4.0
スタッフさんの感性に胸熱。
・収蔵展なので既出のものもあります。でもいい作品でも企画意図に合わなくて長年出てこない作品もあるかも、と思いせっせと通ってます。今回もたくさん収穫あり♡ でも展示数は意外と少なめ。
・初っ端の北井一夫「紙屑が3個」に早くもツボる。タイトル通り紙屑を肖像のように撮影した作品です。画面は静かですが、もう「撮りたいっ!!」という欲望が溢れ出ていて、他の作品も見たくなった。
・牛腸茂雄が数展出てますが、このところあちこちでよく見るので、もしかして再評価され流行ってるのかな? 何度見てもいい。
・「水平な棒にぶら下がって進むナマケモノ」(1887年の連写作品名)、吉野恵理香の鳥との日常をインスタントカメラで撮影したシリーズ、山崎博の(自宅の2階窓からと撮影したと思われる)景色を日時を変えて撮影したおうちシリーズ(と勝手に呼んでる)など、見たことあっても好きなのいっぱい。アーウィット作品はサイン入り。
・今回1番胸熱だったのは、最後の井上佐由紀の作品。赤ちゃんが初めて見る光と、おじいちゃんが最後に見る光を撮影しようとした3枚の写真。おじいちゃんの方に釘付けになり、しばらくガン見。その後赤ちゃんの方を見ると何と切ないことか…。さらに遠目からぼぉっと眺めていると、右の壁に雲の上から顔を出す富士山の写真があるのに気づいた。
石川直樹さんのこの富士山はこの世のものとは思えない感があって、井上作品を引いて見ようとすると視界に入ってくる。
このスタッフさんの感性に感涙でした。
・撮影可。夜間はほぼ人がおらず。おすすめ!ですが作品数が少ないので星1つ減らしました。深瀬展と合わせてどうぞ♡