創建1200年記念 特別展
神護寺―空海と真言密教のはじまり

東京国立博物館

  • 開催期間:2024年7月17日(水)~2024年9月8日(日)
  • クリップ数:74 件
  • 感想・評価:18 件
創建1200年記念 特別展 神護寺―空海と真言密教のはじまり 東京国立博物館-1
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国宝 薬師如来立像 平安時代・8~9世紀 京都・神護寺蔵
通期展示
重要文化財 弘法大師像 鎌倉時代・14世紀 京都・神護寺蔵
国宝 両界曼荼羅(高雄曼荼羅)平安時代・9世紀 京都・神護寺蔵
【金剛界】後期展示 胎蔵界】前期展示
国宝 伝源頼朝像 鎌倉時代・13世紀 京都・神護寺蔵
前期展示
国宝 文覚四十五箇条起請文(部分) 鎌倉時代・元暦2年(1185) 京都・神護寺蔵
後期展示
国宝 釈迦如来像 平安時代・12世紀 京都・神護寺蔵
後期展示
重要文化財 大般若経 巻第一(紺紙金字一切経のうち)(部分)平安時代・12世紀 京都・神護寺蔵
通期展示
重要文化財 紺紙金字一切経 経帙 平安時代・12世紀 京都・神護寺蔵
通期展示
国宝 山水屛風 鎌倉時代 京都・神護寺蔵
後期展示
金銅梵釈四天王五鈷鈴 高麗時代 京都・神護寺蔵
通期展示
重要文化財 神護寺絵図 鎌倉時代・寛喜2年(1230) 京都・神護寺蔵
前期展示
山水屛風 冷泉為恭筆 江戸時代・19世紀 京都・神護寺蔵
後期展示
伝源頼朝像 冷泉為恭筆 江戸時代・19世紀 東京国立博物館蔵
前期展示
国宝 五大虚空蔵菩薩坐像のうち法界虚蔵菩薩 平安時代・9世紀 京都・神護寺蔵
十二神将立像のうち辰神 吉野右京作 江戸時代・17世紀 京都・神護寺蔵
通期展示
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この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

京都市の北西部、高雄に所在する神護寺は、紅葉の名所として古くから知られてきました。天長元年(824)、高雄山寺と神願寺というふたつの寺院がひとつになり、神護国祚真言寺(神護寺)が誕生します。

高雄山寺は平安遷都を提案した和気清麻呂の氏寺で、唐で密教を学んだ空海が帰国後、活動の拠点とした寺院です。国宝「灌頂歴名」や国宝「両界曼荼羅(高雄曼荼羅)」は、空海に直接関わる作品としてあげられます。

また、神護寺の前身寺院にまつられていた国宝「薬師如来立像」は、平安初期彫刻の最高傑作で、寺外での公開は神護寺史上初めてのことです。本展は、空海と真言密教のはじまりの地、神護寺に伝わる寺宝の数々を紹介するまたとない機会です。1200年を超える歴史の荒波を乗り越え伝わった、貴重な文化財をご覧ください。

【FEATURE|内覧会レポート】
平安仏の最高傑作、寺外初公開のご本尊を筆頭に空海ゆかりの神護寺宝物が一堂に集結

開催概要EVENT DETAILS

会期 2024年7月17日(水)~2024年9月8日(日)
会場 東京国立博物館 Google Map
展示室平成館
住所 東京都台東区上野公園13-9
時間 9:30~17:00
  • ※金曜・土曜日は19:00まで
    ※入館は閉館の30分前まで
休館日 月曜日、8月13日(火)
※ただし8月12日は開館
※総合文化展は8月13日開館
観覧料 一般 2,100円(1,900円)
大学生 1,300円(1,100円)
高校生 900円(700円)
  • ※中学生以下、障がい者とその介護者1名は無料。入館の際に学生証、障がい者手帳等を要提示
    ※東京国立博物館キャンパスメンバーズ会員の学生の方は、当日券を1,100円(200円割引)で購入できます。正門チケット売場(窓口)にて、キャンパスメンバーズ会員の学生であることを申し出、学生証を要提示
    ※団体料金の設定、シニア割引はありません
    ※スペシャルチケットは、東京国立博物館正門チケット売り場での販売はありません
    ※本展は事前予約不要です。混雑時は入場をお待ちいただく可能性がありません
    ※本展チケットで、当日に限り、総合文化展も観覧できます
    ※会期中、一部作品の展示替えを行います
TEL050-5541-8600(ハローダイヤル)
URLhttps://tsumugu.yomiuri.co.jp/jingoji/

