4.0
幅広いアイテムが見られる
ガラスや武器などに括った展覧会ではなく、いにしえのお金や権力、また趣味が同じ同士たちが集めた物品がみられる。
そのためなぜこれを集めようとしたのか?と不思議に思うようなものもあり、いにしえの方々の思想を覗けたような気がしました。
たとえ模写のものでも長い年月が経っているので見る価値があります。
飽きずに周ることができ、幅広い世代が来ていることにも頷けました。
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古いモノ(古器物)に憧れる心は、いつの時代にもあります。実際にモノを集めることはもちろん、それが叶わない場合は画像だけでも手元に置いておきたい、そういう願望は、歴史が好きな人ならば、だれでも心当たりのあることでしょう。
歴博の館蔵品の中に、江戸後期に編纂された『聆涛閣集古帖』という図譜集があります。これは、兵庫県の神戸・住吉の豪商だった吉田家が三代にわたり編纂した、いまでいう「図録」や「カタログ」にあたるようなものです。考古資料、文書・典籍、美術工芸品など、じつにさまざまなジャンルにおよぶ著名な歴史資料、約2,400件が、精緻な筆致で描かれた、画像の一大コレクションです。これが、今回の企画展示の主人公です。
江戸時代には、古いモノを愛する「好古家」と呼ばれる人たちが数多くいました。好古家の間では、自分のコレクションや、実際に見たことのある古器物をスケッチして、「好古図譜」という形でまとめることがさかんに行われていました。それだけでなく、それらの情報は各地の好古家たちに共有されていたのです。
描かれたそれらの古器物は、今、どうなっているのでしょうか?この企画展示では、それらの原品や複製・模造品等を集め、立体的に展示することで、二次元の世界を三次元に再現することを目指します。
また『聆涛閣集古帖』を編纂した吉田家関連資料から浮かび上がる好古図譜編纂の背景、吉田家旧蔵の豊かなコレクションの数々、同時代に関心が高まる正倉院宝物図とその模造製作の世界、好古家のネットワークなどに関する展示を通じて、近代的な博物館が生まれる前の、「いにしえ好き」たちの歴史資料への豊かなまなざしを明らかにします。
なお本展は、本館の共同研究「『聆涛閣集古帖』の総合資料学的研究」(研究代表者:藤原重雄、2017年度~2019年度)による成果です。
会期 | 2023年3月7日(火)~2023年5月7日(日) |
---|---|
会場 | 国立歴史民俗博物館 Google Map |
住所 | 千葉県佐倉市城内町117 |
時間 |
9:30~17:00
(最終入場時間 16:30)
|
休館日 |
月曜日 その他、館内メンテナンスのため休館する場合があります ※ただし、5月1日(月)は開館 |
観覧料 | 一般 1,000円 大学生 500円
|
TEL | ハローダイヤル 050-5541-8600 |
URL | https://www.rekihaku.ac.jp |
4.0
ガラスや武器などに括った展覧会ではなく、いにしえのお金や権力、また趣味が同じ同士たちが集めた物品がみられる。
そのためなぜこれを集めようとしたのか?と不思議に思うようなものもあり、いにしえの方々の思想を覗けたような気がしました。
たとえ模写のものでも長い年月が経っているので見る価値があります。
飽きずに周ることができ、幅広い世代が来ていることにも頷けました。
この展覧会では、江戸後期に神戸住吉の吉田家三代が編纂した『聆涛閣集古帖(れいとうかくしゅうこちょう)』という図譜集を中心に、同時代および明治期に編纂された集古帖と実物を展示することを目的としていた。
一方で、20名近くの研究者…readmore
3.0
佐倉市の国立歴史民俗博物館で開催された「いにしえが、好きっ!-近世好古図録の文化誌-」は、江戸時代のコレクター吉田家三代が記した「聆涛閣集古帖」を中心とした展覧会でした。
吉田家は代々、古器物の好事家であり、その収集品や実際に目にしたものを記録した好古図録「聆涛閣集古帖」は、その緻密さもさることながらその収集記録しているジャンルの幅広さに驚かされました。展示物の中には、今と分類は異なるものもありましたが、日本には昔から古美術品や書画だけでなく、武具や印影などまで収集しており、それが現在に伝わる貴重な文化遺産として保存されています。また、当時の好古図録と実物を比較展示することで、当時のイラストと実物の比較ができその記録の精緻さに驚かされます。
展覧会は、日本の歴史や文化を知ることができる素晴らしい機会でした。古美術や書画に興味がある方はもちろんのこと、日本の歴史や文化に興味がある方にもおすすめです。展示物と記録物の比較対比がわかりやすく、初めて古器物に触れる方でも、展覧会を通じて、日本の文化遺産に触れることができるだけでなく、200年も前にも現代と同じように古いものを大切に次代に伝える活動をしている方々がいたことを実感することができ、現在私たちが多くの古物に触れることができるのもこうした江戸時代に活動したコレクターの活動によるところも大きいと感じることができると思います。
どの時代にも、集める事に情熱を傾ける人はいる。江戸時代では、骨とう品などを集めるのも甲斐性とされていたようである。
今回、佐倉の歴史民俗博物館で開催されている「いにしえが、好きっ!」を見に行った。丁度、桜の花も見ごろで広い公…readmore
3.0
どの時代にも、好事家と呼ばれる人がいる。集めるのと同時に、それらを分類し、整理することがすごいと思う。私にはできない。
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