3.0
小さい作品がかえって新鮮
「三沢作品=大きい」のイメージだったので、どんな展示になるか楽しみにしていました。広めの空間にポツポツといった配置だったので、窮屈さは感じなかったです。
今回は彫りも色も粗っぽい小さめの作品が展示されていて、左右対称に整えられている大きい作品にはない雑な感じが面白かったです。
美術館・展覧会情報サイト アートアジェンダ - 日本全国 307 の美術館・博物館と 624 の開催中&開催予定の展覧会をご紹介中!
三沢厚彦(みさわあつひこ 1961–)は動物を樟で彫り、油絵具で彩色する「ANIMALS(アニマルズ)」シリーズで知られる日本を代表する彫刻家です。京都で生まれ育ち、幼い頃から仏像や寺社に親しんだ三沢は、東京藝術大学および同大学院で彫刻を学び、1990年代に流木などを寄せ集めて制作された「コロイドトンプ」シリーズで注目を浴びます。人間の想像力への関心から、2000年より始められた「ANIMALS」では、動物のリアリティを追求していく革新的な造形が、高く評価されてきました。
「三沢厚彦 ANIMALS/Multi-dimensions」は、全国各地で好評を博してきた三沢による千葉県初となる個展です。本展では「多次元」をテーマに、大谷幸夫の設計による千葉市美術館すべてが展示会場となります。そこに棲んでいたかのように親しみやすく、時にどう猛な動物たちに、来場者はさまざまな場所で遭遇することでしょう。この場所だけでしか体験できないサイト・スペシフィックな展示方法もまた、作品と空間の関係への作家独自の思考を示しています。1990年代の初期未発表作から最新作まで、200点を超える彫刻と絵画により、千葉市美術館の建築物にアプローチしていきます。
21世紀に入り、木彫による具象彫刻、さらには現代アートの分野を牽引してきた三沢は、近年では空想上の生き物である麒麟やキメラといった複数の動物のイメージを組み合わせる表現に発展し、大型の木彫を精力的に制作しています。時空を軽やかに飛び越え、現代の私たちの前にあらわれるキメラたちは、その眼差しでいまの世界を見つめ、何を語るのでしょうか。会期中には、作家の滞在制作も予定されています。三沢のキメラ的思想によって、生が吹き込まれていく本展をぜひお楽しみ下さい。
会期 | 2023年6月10日(土)~2023年9月10日(日) |
---|---|
会場 | 千葉市美術館 Google Map |
住所 | 千葉県千葉市中央区中央3-10-8 |
時間 |
10:00~18:00
(最終入場時間 17:30)
|
休館日 |
6月12日(月)、19日(月)、26日(月) 7月3日(月)、10日(月)、18日(火) 8月7日(月)、21日(月) 9月4日(月) ※第1月曜日は全館休館 |
観覧料 | 一般 1,200円(960円) 大学生 700円(560円) 小・中学生、高校生 無料
|
TEL | 043-221-2311 |
URL | https://www.ccma-net.jp/ |
3.0
「三沢作品=大きい」のイメージだったので、どんな展示になるか楽しみにしていました。広めの空間にポツポツといった配置だったので、窮屈さは感じなかったです。
今回は彫りも色も粗っぽい小さめの作品が展示されていて、左右対称に整えられている大きい作品にはない雑な感じが面白かったです。
5.0
20230705
まずは大きさに圧倒される。キメラ4いいな。しっぽがへぴなのも素敵。立ち上がったキメラのうしろにまわると頭の後ろ側にはなんと人間の顔がついてる。
カーテンで仕切られた部屋では木の香りもただよい、楠の力に感服。
この動物たち、いつもはどこにいるのかな?倉庫に?小市民としては補完する場所を心配する。
この間平塚市美術館でユニコーンにも会いました。とっても存在感ありました。
4.0
「Multi-dimensions」の意味するとこが、今ひとつ、ピンとこないけど、今まで、あちこちで開催されてきた三沢さんのANIMALSと題した展示と同じように、楠を使ったほぼ等身大の動物たちの彫像と油彩画が並ぶ。そして、三沢さんがANIMALSを制作する前に手がけた作品もあるので、三沢厚彦作品のこれまでが拝見できるほか、新作として複数の動物が合体した《キメラ》シリーズとか、スピーカー付きの液晶ディスプレイに黒バックに色の付いた手書きっぽい丸が浮かんでいる謎の作品《S.W.O》とか、その先も見せる展示になっていました。《S.W.O》もそうなんですが、なんとなく抽象作品にも手を出していくのかな、という印象です。
お約束のように、アニマルハウスと呼んでいるグループ、舟越桂、小林正人、杉戸洋、浅田政志の作品も1階の「さや堂ホール」に公開されていて、いい感じです。そして、三沢本人も展示室内で新作を制作していて、その制作過程も拝見できるのはうれしい限り。個人的に印象深いのは《キメラ》シリーズの新作で、二足で起ち上がっている作品です。その背中が目に焼き付いてしまった。
写真撮影は一部可。カタログは制作中とのこと。
あなたも感想・評価を投稿してみませんか?
感想・評価を投稿する
より詳しい鑑賞レポート 《600文字以上》のご投稿は、
こちらから。ページ枠でご紹介となります。
鑑賞レポート《600文字以上》を投稿する
周辺で開催中の展覧会も探してみて下さい。
千葉県で開催中の展覧会