4.0
正統派の油彩
どれも安心して鑑賞できる美しい油絵でした
ドレスのひだや巻き毛の繊細さなどタイトル通りの作品です
会期も終盤だったので少しこんでいましたが
クラーナハの聖母子像はじっくりみることができました
エルミタージュ美術館の外観も内部も行ってみたくなる映像が会場でながれてました
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◆ 進化を続ける、美の殿堂
―エルミタージュ美術館―
いくつもの運河や川が流れる水の都、サンクトペテルブルク。1712年からロシア革命後にモスクワへ首都機能が移るまでの約200年間、帝政ロシアの都として栄えたこの街で、ひときわ優雅で壮麗な姿を誇るのが、エルミタージュ美術館です。
歴代皇帝の宮殿からなる建物は、100年以上をかけて次々に建設され、サンクトペテルブルクの象徴ともいえる今の姿になりました。
1764年にエカテリーナ2世(在位1762-1796)が取得し、美術館の基礎となったコレクションから、歴代皇帝が国家の威信をかけて収集した美術品、個人蒐集家のコレクションまで、エルミタージュ美術館の所蔵品はおよそ310万点。そのうち絵画作品だけでも1万7千点に及びます。
2014年12月には、創立250年を記念して新しい展示室が公開されました。エルミタージュ前の宮殿広場を挟んで建つ旧参謀本部が大規模に改修され、印象派を始めとするフランス近代絵画の展示室となったのです。モネ、ルノワール、マティス、ピカソなど、これらの作品群は、ロシアの実業家、シチューキンとモロゾフが集めたもので、エルミタージュが世界に誇るフランス近代絵画のコレクションです。250年の歳月がつくり上げた「美の百科事典」エルミタージュ美術館の進化は、留まるところを知りません。
◆ 絵画が語る収集の歴史
-女帝のコレクションと彼女を支えた収集家たち-
エルミタージュ美術館の創立は1764年、エカテリーナ2世がベルリンの実業家ヨハン・エルンスト・ゴツコフスキー(1710-1775)から317点の絵画を取得した年とされています。彼女は、親しい人々にこれらの美術品を見せる場所を作り、そこを“エルミタージュ(フランス語で「隠れ家」の意)”と呼びました。
これまでエカテリーナ2世は、ロシアの国力を誇示すためにこれらの作品を購入したというのが通説でした。しかし近年になって、これらはもともと、プロイセン王フリードリヒ2世のためにゴツコフスキーが集めたものの、七年戦争(1756-1763)でプロイセンが敗北したことにより行き場を失い、ロシアとの巨額の取引に巻き込まれたゴツコフスキーが借金の肩代わりに女帝に売却した、ということが明らかになりました。
エカテリーナ2世が34年の治世の間に収集した絵画作品は、約2,500点ともいわれています。彼女は、強大な財力と絵画への深い理解に加え、フランスの啓蒙思想家ヴォルテールや、美術評論家など、国内外の目利きの助言を参考に精力的に収集を続けました。
本展には、エカテリーナ2世の最初のコレクションに含まれていたフランス・ハルスの《手袋を持つ男の肖像》、息子パーヴェル1世(在位1796-1801)が母のために購入したポンペオ・ジローラモ・バトーニの《聖家族》、さらに美術館の形成に多大な貢献をしたパーヴェル1世の息子アレクサンドル1世(在位1801-1825)やニコライ1世(在位1825-1855)が収集した作品も出展されます。絵画収集の歴史や、名画の裏側に隠された想い、皇帝の嗜好などを知ることも、鑑賞の楽しみの一つといえるでしょう。
◆ エルミタージュ美術館の決定版
オールドマスターの傑作勢揃い
エルミタージュの1万7千点にも及ぶ絵画コレクションのなかでも、特に充実しているのが、オールドマスターの作品群です。オールドマスターとは、16世紀ルネサンス時代のティツィアーノ、クラーナハなどから17世紀バロックのレンブラント、ルーベンス、ヴァン・ダイクなどを経て、18世紀ロココのヴァトー、ブーシェなどに至る巨匠たちを指します。
サンクトペテルブルクの街を建設したピョートル1世(大帝、在位1682-1725)は、オランダ絵画を大量に購入し、その後エカテリーナ2世は、オランダ、フランドルを中心に、ヨーロッパ絵画の流派をほぼ網羅するコレクションを築きました。これらオールドマスターの傑作は、今もエルミタージュの所蔵品の中核をなすものです。
本展は、出展される油彩85点すべてがエルミタージュ美術館の常設展示作品、すなわち美術館の顔ともいうべき作品群です。展覧会では、選び抜かれたこれらの作品を国、地域別に展覧していきます。西洋絵画の王道ともいえる珠玉のコレクションは、まさにエルミタージュ美術館展の決定版といえるでしょう。
会期 |
2017年3月18日(土)~2017年6月18日(日)
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会場 | 森アーツセンターギャラリー Google Map |
