4.0
定められた日常の規定・形式を覆すと、自分が現れる。
面白いのだけれど、どう書き残していいのか難しい。
一列に繋げられたジグソーパズル、鑑賞面では無い裏面に施されたパネル、白も黒も半分に等化された名人戦の局面、塗るべきマーク以外を塗りつぶしたマークシート、絶対に書けない形に削られた鉛筆、歪んだ定規達……日常的なものが、ことごとく意表を突いてくる。
膨大な数量の預金、株、表彰状、作者と何かの接点の軌跡も作品だ。
どう書いていいかわからないけど、確かにそこには「豊嶋康子」が存在する。否定したり増殖したりするそれらは、「豊嶋康子」が存在しなければあり得ない作品群ともいえる。面白かったとしか……。
観覧するにあたって、会場案内・作品リストをスマホで読み込むか、シートをもらうことをオススメします。
解説は会場に全くないので、せめてもの手がかりになります。「これ作品!?」というのもあるので、見逃し防止にもぜひ。
1月31日(水)10時半入館・混雑無し・撮影可