4.0
行こうよ、民藝館!
確かに普段から朝鮮のものが置いてあるので、あらためて企画展て言われても~、な感じはある。人もえらい少なかった。でもね・・・
私くらいの年齢になってくるともう既出のものも多くなってきてるのも事実だと思うんだけども。でもね・・・
今年は国立近美で「民藝の100年」展みたいな大規模かつとてもチャレンジングな企画があったりして、あたしが行ったときの近美は祭り状態だったし、その辺りはやっぱりもう少し人もいたと思うんですよ。
みんな民藝自体は好きだと思うんだよね。本家は解説あんまりないけどね。
自分にとってはここはホームみたいな場所で、色んな展覧会に行って色んな価値観に晒されて情報パンパンになってる頭がすっとリセットされる感覚がある。かなり長いこと「国宝だ」「重文だ」とかそういう価値観に興味なかったんだけど、それはこういうものに触れていたからだと思ってる。それと同時に、ここで「美しい」「これこそ芸術だ」とされている価値観が本当にあなたにわかるんですか?と試されるというか、突きつけられるというか、そういう緊張感もある。本当にとても不思議で大事な場所なんです。
もし行ったことない人がいたら是非行ってみてほしい。そして、そういえばしばらく行ってないなぁって方も久々にどうですかね? お互い自分の生きてるうちは、ここは存在していてほしい場所だと、そうは思いませんか?
今回すごく心に染みたのは「白鮫皮貼眼鏡入」。黒地に白い粒粒が、草間も真っ青になるくらいの数全面にぶわ~っと光ってるものだったんですが、最近観てきた「国宝」とかそういうものたちと、「美しさ」という点だけで考えたらそんなに違うものなんだろうか?と。もちろん国の宝とするにはそれ相応の色々があるんでしょうし、全然否定するような何もないんですが、あれが大事でこれがそんなでもない、みたいなことは、自分にはやっぱり理解できない。しかもここ程どれもほしくなっちゃう美術館(?博物館?)って自分にとっては他にないんですよねぇ。
実は今回静嘉堂行くの捨てて(今日まではフル装備だったんですよねぇ・・・)こっちに来たんですけれども、来てよかったなぁとしみじみ思いました。
これでまたフラットに「いいと思うかどうか」「好きか嫌いか」を鑑賞の背骨にして色々なところを回る準備ができました。
どうかトーハク並みに人が入って施設が一生安泰になりますように。