企画展示「いにしえが、好きっ!-近世好古図録の文化誌-」
国立歴史民俗博物館|千葉県
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江戸時代に描かれた「図譜集」と現存する「実物」を見比べる展覧会!
この展覧会では、江戸後期に神戸住吉の吉田家三代が編纂した『聆涛閣集古帖(れいとうかくしゅうこちょう)』という図譜集を中心に、同時代および明治期に編纂された集古帖と実物を展示することを目的としていた。
一方で、20名近くの研究者からなる展示プロジェクト委員会の「大研究成果報告会」でもある。そのため、パネル展示も含め、展示されている集古帖の種類が多く、じっくりと時間をかけたれば容易に理解ができる。また、展示を見る前に、図録を読んで俯瞰できる状態にしておくこともオススメ。
膨大な展示作品にもかかわらず、「展示作品リスト」の配布がないことは残念に思った。
・『聆涛閣集古帖』食器、江戸後期、 国立歴史民俗博物館蔵
・重要文化財《白瑠璃碗》古墳時代(6c) 東京国立博物館蔵:ササン朝ペルシアで製作された切子ガラスの碗。附属品として「秀吉」と書かれた箱、仕覆、台などあり。安閑天皇陵から出土か。正倉院宝物にも同一規格の碗が存在。
・『聆涛閣集古帖』鐘銘、江戸後期、 国立歴史民俗博物館蔵
・《銅鐸》新庄出土[複製]、 国立歴史民俗博物館蔵:原品は倉敷考古館蔵
・《鰐口》正安3年(1301)秋篠寺蔵
・『聆涛閣集古帖』鈴鐸、江戸後期、 国立歴史民俗博物館蔵
・《隠岐国駅鈴》[複製]、 国立歴史民俗博物館蔵:原品は玉若酢命神社蔵
・《馬具》金剛輪寺出土、古墳時代、公益社団法人白鶴美術館蔵
・『聆涛閣集古帖』楽器、江戸後期、国立歴史民俗博物館蔵
・重要文化財《羯鼓胴》建永2年(1207)唐招提寺蔵
・《笙 銘「小男鹿丸(小男鹿)」》建保3年(1215)、サントリー美術館蔵、制作者行円(鎌倉時代):江戸時代に紀州徳川家の楽器コレクションとなる。松平定信『集古十種』、『聆涛閣集古帖』に描かれている。
・《琵琶 銘「白鳳」》、国立歴史民俗博物館蔵
・《集古十種》寛政12年(1800)序刊、慶應義塾大学附属研究所斯道文庫蔵
・《墨絵弾弓》[模造]明治22年(1889)公益社団法人白鶴美術館蔵
・《金銀平文琴》[模造]明治12年(1879)東京国立博物館蔵
・《子日目利箒(ねのひめとぎのほうき)附粉地彩絵倚几》[模造]森川杜園、奈良国立博物館蔵
・『聆涛閣集古帖』雑、江戸後期、国立歴史民俗博物館蔵
・《子日犂(ねのひのすき)》[模造]明治11年(1878)収蔵、東京国立博物館蔵:正月初子の日(五穀豊穣を願う儀式)用の犂。製作者・製作時期未詳。
・《粉地彩絵倚几(ふんじさいえのいき)》明治13年(1880)収蔵、東京国立博物館蔵:子日犂の台。製作者・製作時期未詳。
・《檜和琴》[模造]明治8年(1875)春日大社蔵
・《奈良博覧会物品目録》明治9年(1876)奈良県立図書情報館蔵
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