東京国立博物館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

東京国立博物館 東京国立博物館

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

2.0

並んだ割に。。。

チケット買うのに40分、館に入れるまでに20分。そして中に入ると激混み。
小規模で、ちょっとがっかり。
宣伝の勝利だな。

4.0

顔、サイズ

薬師如来の顔、
表情を拝むだけでもありがたい。
曼荼羅の大きさ、迫力、
そして源頼朝像もデカい。
1フロアにお宝が凝縮している。

5.0

今回も、現地のお寺では味わえない仏像たちとの出会い、迫力満点、感動します。

例によってトーハクさんの仏教関連の特別展。今回は神護寺です。神護寺と空海の足跡を、いくつかの雑誌類でざっと予習して、出かけました。
まだ始まって間もない時だったので、開館時の並びはあったものの、全体に信じられないくらいに空いていました。一応、こういった展覧会では最初のコーナーが一番混雑します。そして、仏像勢揃いの大展示は最後の部屋です。なので私は今回も、仏像との出会いをしっかり楽しみたかったので、入場すれば観る順は自由なので、エスカレーターを上がってすぐ、本来は左手第一展示室に入るところ、右手の第二展示室出口から入りました。係の方ともう一方のみしかいない、素晴らしい仏像たちの大展示コーナーをほぼ貸し切り状態で堪能です。ゆっくりじっくり観させて頂きました。現地のお寺では決して味わえない仏像たちの後ろ側や足元や細部まで、照明効果も加わった、感動ものの大迫力です。こちらのコーナーを観てから戻って第一展示室を入ります。開館同時入場の人波は終わっていましたので、この先も書や小さいモノも、ゆっくりじっくりマイペースで観進めることが出来ました。感想が遅くなってしまってもう内容は皆さまがたくさん書いてくださっていますし、もう仕方ないことなので、今回はごめんなさいです。

5.0

シルエットが美しい

金曜日の夕方ということで、それなりに多くの人がいましたがとてと静かに過ごすことがてきむした。
十二神将に正面の足元からライトをあてているので、後方上空にとても美しいシルエットが出来ていました。仏像はもちろんのこと、このシルエットからも呼吸が聞こえそうなほどリアルなものでした。とても美しいシルエットに感動しました!

5.0

久しぶりの上野

とにかく薬師如来に会いに。左側背面にかけての衣文、本当に素晴らしい。
背中はつるつるではなくて少しノミ痕?のように見えるのもジンとする。
表情も写真で見るような厳しさより優しさが感じられた。
正直、周りの他の仏像が目に入らないくらいの存在感。

五大虚空蔵菩薩は断然「蓮華」がよい。

思ったより混んでいなかったし、赤釈迦、僧形八幡のために後期に行って正解だった。

4.0

素晴らしい仏像を一挙に観られます

神護寺からこれほどの収蔵物を取り寄せてしまって、京都のお寺は空っぽ? と思ってしまうような素晴らしい出品物の数々。

目玉は「曼荼羅」のようで、確かに展示ケースの最上部まで届くような大きな曼荼羅で迫力がありましたが、惜しむらくは不鮮明であったことですね。鮮明な映像で解説が見られるコーナーもありましたが、やはり肉眼で鮮明に観られないのは私としては魅力薄でした。もちろんそれが「歴史」だとは分かっていますが。

一方で「薬師如来立像」「五大虚空蔵菩薩坐像」をはじめとする仏像の素晴らしさが際立っていました。「十二神将立像」は十二体揃い踏みで並ぶ様は壮観でした。
こんな木製の像が平安時代の頃から1300年近い時を経て令和の時代に観られるのは奇跡なのではないだろうかと思いました。