住所 | 東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 52F |
時間 |
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休館日 | 5月15日(月) |
観覧料 | 一般 1,600円(1,400円) 大学生 1,300円(1,100円) 中高生 800円(600円)
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TEL | 03-5777-8600 (ハローダイヤル) |
URL | http://hermitage2017.jp/ |
4.0
どれも安心して鑑賞できる美しい油絵でした
ドレスのひだや巻き毛の繊細さなどタイトル通りの作品です
会期も終盤だったので少しこんでいましたが
クラーナハの聖母子像はじっくりみることができました
エルミタージュ美術館の外観も内部も行ってみたくなる映像が会場でながれてました
4.0
やっと行けました。
図録を見ますと、この展覧会の監修は、千足伸行先生と分かります。
敢えて、エルミタージュ美術館のオールドマスターに焦点を絞り、更に、時代を、17世紀を中心、とすることで、国別の展示が可能となりました。
オールドマスターの作品を、国別に展示する。という試みは、とてもユニークです。
フランスの作品数が多いですが、それは、16世紀や18世紀の作品も含めたからで、しかし、古典主義まで。
個人的には、スペイン、聖母信仰が強いそうですが、聖母マリアは、小さい頃、神殿で、縫い物をして、暮らした。という伝説に基づく絵が流行ったそうで、聖母マリアの顔が印象的でした。
5.0
知っている画家の絵がたくさん来るということで楽しみにしておりました。
国別に展示されているのもおもしろいですね。
ちょっと前の時代なら、イタリアが圧倒的にたくさんのすばらしい作品を生み出していたのでしょうけれど、この時代はドイツ、フランス等各地で後々残るすばらしい作品が出てきていたというのが興味深かったです。
肖像画、風俗画等、全体を通して見応えがありました。中でもスルバランの《聖母マリアの少女時代》の何ともいえない少女の表情がとてもよかったです。
4.0
ゴールデンウィーク明けの土曜日に見に行きました。天気が悪かったこともあってか、混雑はなく、じっくり作品を見ることができました。
国別に作品を分けた展示になっているのも、わかりやすかった気がします。
有名な画家の作品はもちろん、ピーテル・ブリューゲル、ニコラ・ブッサン、ユベール・ロベールなど、国立西洋美術館の常設展で、おなじみの画家の作品もあって、日本人向け(?)の展示になっていた気がします。
5.0
ティツィアーノにハルス、レンブラント、ブリューゲル、ルーベンス、ダイク、ムリーリョ、プッサン、ブーシェ、ロラン、そしてクラーナハと、挙げればきりがないほどの、まさに西洋絵画の巨匠たちの作品が一堂に展示。それぞれの作品から感じられる迫力は圧巻。
3.0
一点豪華主義的な目玉作品はなかったです。であるが故にクオリティの高い作品が並んでいるにも関わらず、空いていたのかなぁと思われます。会期末が近付けばやはり混雑するかと思います。行くおつもりをお持ちならば、お早目の鑑賞をおすすめします。
クラーナハやティツィアーノなどの巨匠作が続いています。せっかく行くならば、たっぷり目のお時間をみて足を運んで下さい!
5.0
数年おきに各地で開催されているエルミタージュ美術館展。
今回もヨーロッパ各国の名作が大集合。
足を運んで間違いなし、巨人たちの作品に出逢えます。
5.0
予想以上に素晴らしいラインナップの展覧会でした。見応えは抜群!
エカテリーナ2世が、ベルリンの実業家ヨハン・エルンスト・ゴツコフスキーから317点の絵画を取得した1764年が、エルミタージュ美術館の創立年だそうですが、現在は、なんとその1万倍の、310万点も所蔵作品があるというので、驚きです。
その中でも、今回の展覧会では、油彩85点が展観できましたが、いずれも見応えある作品ばかりで、エルミタージュ美術館のコレクションの質の高さが伺えます。
聖母像や子供や天使や羊を愛らしく描くムリーリョの絵画に、マドリッドのプラド美術館で出会って以来、大ファンですが、今回も3点ほどのムリーリョの素晴らしい絵に出会えて、感激でした。
5.0
各時代の有名な絵画がずらりと一堂に会しているので、どこかで見たことがある、とかそういう作品も少なくありません。
それでも、このボリュームと、「また見れた」という大満足感でとても幸せになります!!
時代ごと、国ごと、流派(流行?)ごとで章別にまとまっているので、一つひとつみても全体としてみてもすばらしいです。
展覧会限定のスイーツがまさに、そのまま、表現されていて(盛りだくさんです)これまた、大満足!!でした。
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