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企画展示「いにしえが、好きっ!-近世好古図録の文化誌-」

企画展示「いにしえが、好きっ!-近世好古図録の文化誌-」

国立歴史民俗博物館|千葉県

開催期間:

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好事家

どの時代にも、集める事に情熱を傾ける人はいる。江戸時代では、骨とう品などを集めるのも甲斐性とされていたようである。
今回、佐倉の歴史民俗博物館で開催されている「いにしえが、好きっ!」を見に行った。丁度、桜の花も見ごろで広い公園内を散策する人で一杯であった。いい季節である。常設展を素通りして企画展会場に向かう。春休みなので学生と思われる姿も見受けられた。
モノを収集するだけでは、それらをまとめ「好古図鑑」という形で出版しているのには驚いた。集めたものをスケッチし、拓本に採り製本をしていく。それを分類し体系化している。スケッチとは云え、その精緻さにも驚いた。事細かく観察され現物の雰囲気を醸し出しているのである。線が活きているのである。専門の絵師の手によるものではないかと思う。色づけもされている。
特に、神戸の豪商吉田家の聆涛閣集古帖の展示は、3代にわたる古物の収集、それを支える漢学、和歌、医学などの幅広い教養や多様な見識の深さは、財政的な担保は有るとは言え目を見張るものが有る。興味の幅が信じられないほどである。
また、この集古帖が共有され、各地から、吉田家を訪問したという。全国的なネットワークが出来ていたのであろう。その中でも、蝦夷地探検で名を馳せた松倉武四郎の名もあった。面もしろかったのは、松倉の晩年の書斎とも言うべき一畳敷の建物のレプリカが設けられていた。余計な事であるが、私のそれとそんなに変わらないとも思った。していることが違うのは、言うまででもないが。

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