5.0
木版画とは思えない見事な表現力!
これが木版画?と思うような、まるで一枚一枚丁寧に描かれた肉筆画のよう。
そして、鳥の種類ってこんなにあるの?と思うほど、鳥を始め、様々な生き物が愛情を持って描かかれていて、構図、構成、色使い、テーマ性にどれをとっても見事です。
素晴らしい展覧会でした。
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開館20周年を迎えた茅ヶ崎市美術館では「版の美」と称し、年間の展覧会を通じて版画の魅力をお伝えしています。シリーズ2回目となる本展は、実業家・原安三郎旧蔵の小原古邨作品の展覧会です。
小原古邨(おはらこそん)は海外で高い人気を誇るものの、国内ではあまり知られていませんでした。本展では中外産業株式会社のご協力のもと、摺および保存状態が極めて良い原コレクションの古邨作品およそ260点の中から230点を初公開し、古邨芸術の真骨頂をお伝えします。
た、同じく原コレクションの歌川広重や歌川国芳などの貴重な花鳥画も10点展示するとともに、古邨のご遺族が所蔵する祥邨、豊邨(古邨の変名)の作品も参考出品します(作品はすべて前期・後期展示替え)。
原安三郎は、現在の茅ヶ崎市美術館が位置する高砂緑地をかつて別荘地として所有していました。彼の南欧風の「松籟荘」は茅ヶ崎の別荘文化を代表する瀟洒な建物として知られていましたが、老朽化を理由に1984(昭和59)年解体されました。本展においては松籟荘の建築模型を展示するなど、原安三郎を紹介するコーナーを設けます。
会期 |
2018年9月9日(日)~2018年11月4日(日)
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会場 | 茅ヶ崎市美術館 Google Map |
住所 | 神奈川県茅ヶ崎市東海岸北1-4-45 |
時間 |
10:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
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休館日 |
月曜日 9月18日(火)、25日(火)、10月9日(火)、10日(水) ※ただし9月10日、17日、24日、10月8日は開館 |
観覧料 | 一般 700円(600円) 大学生 500円(400円)
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TEL | 0467-88-1177 |
URL | https://www.chigasaki-museum.jp/ |
5.0
これが木版画?と思うような、まるで一枚一枚丁寧に描かれた肉筆画のよう。
そして、鳥の種類ってこんなにあるの?と思うほど、鳥を始め、様々な生き物が愛情を持って描かかれていて、構図、構成、色使い、テーマ性にどれをとっても見事です。
素晴らしい展覧会でした。
5.0
会期末、朝いちばんから入場の列がありました。
入場制限もなされており、職員の方が並ぶ人々に 楽しく説明をされて 場を和ませておりました。
初めて目にした古邨の版画は いずれも生き生きとした動植物、肉筆画の様でした。
写真も撮れ 広くは無い会場でしたが 落ち着いて鑑賞できました。
小原古邨の展覧会が また何処かで近いうちに開催して欲しいと願います。
カフェも 富士が見えて 明るくステキで 美味でした。
5.0
精密な植物がとともにとても愛くるしい動物たちがたくさん描かれています。
一見、肉筆画のように見えるのに、すべたが版画ということで素晴らしい作品群です。いまにも動き出しそうな小動物から、ちょっとユーモアのある鳥たちなど本当に楽しめました。
5.0
茅ヶ崎なんて、マリンスポーツもしないし、サザンも聴かないしで行くことないと思ってたけど、日曜美術館で紹介されたのを見たとき、これは行かなあかん!とほぼ一目惚れ状態で訪問した。
初めて知った絵師だけど、良いねぇ。
その日は、ほんとはバードウォッチングに行く予定だったんだけど、雨降っていたのでやめて、代わりにここの美術館に行って、版画でバードウォッチングってことになった。
