豊嶋康子
発生法──天地左右の裏表

東京都現代美術館

  • 開催期間:2023年12月9日(土)~2024年3月10日(日)
  • クリップ数:22 件
  • 感想・評価:2 件
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-1
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-2
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-3
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-4
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-5
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-6
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-7
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-8
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-9
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-10
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-11
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-12
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-13
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-14
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-15
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-16
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-17
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-18
《鉛筆》1996年 東京都現代美術館蔵 撮影:椎木静寧
《口座開設》1996年- 作家蔵 撮影:加藤建
《色調補正1》2005年- 作家蔵 撮影:後藤充
(公開制作、府中市美術館、2005年)
《パネル#32》2014年 個人蔵 撮影:豊嶋康子
《名人戦》1992年 作家蔵 撮影:山本糾
《定規》1996-1999年 作家蔵 撮影:大村雄一郎
《書体 水平 #1》1999年- 作家蔵
《復元》2003-2006年 作家蔵 撮影:星野健太
《隠蔽工作 20120625》2012年 東京都現代美術館蔵 撮影:大谷一郎
《パネル#22》2014年 作家蔵 撮影:星野健太
《パネル#22》2014年 作家蔵 撮影:星野健太
《前例》2015年 gigei10 蔵 撮影:柳場大
(「MOT コレクション第3期 いまーかつて 複数のパースペクティブ」東京都現代美術館、2019)
《回転左右》2018年 個人蔵 撮影:豊嶋康子
《回転天地》2018年 個人蔵 撮影:豊嶋康子
《地動説2020 ナルガエ》2020年 作家蔵 撮影:星野健太
《地動説2020 アイレー》2020年 個人蔵 撮影:星野健太
《地動説2020 ノルー》2020年 岡俊一郎氏蔵 撮影:星野健太
左:《収納装置2》作家蔵 右:《収納装置 尾》個人蔵 いずれも2021年 撮影:山本糾 *参考図版
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-1
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-1
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-1
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-1
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-1
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-1
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-1
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-1
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-1
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-1
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-1
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-1
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-1
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-1
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-1
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-1
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-1
豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表 東京都現代美術館-1

この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

豊嶋康子(1967-)は、1990年より30年以上にわたって、私たちを取り巻くさまざまな制度や価値観、約束事に対して「私」の視点から独自の仕方で対峙し続けてきた作家です。物や道具の仕組み、学校教育、経済活動から日常の様々な行為まで、私たちに避けがたく内面化、自動化されてきた思考や行為の枠組みやルールを、自身の感じる違和感や関心を梃(てこ)として独自の仕方で読み替え、捉え返すことで、人の思考の型の形成、社会と自己の成り立ちの在り様を問うてきました。

豊嶋の制作は、1990年の《エンドレス・ソロバン》や《鉛筆》など、物の使用法や構造に従い、守りつつ攻めるといった方法で別様に展開、その機能を宙吊りにする作品に始まります。90年代後半からは、「表現」の領域を広く考察し、銀行での口座の開設や株式の購入、生命保険への加入といった社会・経済活動そのものを素材として用いて、特定のシステムの全体を「私」の一点から逆照射するような《口座開設》《ミニ投資》などを発表しました。2005年の《色調補正1》では、一般的に共有される色の体系を「私」の設定のもと、ひたすらに塗り替えることを試みています。作品それぞれの外観は幅広いものですが、それらはいずれも、いわゆる既成の仕組みや枠組み、順列などに対して、脈絡を守りつつ「私」を用いて別の見方を挿入し、本来の意味作用を逸脱させ、歪ませ、反転や空回りをさせることで、その構造と私たちの認識や体験の「発生」を捉えようとするものだといえるでしょう。《ある順番に並べる》(2009-)や《隠蔽工作》(2012-)、一連の《パネル》(2013-)、《地動説》(2020-)などは、こうした構造それ自体を抽象的に展開した作品と捉えることができそうです。順序や表/裏、支持体と図、天と地、作ると作らない…、こうした二項自体をずらし、重ね、また反転させ続け、複数の見方が現れる作品群が生み出されています。

