速水御舟展
茨城県近代美術館|茨城県
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細密描写だけではない!
展覧会最終日にようやく展覧会に来れました。
速水御舟といえば細密描写!
神経質なほど細かく正確な線が規則正しく描かれている、そんなイメージでした。
ところが、今回展示された100点あまりの作品をみると、日本のピカソなんじゃないか???
と感じるほど、その作風は多彩で、そのどれもが素晴らしかった!
構図と色彩のバランスは天才的だが、日本に限らず海外の画家たちからも影響を受けたようです。
滞欧中に受けた影響で描かれた絵はゴーギャンに似ているよう???は言い過ぎですが色彩のコントラストは明らかに洋画の影響を受けていました。
このように天才でありながらも自分の殻に閉じこもるのではなく、常に新しい画風にチャレンジしていく姿勢は尊敬に値します。
浅草で電車に轢かれ足を切断した話は初めてしりましたが、その後も真摯に作画に取り組み素敵な作品をたくさん遺しました。
今回の展覧会で特に印象に残った作品は何点もありますが、2の暮雪は屋根に雪が積もった、ただそれだけの絵ですが静かな雰囲気、シーンという音まで聞こえるような作品です。
7の短夜は暗い中、うす灯りの部屋に人が一人?二人??黒一色の外の世界と思いきや青色の葉っぱが脳に訴えかけてきます。物語が見えるよう。
14洛北修学院村は有名な作品ですがとにかく青色が素晴らしい。作者本人も群青中毒にかかったと言っているとおり、様々な青、碧が絶妙なバランスで絵が創られています。
他にも、21菊花図の細密描写の中の殺伐とした不穏な空気感や、27春眠の優しい感じ等、大変見所の多い素敵な展覧会でした。
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