また、神護寺ゆかりの「空海(弘法大師)」にまつわる出品もありました。弘法大師といえば「日本三筆」の一人ですが、私としては同じく出品されていた最澄の文字の方が美しく感じてしまいました。いずれにしても印刷技術の無い時代、記録は全て筆で墨書きですからね。数メートルにも及ぶ巻物(お経を写したもの)の執筆は気が遠くなる作業だったのではないかと思いました。

日曜日の午後の訪問ということで、とにかく混んでいました。各展示物の展示ケースに向かって行列でじわじわ進む状態でした。

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ぷりんさん、黒豆さん

5.0

美仏がより美しい。弘法のライティングに誤り無し。

神護寺(じんごじ)は今も親しまれる弘法大師空海が、中国(唐)から日本に帰国後に活動拠点としたお寺。
京都市北西の高雄山にあり、石段をから見上げる山門と周囲の紅葉の美しさがJR東海CMにも登場しています。何度か行きましたけど、年々石段がキツく感じられて体力アラートが鳴ってるのを感じる美しい古刹ですね。
今年は創建1200年と空海生誕1250年にあたり、東博での特別展。とにかく内容がてんこ盛りで、時期を分けての展示品も多いのでお目当てチェックが必要です。まぁ、複数回行ければ一番ですが。。。

展示約100点の中には国宝17、重文44も含まれていて密教中心の仏教美術はもちろん、お寺を支援した鎌倉幕府初代源頼朝の肖像画、空海直筆の書といった日本美術も多くて目が泳いでしまいます(笑)。
「神護寺と高雄曼荼羅」「神護寺経と釈迦如来像 ― 平安貴族の祈りと美意識」「神護寺の隆盛」「古典としての神護寺宝物」「神護寺の彫刻」の5章構成。

それにしても今回の展示、曼荼羅と仏像が特に素晴らしかったです!

当たり前ですが、本来の在所である寺院の仏像は基本的に自然光なので、外が微妙なお天気で薄暗いとお堂の中は暗さ5割増しというか、そのお姿がよく見えないんですが、さすが東博。
もの凄く明るい!というか、複数の方向から照明を当てていて、シャープなシルエットが後方に浮かび上がって、正直もの凄く格好いい。。。
撮影可能エリアではパシャパシャ撮影に勤しみました。平安初期彫刻の最高傑作と謳われる国宝「薬師如来立像やくしにょらいりゅうぞう」も、平安特有のふくよかさがありながら、目鼻立ちがくっきり凛々しい。日光月光菩薩も光背や斜め後ろからもグルグル廻って堪能しました。

また、行かれた方皆様言及している国宝《両界曼荼羅(りょうかいまんだら/通称 高雄曼荼羅)》は復元図を見ると色々語りたくなり割愛しますが、その精緻さと巨大さに圧倒されます。

最後に覗いたグッズエリアでは『かわらけ』がモチーフのクッションの姿がどうにもマカロンに見えてちょっとツボでした。
真ん中にモチーフのアピールなのか【厄除】と書いてあるのがなんだか可愛いです。
ビーズソファーのYogibo(ヨギボー)のように巨大だったらむしろ埋まって厄除けになりそうとか妄想拡げてしまいましたw

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karachanさん、morinousagisanさん、さいさん

5.0

特に最後の展示室は圧巻!!

真言密教にも仏像にも特に興味があるわけではないので、正直行く予定ではなかったのですが、自分のお守り本尊の虚空蔵菩薩が五体も揃って展示されたり、SNSで十二神将が凄いと言う書き込みを読み、俄然行きたくなって会期終了近くの平日お昼頃行ってきました。

会場に着いたら、まず第二会場に展示されている五大虚空蔵菩薩坐像めがけてまっしぐらです。
五体は彩色されていて、法界虚空蔵(白)を中心に、金剛(黄)、業用(黒)、蓮華(赤)、宝光(緑)の各虚空蔵が回りを取り囲み、どの角度からも観る事ができます。
穏やかに見えたり厳しそうに見えたり...何周もぐるぐるして観て、推しも決まりました(笑)