本展は、こうした豊嶋の制作の全貌を、初期作品から新作まで400点近くを一堂に集め検証する初めての試みです。あまたある世の決まりごとに「私」を交差させる豊嶋の作品は、システムと不可分の存在であり続ける私たちに、多くの示唆を与えてくれます。「天地」や「左右」はどのようにして決まるのでしょうか?あるいは裏と表をひっくり返すことは?
自身の思考を素材とする一種の潔さとユーモアをもって、私たちをめぐる事物に対する「私」の応じ方をかたちにし、さまざまなシステムと「私」双方の「発生法」を捉えようとする豊嶋の制作は、私たちの思考や行為、そして自由の領域について、あらためて捉え返す契機を与えてくれるに違いありません。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2023年12月9日(土)~2024年3月10日(日)
会場 東京都現代美術館 Google Map
展示室企画展示室 1F
住所 東京都江東区三好4-1-1
時間 10:00~18:00 (最終入場時間 17:30)
休館日 月曜日 
12月28日~1月1日、1月9日、2月13日
※ただし1月8日、2月12日は開館
観覧料 一般 1,400円(1,120円)
大学生・専門学校生・65歳以上 1,000円(800円)
中高生 600円(480円)
小学生以下 無料
  • ※( )内は20名以上の団体料金
    ※本展チケットで「MOTコレクション」も観覧できます
    ※小学生以下の方は保護者の同伴が必要です
    ※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と、その付添いの方(2名まで)は無料になります
TEL050-5541-8600 (ハローダイヤル)
URLhttps://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/toyoshima_yasuko/

東京都現代美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

東京都現代美術館 東京都現代美術館

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

4.0

定められた日常の規定・形式を覆すと、自分が現れる。

面白いのだけれど、どう書き残していいのか難しい。
一列に繋げられたジグソーパズル、鑑賞面では無い裏面に施されたパネル、白も黒も半分に等化された名人戦の局面、塗るべきマーク以外を塗りつぶしたマークシート、絶対に書けない形に削られた鉛筆、歪んだ定規達……日常的なものが、ことごとく意表を突いてくる。
膨大な数量の預金、株、表彰状、作者と何かの接点の軌跡も作品だ。
どう書いていいかわからないけど、確かにそこには「豊嶋康子」が存在する。否定したり増殖したりするそれらは、「豊嶋康子」が存在しなければあり得ない作品群ともいえる。面白かったとしか……。
観覧するにあたって、会場案内・作品リストをスマホで読み込むか、シートをもらうことをオススメします。
解説は会場に全くないので、せめてもの手がかりになります。「これ作品!?」というのもあるので、見逃し防止にもぜひ。

1月31日(水)10時半入館・混雑無し・撮影可

THANKS!をクリックしたユーザー
morinousagisanさん

2.0

むずかしい

現代美術館に行くと、いつも「美術」って何だろうと思う。今回の展示を見て、ますますその気持ちが強くなった。
思想や理念は感じられたが、果たして「美」なのか?
やっぱり現代美術ってむずかしい。

THANKS!をクリックしたユーザー
morinousagisanさん、Sukekiyo-Acckermanさん

あなたも感想・評価を投稿してみませんか?
感想・評価を投稿する

より詳しい鑑賞レポート 《600文字以上》のご投稿は、
こちらから。ページ枠でご紹介となります。
鑑賞レポート《600文字以上》を投稿する

周辺で開催中の展覧会も探してみて下さい。
東京都江東区で開催中の展覧会

出展作品・関連画像IMAGES

《鉛筆》1996年 東京都現代美術館蔵 撮影:椎木静寧

《口座開設》1996年- 作家蔵 撮影:加藤建

《色調補正1》2005年- 作家蔵 撮影:後藤充
(公開制作、府中市美術館、2005年)

《パネル#32》2014年 個人蔵 撮影:豊嶋康子

《名人戦》1992年 作家蔵 撮影:山本糾

《定規》1996-1999年 作家蔵 撮影:大村雄一郎

《書体 水平 #1》1999年- 作家蔵

《復元》2003-2006年 作家蔵 撮影:星野健太

《隠蔽工作 20120625》2012年 東京都現代美術館蔵 撮影:大谷一郎

こちらの機能は、会員登録(無料)後にご利用いただけます。

会員登録はこちらから
SIGN UP
ログインはこちらから
SIGN IN

※あなたの美術館鑑賞をアートアジェンダがサポートいたします。
詳しくはこちら

CLOSE

こちらの機能は、会員登録(無料)後にご利用いただけます。

会員登録はこちらから
SIGN UP
ログインはこちらから
SIGN IN

ログインせずに「いいね(THANKS!)」する場合は こちら

CLOSE


がマイページにクリップされました

CLOSE マイページクリップ一覧を見る


がお気に入りに登録されました

CLOSE マイページお気に入り一覧を見る


を訪問済みに移動しました

CLOSE マイページ訪問済みイベントを見る

CLOSE

name

参考になりました!をクリックしたユーザー 一覧
CLOSE