アジアの仏たち ―永青文庫の東洋彫刻コレクション―
永青文庫|東京都
開催期間: ~
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小品ながら魅力たっぷり。日本の仏たちのルーツに出会えました。
永青文庫さんの「アジアの仏たち」展は、永青文庫さんのコレクションから、インド・中国・東南アジアの仏像・ヒンズー教の神像などに特化した展覧会です。こちらでの東洋彫刻企画展は、私も行った2019年の「石からうまれた仏たち」展以来7年ぶりで、前回が好評だったことを受け、今回は内容の一部を変した形で再び企画されたのだそうです。と聞くと、ぐるっとパスがなければ行かなかった?かもなのですが、7年、記憶は薄れていますし、ぐるっとパスで会期終了間際に、ちょうどお隣の椿山荘さんと下の神田川沿いの桜を楽しみに、出かけて来ました。
前展で見たものも含め、ほとんどが小ぶりの仏ながら、早崎稉吉氏蒐集旧蔵品を中心に、なかなか面白かったと思います。普段は個人蔵や熊本県立美術館所蔵のものもありで、これらをまとめて桜花爛漫の春の東京で見られるのは、とてもうれしいと思います。松岡美術館さんやトーハク東洋館・法隆寺館のアジアの仏たちとは、また少し違った雰囲気です。重文3点は、6世紀中国北魏時代の《菩薩半跏思惟像》はやや朝鮮半島系の像のようなお顔立ち。裳懸座表現がとても繊細。8世紀中国唐時代の白玉(白大理石)の《如来坐像》は特に繊細な布の表現で、欠けやすい大理石に造形的にも技術的に優れた名品だと思われます。トーハクに寄贈された宝慶寺石仏群の残り? 3点目は2階に、キラキラの、中国宋時代(437年)の《如来坐像》ですが、南宋様式の少ない作例だとか。ちょっとキラキラ過ぎて、お顔立ちも現代風イケメンでした。みな小さくても、いずれ日本の仏像のルーツともなった中国の仏たちの存在感があふれていました。早崎氏が岡倉天心とともに蒐集した宝慶寺石仏群について記した自筆メモ「造像所獲記」も、今展では紹介されていて、実に興味深かったです。
私がもっと面白かったのは、最初の4階、初公開が多い、造形の変化に富んだインドの仏? たちの像です。また最初に入った4階には、「細川ミラー」といわれる国宝《金銀錯資料文鏡(中国戦国時代前4世紀~3世紀)》が特別展示されていました。虎を狩猟する武人の絵が結構写実的に刻まれた素晴らしい鏡でした。おぉ~凄い!! 細川護立氏が一目で「実に驚くべきもの」と直感し即購入した名品だそうです。鏡面・鏡背面・鏡緑を別作りにしてのちに合体させるなど、中国・前3世紀頃には信じられないほどの最高水準の技術なのでしょう。最後の2階展示室では、中国の金銅仏に加えて、銅矛や希少な将棋盤など、古代中国の美術もあわせて展示されていました。
会期末ながら、空いていました。撮影禁なのが残念でした。またこちら方面の企画をぜひやっていただきたいです。