空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン
あべのハルカス美術館|大阪府
開催期間: ~
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自由な表現力と固定概念にとらわれな生き方は魅力的です
今回のフォロンの展覧会は、フォロンの進化や変遷の丸ごとを楽しめる内容になっていました。30年ぶりの回顧展だったのですね!初期のドローイング、そして、水彩画やポスター、ブロンズ彫刻まであらゆる作品にふれることができました。フォロンの視点は、とてもユニークで、固定概念をぶっ壊すような作品は惹かれるものが多かったです。タイトルが無題なものも多く、人によってとらえ方もかわるのも奥深いなと思いました。ドローイングは、細部までみると、面白いところにつながってるし、そんな表現力もユーモアたっぷりでした。フォロンは日常の中から顔にみえるものに注目して、それをアート作品や写真に取り入れたりして、日々いろんな視点を大切にして過ごしていたのだなと思います。私も写真撮影する機会が多いのですが、日常からおもしろい視点をみつけていこうと思いました。矢印モチーフにした作品も多くて、人生って矢印選択の連続だし、このような普遍的なテーマは昔も、今もそしてこれからもずっと変わらないんだなと思いました。今の時代はたくさんの矢印があって迷いこむこともあるし、スピーディーに方向も変わったりするので一つ一つの矢印は見極めていきたいですね。このフォロンの展覧会で、私が印象に残ってる作品は2つ。「いつもとちがう」水彩画。鏡越しに見える自分はいつもと違う自分、まだ見ぬ自分、普段外側に見せてる自分、自分が思ってる自分とは実は違う自分。いろんな角度から改めて自分をみてみるのはおもしろいなと。まるで空想人生旅行案内をフォロンから受けている感じですね。もう一つは「人」というブロンズ彫刻、まるで木彫りみたいややさしい印象。ここまでのこまかい仕上がりはフォロンのこだわりを感じさせられました。背中のねじの部分がとっても印象的。人ってねじ巻きついてる生き物なのかもと。ねじの巻きたては動きもスピーディーで勢いよく動くし、だんだんとペースゆっくりなるし、ねじ巻きが終われば止まってしまう。自分でねじをまわしたり、時には誰かにまわしてもらったりと。そんなふうに進んでるのかもしれません。いろんな方向に矢印があるからこそ、いつもと違う方向に進んでみたり、選んだりする時には勇気も必要。そして「誰か」という存在も人生の旅にとっては大切なんだなと思いました。フォロンは人との出会いから新しい作風や自分を見つけたり、チャンスを得て進化していったように、気づきを与えてくれたり、自分の方向性をピボットさせてくれる存在は大切にしたいものですね。
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