3.0
松坂屋美術館にて
松坂屋美術館にて。寛永寺の天井絵がメインなのでした。独特のちょっとメタリック?な雰囲気に感じる幽玄な世界がとても神秘的でした。
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1953年神奈川県に生まれた手塚雄二※は、東京藝術大学在学中に院展に初入選し、39歳の若さで日本美術院同人に推挙されるなど、早くから画壇の中枢で活躍を続けてきました。また長年にわたり東京藝術大学の教授として後進の育成に力を注ぐなど、教育者としても確かな足跡を残しています。そして昨年には古希を迎え、ますます旺盛かつ縦横無尽に彩管を揮っています。その作風は伝統に軸足を置きながらもモダニスティックに展開し、斬新かつ洗練された無二のイメージを創り出してきました。
また手塚の作品には、「華と寂」「写実と装飾」「古と今」「静と動」「刹那と永劫」など、つねに相反するテーマを行き来するようなポラリティー(両極性)に満ちています。振り子のように展開する画業は、これまでの日本画の可能性を大きく広げ、これからの日本画に向けて新しい価値観を提示し続けています。本展では、手塚が積み重ねてきた革新の道程を画家の重要作から紹介し、日々更新されていく日本画の未来をご覧いただきます。
大きな見どころとして、6×12メートルという長大な寛永寺根本中堂奉納天井絵《叡嶽双龍》が挙げられます。
手塚は、2020年より5年の年月をかけ、自身初となる水墨を用いて天井絵の制作に取り組みました。
数百年の時を経た天井板に直接描かれるもので、旧材をあえて活かすことにより「古」と「今」を結ぶ新たな試みです。
描き出される2頭の龍は手塚が初めて挑むモティーフで、コロナ禍、アトリエに籠って描いた夥しい数のスケッチの中から紡ぎ出された独自の図像です。そしてその神聖かつエネルギッシュな龍の姿には、手塚雄二の平和への祈りが込められています。
本展は、2025年の東叡山寛永寺創建400周年を記念し制作された天井絵を奉納に先駆けて特別に披露するものです。
この機会を逃せば二度と外に出る機会は無い大変貴重な作品です。
会期 | 2024年10月19日(土)~2024年11月17日(日) |
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会場 | そごう美術館 Google Map |
住所 | 神奈川県横浜市西区高島2-18-1 そごう横浜店 6階(横浜駅東口) |
時間 |
10:00~20:00
(最終入場時間 19:30)
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休館日 | 会期中無休 |
観覧料 | 一般 1,400円(1,200円) 大学・高校生 1,200円(1,000円) 中学生以下 無料
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TEL | 045-465-5515 |
URL | https://www.sogo-seibu.jp/common/museum/ |
◆ ギャラリートーク
「手塚雄二氏〈雲は龍に従う〉を語る」
手塚雄二氏が、天井絵の制作を中心に、展覧会についてお話します
会場:そごう美術館 展示室内
日時:10月19日(土)午後2時から
11月2日(土) 午後2時から
※申込不要、ただし本展入館券が必要です
※時間になりましたら会場入口にお集まりください
3.0
松坂屋美術館にて。寛永寺の天井絵がメインなのでした。独特のちょっとメタリック?な雰囲気に感じる幽玄な世界がとても神秘的でした。
4.0
天井絵以外にも多くの作品が紹介されており、構図と陰影の何とも言えない空間作りがとても魅力的でした。特に天井絵は、龍の構図と描写がすっきりしていて、通常みられる寺院の天井絵よりもモダンな印象に感じました。色味を抑え、ブラックから板の素地のグラデーションの上に、グレーのグラデーションで表現した龍が明度差で立体感、遠近感が強調されています。
ほかの作品も、屏風のような大作も展示され、特に月や太陽など光を感じる風景に霞や雲、自然のモチーフなどが繊細に表現されて、彩度も感じるきれいな色使いながらも神秘的でいつまでも観ていたくなるような作品たちでした。
2.0
近代日本画が好きで昔からよく見に行っていましたが、最近の日本画は勉強不足で知らないので、後学のために見に行きました。
フラットな状態で作品に向き合おうと思い、画家の手塚氏の情報を全く入れずに拝見。
最初に企画の目玉の龍の絵が展示されていました。…ん?この違和感は何だろう?
もやもやした気分のまま他の作品へ。他の絵も、キレイなんですよ。でも私の心の琴線には全く触れてこない。常に客のウケを意識している感じがして、その点は東山魁夷のよう(個人の感想です)。
これなんか平山郁夫みたいだなと思った作品もありましたが、あとでチラシを見たら師事してたのね。なるほど。
展示の最後に小さいサイズの龍の天井画があったので、最初に感じた違和感の正体を探るべくじっくり見たところ、多分、龍の体の造りが不明瞭だからもやもやしたんだと気がつきました。端的に言うと、描かれている龍の手がどこから生えているのかわからないんです、私には。
画家曰く、『双頭の龍が絡まって天から降りてくる』とのことでしたが、絡まるにも程がある。帰宅してからも理解しようとチラシの龍の体をマジックでなぞってみましたが結局わかりませんでした。
受け止め方は千差万別。あくまでも私個人の感想です。貶すつもりはありません。ただ、納得がいかないだけ。寛永寺、これでいいのかなあ。
2.0
寛永寺の天井絵として奉納予定の巨大な実物作品が展示室にそのまま置いてあり、手前に鑑賞台が設置されていて斜め上からの角度で見る事が出来たのは良かったです。
細部の描き込みといい、龍の表情といい、技術的にはとても素晴らしいと思いました。
ですが、個人的には響きませんでした。残念。あくまで私の感想なのですが、深みを感じないというか、鑑賞者に寄せ過ぎているというか、狙っているというか(個人の感想です)。
他の屏風絵や風景画等、いずれも技巧的で素晴らしいとは思いましたが、私には響きませんでした(何度も言いますが個人の感想です)。
5.0
以前どこかで見て好きな画家さんだと注目していました。
天井絵はどのように見られるのか注目していましたが、上から見下ろすことも、間近かからみることも出来て満足です。その創作過程もビデオで丁寧に描かれていて感動しました。特に瑠璃色の梵字が龍の爪にハッキリ見れて綺麗でした。
他も屏風絵や大作が多く、実物を見られて本当に良かったです。
来年奉納されたら天井絵としても是非見たいとと思っています。
5.0
今年2月、日本橋三越本展にて開催された展覧会に行き、あまりによかったので横浜に巡回するとの事で、訪問しました。横浜では展示リスト以外に、観賞の手引きなるカラーリーフレットも用意されてました。天井絵制作をとらえた展覧会ビデオ観賞スペースも広く確保されており、十分展覧会を楽しめます。出口付近で販売されている図録もリーズナブルでオススメです。また関西に巡回します。
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