次に最後の展示室へ。
薬師如来立像、日光・月光菩薩立像、四天王立像、十二神将立像が揃い踏みです!!
前期にあった薬師如来像の光背と幕が取り外され(←これ、おそらく大正解)、背後にずらりと並ぶ十二神将が、正に守りを固めている様です。
特に”影”のカッコイイこと!そして光を受けた眼の輝きも凄いです!!単眼鏡越しで直視できないくらいの迫力です。
照明に拘った素晴らしい展示だと思いました。
また幕が無くなった事によって、薬師如来、日光・月光の後ろ姿も観る事ができます。
背後に回ると、まるで三体の仏様が盾となって私たちを守ってくれている様な感覚になりました。
ここだけでとても満足して、危うく第一会場に行かずに帰りそうになりました。

大混雑を覚悟で行ったので、思ったより混雑しておらず快適に鑑賞できました。巻物展示は必ず列になりますが、私は一番前で見る必要はなかったので特に問題ありませんでした。

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Camdenさん

5.0

大迫力の高雄曼荼羅

今年、期待していた美術展のうちの一つで、期待どおりでした!

圧倒されたのが、高雄曼荼羅。東博の平成館の壁いっぱいに、空海が理想とする曼荼羅の世界が!
肉眼ではなかなか描かれた仏様は鮮明には見えなかったのですが、江戸時代に模写された曼荼羅が展示されており、紫地に金色が輝く荘厳な雰囲気があふれ、高雄曼荼羅の完成当時の姿をしのぶことができました。
高雄曼荼羅が後世にものすごく影響を与えたことがわかる品々も展示され、わかりやすい構成でした。

空海の書も数点あり、特に「灌頂暦名」は書き直しや塗りつぶした跡に「弘法も筆の誤り!」とくすり。最澄の名前にへぇぇでした。
空海の彫像や絵画の手の向きがみょーな感じでしたが、解説を読んで納得(ネタばれになるので内緒)。

頼朝、重盛、光能の肖像画は直衣の細かい模様に感心。
神護寺絵図で鳥獣戯画の高山寺がお隣にあることを発見。
薬師如来立像は衣の繊細な柔らかい彫刻と、ちょっといかめしいお顔が不思議な感じ。

神護寺の寺宝が満載の企画で、大満足。
神護寺に行ってかわらけ投げをしてみたいですが、ちょっと遠いなぁ・・・(京都駅からバスで小一時間。石段もきつそう。。。)

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morinousagisanさん

3.0

ゆっくり鑑賞

東京国立博物館の特別展でここ最近になくゆっくり見れました。伝頼朝像の展示期間を外して行ったのが良かったのかも。今年の私のテーマが、空海、弘法大師なので、ぴったりの内容です。奈良博の空海と同じような内容もありましたが、ゆっくり見れた分とても良かったです。

5.0

単眼鏡があると楽しさ倍増!!

当初、私の目的は「薬師如来立像」「五大虚空蔵菩薩坐像」等の仏像さまでした。
本展の顔でもある「薬師如来」様の厳しいような、優しいようなお顔はすごく素敵!! 
展覧会でしか見れない円状に展示された「五大虚空蔵菩薩」様は、背中も見ることができるし、本来の色彩?も観ることができる近さ!! そして、「二天王」様とお寺では絶対撮れないスリーショットも撮れます!!
しかし、中でも虜にされたのが、国宝「高尾曼荼羅」(胎蔵界)でした。
最初、真っ黒で何が描かれているのかわからなかったんですが、単眼鏡でじっくり見ると金の輪郭が見え始め、徐々に全体がわかるように! 次の間で映像解説もあるので、それを見てから再度、「高尾曼荼羅」鑑賞。またさらに見えるようになり感動!!
3時間位見て回りましたが、もっと見ていたかった程、大満足でした!!

