オープン・スペース 2021 ニュー・フラットランド
NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]|東京都
開催期間: ~
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現代のテクノロジー環境における多様な表現を体験
初ICC。「ニュー・フラットランド」って?と言葉への興味から公式サイトを見て、行ってみることに。
入場無料だけど事前予約制。作品により撮影可。
作品をひととおり見たり体験したりして、印象に残ったいくつかの作品についてコメントを(鑑賞ガイドの掲載順)。
《マシュマロモニター》岩井俊雄
モニター前に静止していると普通に映るのに、動くと画面が乱れるモニター。
画面の乱れ方にパターンが複数あるので、モニターの前で何度も意味もなく動いてしまう。
《Lenna》細井美裕
無響室という特殊な空間で立体音響を体験。
但し、部屋には一人ずつしか入れないためか事前予約制となっている作品(会場受付でも最短の空き時間の予約可)。
椅子に座り真っ暗になった室内で、空間のあちこちから聴こえてきたのはアカペラ・コーラスのような歌(歌詞なし)。
ちょっと方向性は違うけど、学生時代に友達がカセットテープを貸してくれた「ホロフォニクス」という立体音響を思い出した。
《emolingual》emolingual
絵文字でことわざや物語を表現したパネルが貼ってあり、裏に答えが書かれていた。
ことわざは何となくわかるものもあったけど、物語を絵文字から想像するのは難しい。
《To Call a Horse a Deer/指馬為鹿(うまをさしてしかとなす)》イップ・ユック=ユー
真偽問題(〇×式クイズ)形式のゲーム・アート作品。
「真実を答えよ」「嘘をつけ」などの指示に抗って回答する必要があるが、高い点を得ることは知識の豊富さを意味しすると同時に服従することも厭わないという側面があり、低得点でもゲームのルールに抵抗し服従しない選択をしたという側面があると言う(但し答えを知っていることが前提)。だが、判断が遅いと何も答えられない。
《ジャグラー》グレゴリー・バーサミアン
ゾートロープのしくみを応用した立体的アニメーション作品。
ジャグリングされる物体は空中で形を変えては元に戻るのを繰り返す。狭い空間で見てると目がチカチカしてくる。
《Fasten Your Seat Belt》山形一生
旅をテーマにした作品らしい。
断片的な映像の後に続く、ゲームをクリアしたエピソードのポエティックなつぶやきが何となく印象に残った。
《アート&サイエンス・クロノロジー》
1900年から2000年までに生まれた芸術と科学技術の関わりあいを見ることができる年表。
ガラスが嵌め込まれた床下に、写真やポスター、画集、オブジェなどのコンテンツが、そのセレクト対象を含めて絶妙なセンスで配置されていた。
自分が興味を持つジャンルのものが多かったせいか、この作品が一番印象に残り、また見たいと思った。
撮影不可なのが残念だけど、床に埋め込みされているということは常設展示なのだろうか?
その他にもいろいろなデジタル表現を用いた作品が展示。
こちらの展示を見た後は、ICCで同時開催中の他の有料展示「多層世界の歩き方」「Digital×北斎【破章】北斎VS廣重 美と技術の継承と革新」も観覧。さらに、せっかくオペラシティまで来たので帰り際に「ミケル・バルセロ展」も鑑賞して、充実の一日となった。
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