていたが、文字、絵、デザインとどれをとっても、素晴らしかったです。
小さな文字が丁寧に書かれています。実物を見て、楽しんでほしいです。
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印刷技術のなかった中世ヨーロッパにおいて、写本は人々の信仰を支え、知の伝達を担う主要な媒体でした。羊や子牛などの動物の皮を薄く加工して作った紙に人の手でテキストを筆写し、膨大な時間と労力をかけて制作される写本は、ときに非常な贅沢品となりました。華やかな彩飾が施され、一級の美術作品へと昇華を遂げている例も珍しくありません。
国立西洋美術館では2015年度に、筑波大学・茨城県立医療大学名誉教授の内藤裕史氏より、写本リーフ(本から切り離された一枚一枚の紙葉)を中心とするコレクションを一括で寄贈を受けました。その後も2020年にかけて、内藤氏友人の長沼昭夫氏からも支援を受け、新たに26点の写本リーフを所蔵品に加えています。
国立西洋美術館は、2019-20年度に三期にわたり開催した小企画展で、内藤コレクションを紹介しています。しかし、コロナ禍のさなかでもあったため、それらは小規模なものにとどまったと言わざるを得ません。こうした事情をふまえて、改めて内藤コレクションの作品の大多数を一堂に展示、紹介するべく企画されたのが本展です。また国立西洋美術館では、コレクションの寄贈を受けて以来、国内外の専門家の協力を仰いで個々の作品の調査を進めてきました。本展はその成果をお披露目する機会ともなります。
本展は、内藤コレクションを中心に、国内の大学図書館の所蔵品も若干数加えた約150点より構成され、聖書や詩編集、時祷書、聖歌集など中世から近世初頭にかけて普及した写本の役割や装飾の特徴を見ていきます。書物の機能と結びつき、文字と絵が一体となった彩飾芸術の美、「中世の小宇宙」をご堪能ください。
会期 | 2024年6月11日(火)~2024年8月25日(日) |
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会場 |
国立西洋美術館
![]() |
展示室 | 企画展示室 |
住所 | 東京都台東区上野公園7番7号 |
時間 |
|
休館日 |
月曜日、7月16日(火) ※ただし、7月15日(月・祝)、8月12日(月・休)、8月13日(火) は開館 |
観覧料 | 一般 1,700円 大学生 1,300円 高校生 1,000円
|
TEL | 050-5541-8600 (ハローダイヤル) |
URL | https://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2024manuscript.html |
5.0
実物は、小さくて、細かくて、びっくりしました。文字が果たして、絵画のように芸術と認められるのか、どうかと思っていたが、文字、絵、デザインとどれをとっても、素晴らしかったです。
小さな文字が丁寧に書かれています。実物を見て、楽しんでほしいです。
4.0
西洋美術史の書籍にひとつのジャンルとしてよく語られる写本の世界。これだけの量が揃うと引き込まれます。
医学者内藤先生のザ・コレクション。何かに取り憑かれ収集する悦びって誰にもありますが、内藤先生の悦びが伝わってきます。「中世写本芸術にの魅力に触れたければ上野の山へ、と世界の美術ファンが足を運ぶ日を夢見ている」とのメッセージが出口にあり。西洋美術館に一括寄贈されて、多くの人が一作一作じっくり足を止めて鑑賞していて。夢が叶った喜びの言葉をお聞きしたいです。
4倍の単眼鏡を使いました。必携です。作品から50cm程に近づき単眼鏡でよくよく見ると、まずもって超絶の細密装飾。色とりどりで美しいし、こんなところにこんな細工がと宝探しする楽しさもあります。羊皮紙に描かれてますが、羊皮紙ってとても薄いんですね。中世の時代、修道士・修道女が制作を担ったと解説されてました。こういう綺麗な超精巧を攻めて攻めて作り上げる作業には、不謹慎ですが喜びがあったのではと思いました。
ということで、作る喜び、集める喜び、のお裾分けにて観る喜びを感じた展覧会でした。
4.0
しまったなあ。
これはルーペか何かを持って行くべきだったな
ページの、文字の間を飾るように埋める装飾は
非常に小さくそしてその米粒のようなスペースに
きっちり人物の表情や草花モチーフのラインが描きこまれている
その表情は面白くもあり緻密でもあり
要所要所の解説パネルも解りやすく
描いてある内容がわからなくとも
美しく飾られた紙面にワクワクしてしまう
素晴らしく楽しめる展示だ
それだけにやはり拡大鏡か何かをもってくべきだったなあと
終始もやもやしてしまった
だって、本当に小さいんだもの
会場は空いてたからそれなりにゆっくり見ることはできたけどさ
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