5.0
パッケージアートの面白さ
たばこと塩の博物館はその名のとうり
煙草と塩関連の資料と良質な企画展示そして
異様なほど安い入館料が魅力の博物館で
渋谷にあったころから企画展を毎度楽しいにしてきた
「煙草のパッケージ」は常設展示でいつでも見ることが可能なのだけど
(三階の引き出しの中なので見逃しがち)
「記念たばこ」「観光たばこ」などの特別装丁のコレクションが
まとめてみられるというのは素晴らしい
使い終わったら捨ててしまうような「パッケージ」が
これだけきれいに、ものによっては未開封のまま残されているというのは
それだけ生活に身近な趣向品であったという証拠だろう
(記念煙草がなくなったのはここ数十年の嫌煙運動
世界的な禁煙ファッショによるものだと思っていたのだけど
単に「ブランドを統一するため」だったのはちょっと意外だった)
商品パッケージデザインは狭い空間をいかに使うかの構成の妙と
明確なメッセージ、テーマ性
そしてそれらを踏まえたうえでの遊び心がぎゅっと詰まっている
この豊富なバリエーションはたとえ非喫煙家であっても
収集欲をワクワクと強く刺激されてしまうのだ
時代と地域性を強く感じられるパッケージデザインの面白さが
思う存分に味わえる展示である