4.0

高雄曼荼羅の見方の手引きが秀逸、大物スター握手会的なワクワク感

素晴らしい宝物の数々にお目にかかれて大満足です。

まずは、最初の展示室の奥にて神護寺三像、伝源頼朝像のお出迎え。肖像画としての出来栄え云々もありますが、昭和世代にとって本画は特別です(今更「伝」といわれても)。中世日本の大スターとの握手会さながらのわくわくした気分。

そして振り返ると今度は、次の展示室の遠い奥に、本展最大の目玉である高雄曼荼羅(前期なので胎蔵界)がすごい迫力で目に入ってきます。導かれるように歩き近づいてみて、正直、4m四方の巨大な真っ黒の展示物、です。ですが、周囲の展示にて、曼荼羅に描かれるパーツは描図で、全体像は江戸時代に制作された巨大な両界曼荼羅で、確認しました。紫の絹地に金泥・銀泥を使用した金銀の線にて超細密に描かれたものであること、銀は黒く変じ見えなくなったが修理の過程で再現されたこと、等の制作手法はビデオ映像で学びました。そういった手引きを経て、再度じっくりと対面してみると、なるほどなるほど、と少しずつ見えてきます。なにしろ高さが4mもあるので下の方だけですが。一連の高雄曼荼羅がらみの秀逸な展示構成のおかげです、有難うございます。

展示後半の見どころは彫刻・仏像。恐いお顔で知られる《薬師如来立像》、チラシ表面の写真も実にコワいお顔なのですが、ライティング効果で、私には寧ろ慈悲深さの印象が強かったです。《五大虚空蔵菩薩坐像》の肉感的美しさ、《十二神将立像》の躍動感、などなど。こちらでも、やや不謹慎ながら、ソロやグループのスター達を間近にて拝見したようなうきうき気分でした。

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morinousagisanさん

REPORT

高雄曼荼羅が黒い理由

当展の主たる開催目的は修復なった《高雄曼荼羅》のお披露目に他ならないでしょう。
私はそれが主役だとも知らずにやってきたわけですが、見てびっくり。神護寺にこんな途轍もないお宝があったとは知りませんでした。
とにかくでかい。曼荼…readmore

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ぷーりっちゅさん、にゃんちゅうさん、uchikoさん、さいさん

4.0

あの真っ黒にはこれほどのものが描かれていたのか!

まず気になっていたのが『両界曼荼羅(高尾曼荼羅)』。パンフを見てもネットを見てもどれもほぼ真っ黒。「これはいったい……」と思っていた。しかし巻物の補修のためのバックアップの写しで細部を知り、美しい状態の江戸時代の模本で全体を知り、そしてあの真っ黒のオリジナルを観ると、残る金の線の凄さがつかみ取れる。もし、これだけの展示だとまったく理解できなかったかもしれない。これを知れた収穫は大きい。まぁ私としては江戸時代の模本でかなりの大満足でした。
書は門外漢なので歴史的価値しかわからなかったが、空海の「崔子玉座右銘断簡」の文字には魅力を感じた。『伝源頼朝像』は、想像したより大きいし細部がすごい。
最後に仏像関係の展示がある。『薬師如来立像』『日光・月光菩薩立像』『四天王立像』『十二神将立像』のライティングは完璧。迫力満点、神々しさ満点。
小さな作品だが第4章の『両界曼荼羅』の微細さに心惹かれたのだけ付け加えておきたい。
歴史的価値と美術的価値が混在するので、ちょっと時間がかかるが満足度の高い展覧会だった。

広い会場なので仏像関係を一番に期待している人は、先に最後の第5章に足を運ぶのも有りかも知れない。
8月2日(金)11時入館。少々混雑。『二天王立像』のみ撮影可。
*さすが夏休み。本館もかなりの人出。普段はひと気のない東洋館も賑わっていた。

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Camdenさん、morinousagisanさん

4.0

神護寺はまた行きたいねえ

京都市外からバスで山に入っていったところにある神護寺
何度か訪れたことはあるけど、この展示を見てるとまたふつふつと高雄に足を運びたくなってくる

今回の展示は流行り高雄曼荼羅のインパクトが強い
参加し見えづらくなった銀を再現した解説も興味深い
物がかなり大きいだけに部分部分を書き写した高雄曼荼羅図像がうれしい
こういうの好き

十二神将や四天王の躍動感ある個性的な姿も美しい
軽く回るだけでも目を奪われるもののの多い展示だった

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uchikoさん、morinousagisanさん

5.0

展示の工夫が素晴らしい!