鳥がね、とにかくカワイイんよ。とくに、ザ・普通の鳥代表のスズメがね。もう胸がキュンキュンするくらい良い。たぶん絵師も鳥が好きなんだと思う。哺乳類があまり上手くなかったから。
他の方も書いてましたが、吉田博や川瀬巴水好きには、ドンピシャです。
5.0
10月6日に茅ヶ崎市美術館で開催中の「原安三郎コレクション 小原古邨展 花と鳥のエデン」を鑑賞して来ました。
小原古邨の作品は他の展覧会でも観たことはあるのですが、何となく素敵な絵だなあという印象しかなく、作品名も覚えている訳ではありませんでした。今回の様に約230点もの大規模な展覧会は国内初とのことです。
展示品は、葛飾北斎や歌川広重などの美術品コレクターとして有名な実業家の原安三郎コレクションの作品です。実際に管理しているのは中外産業株式会社で、今回の作品も倉庫を整理している時に発見されたという貴重な作品です。
古邨は海外では本も出版される等、かなり高い人気があるのに対して、国内では正に「知られざる絵師」となっていました。
7日の日曜美術館でも紹介されましたが、海外が認める古邨の作品には、浮世絵の①正面摺り、②きめ出し、③雲母摺りの技法が使われています。鑑賞時に私は①は気が付きませんでしたが、模様などを彫った正面版の上に、版画の表を上にして置き、擦って模様を浮き出させる技法で、例えばカラスの絵では光の当て方によって、羽が浮かび上がり、よりリアルに見えます。②は鈴木春信の絵にもある様に、色摺りが終わった版画に強い圧力をかけて画面に凹凸を作り出す技法で、雪などが立体的に浮き上がって見えます。③は雲母を混ぜて摺る技法で、例えば、蝉の羽などでは、光が当たると光り輝いて見えます。
古邨の花鳥画は身近な自然を題材として、生き生きとした命をリアルに表現しており、鳥が細かく動いて小声で鳴いている様な、葉の微妙に揺れそうな、何か動きと音を感じます。
今回の作品では特に鳥が多かったこともあり、まるで詳細に描かれた鳥の大図鑑を見ている様でした。
私の中でのベスト5は「月に吾亦紅と白兎」(ウサギが雲から顔を出した月に、何か願いを込めている様です)、「月に白梅」(満月の月あかりに光る白梅と小枝の光と影が絶妙です)、「有明月に木菟」(三日月の灯りに照らされたミミズクの色鮮やかな体と小枝の光と影が実に素晴らしいバランスです)、「波に燕」(しぶきが飛び散る波打ち際で、燕が何かを探している様です)、「鳴子に雀」(板に取り付けられた5本の竹筒を揺らして、音が鳴るのを楽しんでいる様です)でした。
図録は1200円でお得です。なお、図録を購入すると、… Read More
5.0
せっかくなので後期も行ってまいりました。
日美効果により大盛況で、会期末まで土日を中心に混雑は間違いないでしょう。
土日午後は避けて、16時過ぎが人がはけてオススメです(10月中は18時まで開館)。
作品はこっち見とる系の鳥が多くニヤニヤしてしまいました。
グッズも売れに売れています。
撮影OKですが、作品もキャプションも全部撮っちゃうマンは勘弁して欲しいですね。
(2018-10-15追記)
小原古邨、待望の初回顧展良かったです。
柔らかく淡い色調、リアル過ぎない可愛らしい生き物、肉筆かと見紛うほどの技術
とてもレベルが高く見惚れてしまいました。
吉田博、川瀬巴水好きは気に入る可能性大の作風ですね。
また近年話題の明治の超絶技巧とも言える素晴らしい彫り摺りがエグいです。
こんな技術を持った職人があの時代にはいたのだなぁと。
現在では再現不可能みたいですね。
初摺のキレイな色合いがハッキリしていて見事な優品揃いです。
春夏秋冬で章立てていて特に春夏が花鳥図の美味しいトコどりです。
前後期で全て展示替え。
写真撮影OK。
前期半券で後期チケット200円引き。
図録は1200円で海外研究家の論文冊子が付属します。
11月には古邨画集が出版されるようです。
知られざる絵師の再発見、小原古邨再評価の機運高まる、良い展覧会だと思います。
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