山王美術館コレクションでつづる 女性画家たち展
山王美術館|大阪府
開催期間: ~
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マリーの作品は11点
目当てはこの展覧会のポスターになっている、マリー・ローランサン。
マリーとの出会いは、アーティゾン美術館(東京・京橋)
《二人の少女》に惹きつけられた。
この子たちは、Happyなのか、UnHappy なのか?
マリーはどちらを描いたのか調べた時期もあったけど、はっきりしたことはわからず、
わからないから想像を巡らせることができて惹きつけられるのだから、白黒つけないことにした。
マリーの作品が出展される展覧会にはアンテナを張っている。
この展覧会は、9/1から、大阪の京橋にある山王美術館で始まったもの。
今年は万博出張があり、それに合わせて関西の美術館巡りもできるのが嬉しい。
前回の大阪出張は8月末だったので展示は始まっておらず、9月の大阪出張の寄り道のメインに考えていた。
水曜日、打ち合わせの前に立ち寄ったところ、まさかの休館日!
え!展示替えでもないのに水曜日に休館って!
美術館の休館といえば、月or火と思い込んでいたがために調べなかった私の完全な凡ミス...
山王美術館は、火・水が休館日とのこと。
諦めきれず、1泊2日の出張のスケジュールをなんとか調整して、翌日の開館と同時に入館。
この女性画家、4人の作品の展覧会は日本人画家、上村松園、美人画から始まる。
1875年生まれの上村松園は女性であることから、画塾で男性から様々な嫌がらせを受ける。
それだけではなく、展覧会に展示中の作品に落書きをされる始末。
運営側は謝罪もせずに、みっともないから直せという。
そんな酷い目にあっても毅然と立ち向かう上村松園は、絵だけではなくスタンスもかっこいい。
この時代は美術界も例に漏れず男性社会だったから、上村松園に限らず、それぞれ理不尽と戦っただろうことを考えると、同じ女性として熱いものが込み上げてくる。
マリーの作品は11点
1925年以降のTHEマリーなパステルカラーの柔らかい風合いの作品が集まっている。
その頃のマリーといえば、離婚が成立し、フランス国籍を取り戻し帰国して数年経っている。
世の中は、第一次世界大戦で多くの若い男性が失われた一方で、女性が社会へ進出し始めている。
マリーと因縁の(?)ファッションデザイナーのガブリエルシャネルなどがいる。
以降マリーも、バレエなどの舞台衣飾や衣装も手がけるようになる。
キャプションにもあった通り、マリーはマルチアーティストの先駆けとして活躍していた。
今回の11点の中で特に惹きつけられたのは、≪ピンクの花で装うマノーラ≫ 1925年の作品。
黒いベールを纏う、俯き加減の女性を中央に、顔側と背中側で、明暗のコントラストがはっきりした作品。
題名は、ピンクの花で装う、だから、黒いベールをまとっているというのは正しくないのかもだけど、
この黒が花を引き立てている。
その表情は、マリーらしくやっぱりHappyなのか、UnHappy なのかわからない、
やっぱり憂いているのか、美しくて惹きつけられる。
例によってポストカードを2枚買ってきた。
1枚は親友に送り、この絵について語らう愉しみを持ち帰った。
≪小さな裸婦≫には驚いた。
エドガー・ドガが、踊り子を描いて、表舞台の華やかさに隠れる社会の闇を表現したように、
問題提起をしたのだろうか。
≪チューリップを抱く王冠の娘≫にも驚いた。
マリーは肖像画(お金持ち)を多く手がけているし、帽子が好きなこともありよく描かれているけれど、
「王冠」となると、それらとレベルが違うのではないか。
マリーは年齢を重ねると、黄色と赤も使うようになる。
このことを知った時は衝撃だった。
若い時は嫌いな色を使いたくなくて、青・ピンク・緑・白・黒しか使わなかったが、
歳をとって、黄色と赤も好きになったらしい。
マリーといえば、パステルカラーと形容されるのに、
パステルカラーのツートップともいえる黄色が嫌いだったとは!
ピンクの同系色の赤も嫌いだったとは!
この2色が入っているかどうかもマリー作品の鑑賞ポイントのひとつ。
キャプションの中に、黒柳徹子さんといわさきちひろさんのお言葉も出てきた。
おふたりがマリーを好きだったことは知っていたし、
私は叔母の影響を受けて、いわさきちひろさんの絵に親しんで育ったから、
回り回って私もマリーに辿り着いたことを思うと、もっとマリーの作品と出会いたい想いが募る。
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- BY berryberry