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パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展―美の革命 ピカソ、ブラックから ドローネー、シャガールへ

パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展―美の革命 ピカソ、ブラックから ドローネー、シャガールへ

国立西洋美術館|東京都

開催期間:

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Don't think ...

図録の解説を読んで思ったこと。新カント主義とか、表象とかシニフィエとか書いてあって、哲学とか興味ない人には、なんのこっちゃようわからんのではないかと思いました。かみ砕いて言うとこういうことです。

キュビスムは、描かれたものに意味を持たせるのをやめた。バイオリンを描いたとしても、バイオリンを表現する(絵によってバイオリンという意味を示す)ことを目的としていない。

キャンバスの上のカタチや色彩のたわむれを愉しみ、愉しませることを目指した。つまり平面なのか立体なのか、奥行きがあるのかないのかのわからなさの妙とか、陰影やコントラストによって見る者の心の中に構造やリズムを呼び起こすこと、そうしたものを目指した。

つまりキュビスムは「描かれたものの意味」でなく「見ることそのもの(とその愉しさ)」を主題にした。だから、ただ純粋に見ることを突き詰めたという点において、キュビスムは印象派の延長線上にある。さらに、意味をうっちゃってしまった点において、キュビスムの延長線上にダダイズムがあるとも言える。

だからキュビスムの作品を見て“なんやこれ意味わからん”と言う人は正直である。キュビズムは意味を捨てているのだから。それは、視覚芸術が意味と決別した初めての運動なのである。

要は、図録の解説が言ってるのは月並みに言えば “(意味を)考えるな、感じろ” ということになります。

会場で入場者の雑談を聞いてると、キャプションを見てそこに書かれてるモチーフを絵の中に見つけ出そうとしてる方が多いように思いましたが、そんなことしなくても、カタチが面白いなあ、色が毒々しいなあ、なんか表面がザラザラしてんなあ・・・みたいな愉しみ方で良いかと思います。

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