この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
古いモノ(古器物)に憧れる心は、いつの時代にもあります。実際にモノを集めることはもちろん、それが叶わない場合は画像だけでも手元に置いておきたい、そういう願望は、歴史が好きな人ならば、だれでも心当たりのあることでしょう。
歴博の館蔵品の中に、江戸後期に編纂された『聆涛閣集古帖』という図譜集があります。これは、兵庫県の神戸・住吉の豪商だった吉田家が三代にわたり編纂した、いまでいう「図録」や「カタログ」にあたるようなものです。考古資料、文書・典籍、美術工芸品など、じつにさまざまなジャンルにおよぶ著名な歴史資料、約2,400件が、精緻な筆致で描かれた、画像の一大コレクションです。これが、今回の企画展示の主人公です。
江戸時代には、古いモノを愛する「好古家」と呼ばれる人たちが数多くいました。好古家の間では、自分のコレクションや、実際に見たことのある古器物をスケッチして、「好古図譜」という形でまとめることがさかんに行われていました。それだけでなく、それらの情報は各地の好古家たちに共有されていたのです。
描かれたそれらの古器物は、今、どうなっているのでしょうか?この企画展示では、それらの原品や複製・模造品等を集め、立体的に展示することで、二次元の世界を三次元に再現することを目指します。
また『聆涛閣集古帖』を編纂した吉田家関連資料から浮かび上がる好古図譜編纂の背景、吉田家旧蔵の豊かなコレクションの数々、同時代に関心が高まる正倉院宝物図とその模造製作の世界、好古家のネットワークなどに関する展示を通じて、近代的な博物館が生まれる前の、「いにしえ好き」たちの歴史資料への豊かなまなざしを明らかにします。
なお本展は、本館の共同研究「『聆涛閣集古帖』の総合資料学的研究」(研究代表者:藤原重雄、2017年度~2019年度)による成果です。
開催概要EVENT DETAILS
会期 | 2023年3月7日(火)〜2023年5月7日(日) |
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会場 |
国立歴史民俗博物館
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住所 | 千葉県佐倉市城内町117 |
時間 |
9:30〜17:00
(最終入場時間 16:30)
|
休館日 |
月曜日 その他、館内メンテナンスのため休館する場合があります ※ただし、5月1日(月)は開館 |
観覧料 | 一般 1,000円 大学生 500円
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TEL | ハローダイヤル 050-5541-8600 |
URL | https://www.rekihaku.ac.jp |
国立歴史民俗博物館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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出展作品・関連画像IMAGES

『聆涛閣集古帖』鏡 江戸後期 国立歴史民俗博物館蔵

『聆涛閣集古帖』鏡 江戸後期 国立歴史民俗博物館蔵

国宝 線刻釈迦三尊等鏡像(瑞花鳳凰八稜鏡) 平安時代 公益財団法人泉屋博古館蔵

国宝 線刻釈迦三尊等鏡像(瑞花鳳凰八稜鏡) 平安時代 公益財団法人泉屋博古館蔵

『聆涛閣集古帖』甲冑軍営 江戸後期 国立歴史民俗博物館蔵

模造 逆沢瀉威鎧雛形 昭和時代(20世紀) 東京国立博物館蔵 Image:TNM Image Archives

『聆涛閣集古帖』食器 江戸後期 国立歴史民俗博物館蔵

重要文化財 白瑠璃埦 古墳時代(6世紀) 東京国立博物館蔵 Image:TNM Image Archives

『聆涛閣集古帖』葬具 江戸後期 国立歴史民俗博物館蔵