モネ 連作の情景
上野の森美術館|東京都
開催期間: ~
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私的これぞモネ作品との出会い
2024年最初の展覧会はモネから。数年前からぽつぽつと気になる展覧会に足を運んでおりますが、上野の森美術館は初訪問でした。
美術館めぐりが好きですと話すと大抵は「高尚な趣味をお持ちで…」と返ってくることに違和感を感じるのであまり言わなくなってしまった昨今。作品について学術的に詳しいわけでもなく、ただひたすらに作品の前に立ち、すごいな〜とかキレイだな〜と作品の持つエネルギーに触れて浴びてよろこんでいるだけなのですが。「推し」に会いに行ってわーきゃーと言いグッズを買い求めるに過ぎないので、みなさんが高尚でないと思っていらっしゃる趣味と何ら変わりはありません。美術史とか学問になっているからそう捉えられるのでしょうか。もちろん学問も押さえて観るとまた違った観点で楽しいと思いますが、もっと気軽に好きな絵あるかな?くらいに覗くのも楽しいと思います。
今回の展覧会は睡蓮少なめな感じでした。しかし、前半の写真撮影不可ゾーンが個人的には見応えを感じました。撮影が出来ないのも心にしっかり刻もうと観るので良い。どうしても撮影したくなってしまいます。そして撮影に気を取られて作品を観ているようで観ていない矛盾に。その点みなさんはいかがでしょうか。
この撮影不可ゾーンに自身的これぞモネと感じる作品との出会いがありました。
作品No.43
ロクブリュヌから見たモンテカルロ、スケッチ
あぁ、モネ。。。
前半を観てきて何だかホッとそう感じた作品。…にしては、あまり立ち止まって観られる方がいなかったのでひとりじめ状態に。ありがたい。最後まで観て、またこの作品に戻りました。ここまでは印象派以前のモネが多くはっきりと何を描いているのか対象がわかりやすい作品ばかりだったので、他の方の声が聞こえた際には「うーん、何を描いているのかさっぱりわからない、、、」とのことでした。私はそのぼんやりとした色づかいがたまらなく好きなのでした。みなさんお好みはそれぞれ、その感想も正直でとてもいいなと。
最後に、睡蓮。
額縁フェチなわたくしの今回のベストマッチ賞。絵画と額縁のコントラストが素晴らしいと感じた作品。この作品にこの額縁をかけられた方のセンスたるや。華美すぎずシンプルすぎない絶妙な塩梅と感じました。10年以上前に上野で開催されたモネ展が美術展初体験でした。そこでもしかしたらこの睡蓮に出会っていたのでしょうか。それからモネを好きになり、作品のみならず額縁鑑賞も同じくらい好きになり、図録に額縁が載らないことを憂いてまいりました。もしかしたらその原点だったのかもしれないなとあの頃を懐かしむこともできました。