鑑賞レポート一覧

藤田嗣治 ―7つの情熱

藤田嗣治 ―7つの情熱

SOMPO美術館|東京都

開催期間:

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乳白色の女性だけじゃない嗣治さん

藤田嗣治の作品は、複数の美術館のコレクション展でよくみかける。
いずれも一度に数点をみるのみだったので、複数を一度に観るのは今回が初めてだった。
本展はタイトルにある通り、7つの視点(情熱)で構成されている。
「自己表現」「風景」「前衛」「東方と西方」「女性」「子ども」「天国と天使」
こんなに多様なくくりがあるのかとまず驚いた。
マリー・ローランサンに興味を持ち、藤田嗣治も彼女と同時期にピカソなどの前衛芸術家と交流があったことを知った。今までみた作品のほとんどが、乳白色で細い線の女性がモチーフのものだったので、「子ども」や「天国と天使」はとても想像ができないまま、会場に入った。
丸メガネとおかっぱの個性的なスタイルの嗣治さん、ただものじゃない邑楽を発していてインパクトがある。あの印象的な前髪ぱっつんは、当時お金がなく自ら散髪していたのが永遠のスタイルとして定着したらしい。複雑だったろうとも思う。
途中、ピカソのアヴィニョンの娘たちに影響を受けたと思われる作品があった。
子どもの絵は瞬間から顔がほころぶようなものではないけれど、無垢な邪悪さと、見透かされているような、複雑な気持ちになるのに目が離せなかった。
キュビズムの作品や風景画も、負けん気が伝わってきた。これが展覧会タイトルの「情熱」になった所以なのだと感じた。
一番好みだったのは、入ってすぐの、ユキの目の中の自画像。シンプルでモダンだった。
藤田嗣治の展示に続く第二部は、関わりのあった日本人作家9名の作品が並んでいた。
どれもそれぞれ特徴があって見応えがあった。
全部で150点ほど展示されていたようで、程よく疲れたところにSOMPOと言えばのゴッホのひまわりで〆る。15本のひまわりのそれぞれを見比べるのはおもしろかった。

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