シュールにもいろいろある
未知の作家の展覧会行って、大当たりだった嬉しさと言ったらないでしょう。
2022年度もいくつかそんな個展に巡り合いました。
そして年度末を締めくくる初打席ホームランが、小牧源太郎です。
予習では日本のシュールレアリズムの草分けの…readmore
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日本のシュルレアリスムの草分けのひとりであり、時流に揺らぐことなく独自の思想と画風を貫き通した画家・小牧源太郎(1906-89)。生涯、京都で制作をつづけた小牧は、戦前の「初期シュルレアリスム的時代」から発し、仏教美術を創作の源とした「仏画的時代」、土俗信仰にみる人間の本能を超現実的に描いた「土俗信仰的時代」、そして独特の宇宙論的世界の探求を試みた「宇宙空間的時代」と創作を展開させながら、独自の理論を深遠な絵画世界のなかで表出しました。
それは、めまぐるしく移り変わる社会と混濁する世界に生きながら、自分に内在する無意識の領域と、自分を取り巻く非合理な現象を追求しつづけた軌跡でもあります。
本展では、市立伊丹ミュージアムが所蔵する作品資料を中心に、初期から晩年までの油彩画、下絵、構想スケッチおよそ100点を紹介し、50年にわたる画業のなかで小牧が追求した創作と思想の軌跡を紐解きます。
会期 | 2023年1月14日(土)~2023年3月5日(日) |
---|---|
会場 |
市立伊丹ミュージアム
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展示室 | 展示室 3・5 |
住所 | 兵庫県伊丹市宮ノ前2-5-20 |
時間 | 10:00~18:00 (最終入場時間 17:30) |
休館日 |
月曜日 月曜日が祝日にあたるときその翌日 |
観覧料 | 一般 500円 大高 300円 中小 200円 |
TEL | 072-772-5959 |
URL | https://itami-im.jp/ |
未知の作家の展覧会行って、大当たりだった嬉しさと言ったらないでしょう。
2022年度もいくつかそんな個展に巡り合いました。
そして年度末を締めくくる初打席ホームランが、小牧源太郎です。
予習では日本のシュールレアリズムの草分けの…readmore
5.0
会場は3か所に分かれており、五部構成。
大規模な展示ではありませんが、期待をはるかに超えた充実の展示です。
初期から晩年の大作までバランスよく見せてくれます。
今回初見だった初期のデッサン類は貴重極まりないです。
日本で、真正のシュルレアリスムの画家といえるのは、小牧源太郎その人と、小牧自身が、その死に衝撃を受けた盟友の北脇昇の二人だけではないでしょうか。
小牧の土俗的シュルレアリスムは、その暗さも魅力であるが、そのユーモアセンスもまた大変好ましく思います。
かなり以前にデッサンだけを集めた展覧会を見たことがありますが、今回も構想スケッチとでもいうようなメモが多く展示されており、完成作との比較が面白い!
しかし几帳面な画家だったのだなあ。メモ魔、記録魔でもあることを今回再認識。
伊丹市立美術館さんはいつも丁寧なカタログを発行されますが、今回もその例に洩れず、豪華なカタログを発行していただいています。
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