
ANDY WARHOL KYOTO/アンディ・ウォーホル・キョウト
京都市京セラ美術館|京都府
開催期間: ~
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ブリロの箱
鳥取県、ナイスなネタ提供してくれますねえ(笑)
時あたかも、京都でウォーホルの大回顧展開催中。
その時を狙ってかどうか知らんけど、新設する鳥取県立美術館の目玉用にウォーホル作品を3億で購入したことに、県民が嚙みついたんですと。
その作品こそが《ブリロの箱》。米国製金属たわしの多数個入り大箱を完コピして作った1964年の作品で、京都展にも2個出てます。
作品とその意義については、すでにさんざん論議されてきてるのでググってみてください。
鳥取県が購入したブリロの箱6個、ウォーホル作の本物は1個で6800万円、あとの5個はレプリカで@5500万円。しめて2億9145万円だそう。
値段なのか、作品なのか、個数なのか、噛みつきどころはいろいろありましょうが、こういう事態を引き起こしたことこそ、この作品でウォーホルがやりたかったことなのでは?
京都展に出てる、著名人をカラフルに描いたシルクスクリーン作品なら、すんなりいったんだと思う。あるいは、たわし箱と同様な意味を持つキャンベルスープ缶の絵でも。
たわしの箱にいちゃもんつけてるおっさんも、モンローの絵だったら「こりゃあえーのう」と、鼻の下延ばしてたに違いない。
でもそれだと250億円ですから(笑)
平面作品でなく、ボックス作品にして、それを複数個にしたとこが、鳥取県(が委託した有識者)の狙いであり選定理由のはずだ。
私は全面的に鳥取県を支持します。
頑張れ平井知事! センチュリーを2000万で買ったうちの知事よりずっとずっと素晴らしい。
脱線が過ぎました。申し訳ありません。Andy Warhol Kyotoのレビューでした。
全作品、米国ピッツバーグにあるアンディ・ウォーホル美術館からやってきました。
大サイズ作品はさすがに迫力ありますね。京都だからこそ貸してくれたんでしょう。
ウォーホルの京都愛は、当展でよくわかりましたから。
清水寺や舞妓さんのボールペン画がなんとも素朴で、はんなりしてます。
あとはもう、20世紀末を飾るアメリカPOPアートの神髄を堪能しましょう。
どこかでどれかは皆さん一度は見たことあるのでは。
日本全国の公立美術館の現代アートコーナーではたいてい何らかのウォーホル作品ありますからね。
マリリンもいればエルビスもいる。毛沢東もいればジャクリーヌ・ケネディも。
やっぱり、有名人シリーズがいちばん馴染みあっていいね。
あと、キャンベルスープ缶は、スープの種類がいろいろあるってのを初めて知りました。
一つだけ不満は、バナナがなかったこと。
ベルベットアンダーグラウンドの1stアルバムジャケットの超有名なあの絵。絶対あると思ってただけにちと残念。
ショップには大量にバナナグッズあって、なんだかなあって感じ。
でも、これ書いててハっと気づいたのは、今やウォーホル作品が「レディ・メイド」になっているということ。
大量生産の既製品を皮肉った作品が、さらに転生してミュージアムショップに山積みされている。ウォーホルが見たらどう思うのだろう。
これが最終形態なんだよと、ウインクでもするかな。
私が行ったのは10月22日、時代祭りの日。ちょうど京都市美の目の前を平安神宮に向かって行列が通るので、その前にと予約を開館の10時からにして大正解。
会場内は空いてて優雅に鑑賞できました。
京都市美術館は、一昨年リニューアルオープンして、いつ行こうかと思ってるうちにコロナ禍に突入、なんやかやで2年が過ぎ、今回やっと8年ぶりに訪問できました。
ネーミングライツを京セラが獲得し、館名にも入ってるのはご存じの通り。
稲盛さんが先ごろお亡くなりになって、忘れ形見になってしまいましたが。
ウォーホル展は、新築された東山キューブというハコ。館1階の最奥です。
会期は長丁場。来年2月半ばまであるので、焦る必要ありません。
お好きなときにどうぞ。
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