3.0
岩佐又兵衛と大河ドラマが交錯して
荒木村重が城主であった「有岡城」の地である伊丹での展覧会です。
私の中では、奇想の絵師の一人ともされる岩佐又兵衛の実父、子や妻や家来を置いて一人逃げ出したと伝わりどうも良い印象はない。
城に残された者たちは、絶世の美女との伝わる妻「だし」も含め、京の六条河原で無惨に処刑されたと伝わる。
もう昔々の「世界史選択」で、「日本史」を一夜漬け科目にしてしまったつけが尾を引いて
歴史大好きだけど、分かってないから手っ取り早くこの年になって「大河ドラマ」で歴史の流れを追っています。
展覧会の主人公は、戦国時代の真っただ中にあり、「黒田官兵衛」の田中哲司さんのイメージが焼き付いている。
官兵衛(V6の岡田君)が脚を悪くしたのも、彼の有岡城の牢に長くとらえられていたからだった。
荒木村重の背景としては、「麒麟がくる」にも反映されている。
本展の展示は歴史的文献資料が多く、解説を読み進めながらも、上記二つの大河ドラマの登場人物が浮かんできました。
「有岡城」はどのような城だったのか?には、城郭研究家で人気の千田先生が熱く語る動画も流れていました。
この時代の文化人として、「連歌」「能」「茶の湯」の素養もあり、(かなり田舎からの成り上がりなのに)
会場となった市立伊丹ミュージアムは「柿衞文庫」も併設しており「俳諧」美術館としての歴史もあり、その関連としてみる「連歌」の展示は面白いかも。
濃彩と精緻と細密描写の岩佐又兵衛への言及は、かなり目を凝らさないと分かりにくい『誓願寺門前図屏風』(これって文博の展覧会でも見たなぁ・・・)
遠くからの方はさておき、摂津にお住いの方々にはお薦めの展覧会かも。
伊丹は酒処、ちょっと散策するにはちょうどいいかもしれません。