村山コレクション受贈記念展 「茶」―茶の湯と工芸―
香雪美術館|兵庫県
開催期間: ~
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秋に「茶道具」展 番外編 神戸御影 香雪美術館
感染者も少なくなってきて、京都で巡り始めた秋の「茶道具」、の展覧会 今回が一応〆です。
師走も近くなって最後は神戸、御影の香雪美術館へ伺っていました。
中之島香雪美術館にその模型がある「旧村山家住宅」
秋の「庭園特別見学会」に申し込みましたが、大変な倍率だったとのことで見事に落選しましたので、
お隣の香雪美術館で 村山コレクション受贈記念展「茶」ー茶の湯と工芸- を観てきました。
こちらの美術館も始まりは、近代数寄者のお一人村山龍平さんが収集した古美術を中心に設立された美術館です。
村山龍平の元は武家の出自でそれをかなり意識されていたのではないでしょうか。
茶の湯は、藪内流をかなり身を入れてお稽古されたようで、茶の湯へののめり込みかたは他の近代数寄者たちと引けは取らない。
今回の茶道具の展覧会は、秋に因んでというよりは、
受贈記念シリーズ最終にして、施設設備改築工事による長期休館直前の展覧会ということで
ご所蔵の茶道具を総括的に展示、
茶道具の種類なら、作品リスト順に「掛物(お軸のほかに、硯、花入)」、「茶入と茶碗」、「香合と蓋置」「水指と建水」「懐石器と菓子器」「炭道具、その他(莨盆、莨入、煙管)」、材質も陶磁器・漆器・木竹工・金工など、時代や産地も多彩に取り揃えてありました。
また、2F展示室隅には、久々に茶室のしつらえ展示も設けられ、茶釜や炉縁、茶杓もこちらで展示というところでしょうか。
お決まりのように目が惹きつけられて足が止まる 樂三代道入、そうノンコウさんの茶碗「黒樂茶碗 銘 『黄山』」観たことあるようでしたが、
帰って図録を観ると、樂さんの展覧会で観たのは『青山』と『升』でした。根来の茶器も渋い茶室の中で色が鮮やかで印象に残りました。
今回は、従来の展覧会ごとに凝った作品リストに習った緑茶色の作品リストになってることも嬉しかったです。
展示会場の解説パネルにもありましたが、(美術館HPにも)
村山龍平さんは、同僚の上野理一や藤田組の藤田伝三郎(藤田美術館)が発起人となり、大阪の実業界18名が参加がする茶の湯の会「十八会」をつくります。
この会には住友春翠さん(泉屋博古館)や嘉納治兵衛(白鶴美術館)も参加しています。また、村山龍平さんが茶の湯を師事した薮内節庵が中心となって作った「篠園会」にも上記の上野、藤田と参加しました。この会に参加した中には野村美術館の野村得庵や芦屋の滴翠美術館の山口滴翠らがいて、当時の関西の茶の湯での交友、交遊を語っているようで、とても興味深く思いました。
お庭の紅葉がキラキラと青空に映えて本当に美しく、
休館明けには、是非「庭園特別見学会」に参加したいと思いました。
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- BY morinousagisan