お宝自体が素晴らしいのは説明不要。とはいえ、目玉の高雄曼荼羅はどれだけ修復しようとも、見えにくいのは変わらない。ほぼ黒い曼荼羅を見ることになるのかなぁと思っていましたが…、展示の工夫がスゴイ!

まず、両界曼荼羅に描かれている仏様の白描画を展示する。次に、江戸時代に作られた模本を展示する。ここまでで、どんな仏様が曼荼羅に描かれているか、曼荼羅の構成がどうなっているか、大体のアタリがつけられる。
で、高雄曼荼羅を見ると、ほぼ黒いのに気のせいか仏様が見えちゃうんですよ!
記憶が視覚を補っているのか、脳内で画像が再構成されているのか、とにかく見える。見えるような気がする(笑)
そして、ダメ押しの映像のコーナーで、高精細画像で細部を見せてくれます。ここまでの一連の流れで、高雄曼荼羅がよ~くわかる。
ほぼ真っ黒なんて思っていて、すみませんでした!

第2会場の仏像の展示もスゴイ。
五大虚空蔵菩薩は全方位から鑑賞可能。私は仏像を真横から見るのが好きで、体の厚みや前傾の角度、うっすら残る彩色などから仏様の性質を妄想するのが楽しいんですよ。

薬師如来&日光・月光はすっきりと影を作らない照明の当て方をする一方で、四天王と十二神将は造形の凄まじさを実物と影の両方で見せる照明になっています。
静と動・柔と剛の二つの世界を行き来しながら見ていると、自分も立体曼荼羅の構成員になった気分を味わえます。十二神将を見てから後ろを振り返ると、薬師如来の丸い影が見えるのも鑑賞ポイントです。

やまと絵展あたりから特別展の展示がカッコよくなった気がしていたんですが、今回は頭抜けた感じですね。

常設展ではトーハクお得意の特別展関連展示をやっていました。真言八祖像の別バージョンがあったので、図録を見るなり記憶に頼るなりして比較を楽しめます。

後期展示の山水屏風と釈迦如来像(赤釈迦)も楽しみです。

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Boodlesさん、uchikoさん、Sukekiyo-Acckermanさん

5.0

必見!神護寺以外からも名宝集結

高雄曼陀羅、薬師如来、五大虚空像菩薩像、灌頂暦名。これだけでも行く価値ある展覧会ですが、東寺、醍醐寺、奈良博等、神護寺以外からも名宝多数。東寺蔵の密教法具、御請来目録は有名な3系統のうち、前後期で宝厳寺本、東寺本が展示。更に風信帖、久隔帖、神護寺経多数、仏画、絵画類も名品が多数展示されておりました。代表的な名宝で空海と真言密教の始まりを概観出来るオススメ展覧会です。

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kamakura23さん、morinousagisanさん
  • 2
  • BY TK

4.0

素晴らしきかな薬師如来立像

寺外初公開という国宝薬師如来立像が素晴らしかったです!
パンパンに張った太もも、内側から弾けんばかりにパンプアップした躯体、
左袖の衣紋も美しく流石の圧倒的存在感の仏像でした。

神護寺の歴史もコンパクトで分かりやすく、展示もゆったり程々でいい塩梅です。
金曜夜間17時すぎに入場でかなり空いていて快適に鑑賞出来ました。
高雄曼荼羅(8K映像あり)、空海の書、頼朝あたりもじっくり見られます。
高雄曼荼羅の江戸時代の模本が細密精緻かつ良好な状態で美しい。

観客が少ないせいか空調がかなり効いているので上掛けあると良いかもです(本館は人多すぎ暑い)。
撮影可能スポットが1箇所あり。
後期も伺います。

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kamakura23さん、Boodlesさん、シンディさん、karachanさん、morinousagisanさん

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