青山のこどもの城エントランスあった作品に会えます

絹谷幸二画伯の作品だけを展示する美術館で開催される、最も絹谷幸二画伯らしい作品が多数並ぶ展覧会。アフレスコという、生乾きの漆喰壁に直接描き込む古典的手法で描かれた作品が並ぶ。長野五輪のポスターのオリジナルこそ展示されていないが、画伯の画業全体を知るには良い展示構成であろう。
入館すると3D動画を見るためのメガネを渡され、2本動画を見る。絹谷画伯の絵のパーツが宙を飛び交う10分くらいの動画。楽しい動画ではあるが、作品のパーツだけを取り出して先に見せるのは、館の方針なのか、絵を先に見て、は望ましくないらしい。続く展示は、最初の「ギャラリー青」に今回のアフレスコ特集展示の作品が置かれる。中心は、こともの城のエントランスに飾られていた、「アラベスク20連作」。青山のこどもの城閉館で残念に思っていたのが、これの破壊だったが、転写によって生き残っており、今回の展示では、間近にじっくり見ることができた。復活方法も、詳細な説明パネルが用意され、理解できる。
次のギャラリーに移動するまでの間は、27階の展望室風の天空ギャラリーから外の景色を眺めて（夕陽は綺麗でしょう）、VRルームへ。画伯のアトリエを再現していて、画伯の説明を聞きながら、臨場感あるVR動画で創作の様子を垣間見る。その先の「ギャラリー赤」は常設の油彩画大作が並ぶ。
展示には随所に工夫が見られ、満足です。なお、写真撮影不可なので、注意が必要。特に、途中の天空ギャラリーは、写真可だが、次のギャラリー不可。入口に小さなサインはあるが、わかりにくい上、カメラマークの色が飛んでいて、可の○のように見えるが、ダメなんだそうです