鑑賞レポート一覧

つぐ minä perhonen

つぐ minä perhonen

世田谷美術館|東京都

開催期間:

  • VIEW187
  • THANKS3

テキスタイルによる作者の意思表示を感じられた展覧会

 会場に足を踏み入れて、最初に鑑賞したのはさまざまなデザインのテキスタイル。
 
 水面に広がる波紋のように1つのデザインが新たなデザインへとつながっていくイメージからネーミングされた企画展のタイトルを連想させるような作品に迎えられた。
 
 館内では素材から生まれたアイテムとともに完成に至るまでのスケッチも展示されていた。

 印象に残ったのは、何体もの熊の中で一頭が手を挙げている作品。昨今の熊被害の原因が人為的なものでもあると訴えたいような感じを受けた。また、馬の上に鳥が止まっている作品からは今を意識して過信せずに初心を忘れないというミナペルホネンの意思を示すが伝わってきた。さまざまな個性を不均一な粒の輪で表現されたtambourineでは多様性という意味を改めて考えさせられた。
 
 テキスタイル作品が占める館内に飾られていた銃を持った兵士に対して一凛の花で反戦の意思を示した1枚の写真。それから着想を得て花をモチーフにした作品。
 
 動物のほか写真やデザインを用いて言葉ではなくテキスタイルで表現するという皆川氏の思いが伝わってきた。さらに、平面で表れる刺繍を立体化できないかという問いから生まれたpeaceという作品ではミナ・ペルホネンの技術力の高さを感じた。
 
 これらの作品は、手作業と機械作業の融合によって生まれている。協力会社のコメントからは皆川氏の思いに共感を抱き、作り手としてそれぞれの哲学を融合することで持っていることが感じられた。それが大量生産でありながらオーダーメイド品のような作品に仕上がることが可能となると思った。

 ミナ・ペルホネンの理念や思いが体感できる展覧会だった。

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