没後40年 山中信夫☆回顧展

栃木県立美術館

  • 開催期間:2022年7月16日(土)~2022年9月4日(日)
  • クリップ数:5 件
  • 感想・評価:2 件
没後40年 山中信夫☆回顧展 栃木県立美術館-1
没後40年 山中信夫☆回顧展 栃木県立美術館-2
没後40年 山中信夫☆回顧展 栃木県立美術館-3
没後40年 山中信夫☆回顧展 栃木県立美術館-4
《マチュピチュの太陽(1)》1980年
《マンハッタンの太陽(1)》1980年
《東京の太陽(69)》1980-81年
《camera obscura 2》1977年、Liliane & Michael Durand-Dessert(パリ)にて
没後40年 山中信夫☆回顧展 栃木県立美術館-1
没後40年 山中信夫☆回顧展 栃木県立美術館-1
没後40年 山中信夫☆回顧展 栃木県立美術館-1
没後40年 山中信夫☆回顧展 栃木県立美術館-1

この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

山中信夫(1948年大阪生まれ、東京出身)は、1971年に《川を写したフィルムを川に映す》という衝撃的な35mmフィルム映像作品で鮮烈なデビューを飾りながらも、1982年に滞在先のニューヨークで34歳の若さで急逝した伝説のアーティストです。

美術評論家の東野芳明、針生一郎、早見堯それぞれのコミッションによって、第11回東京国際版画ビエンナーレ(1979年)、第15回サンパウロ・ビエンナーレ(1979年)、第12回パリ・ビエンナーレ(1982年)に現地制作のサイト・スペシフィックな大作で参加するなど国際的にも高い評価を得ながらも、その活動期間は12年に満たないものでした。

しかしデビュー作を経て写真装置の原点であるピンホール(針穴)に、撮影しながら同時に映写する映像装置という革命的な解釈を施して展開された山中信夫の一連の作品群は、絵画が残した問題を解決するメディアとしての映像と写真の相乗を超え出て、自己と世界との関係を光学的厳密さにおいて対峙させる哲学的境地へと到達させたものであったと歴史化することができるでしょう。

没後40年から検証する本展では、約150点の現存する代表作のみならず、貴重なアーカイブ資料を援用しながら、コンセプチュアルな映像とまばゆいピンホール写真による光の遊戯性を再確認するとともに、戦後の視覚芸術に重要な足跡を残した現代美術のレジェンドの一貫した活動の展開を辿ります。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2022年7月16日(土)~2022年9月4日(日)
会場 栃木県立美術館 Google Map
展示室企画展示室
住所 栃木県宇都宮市桜4-2-7
時間 9:30~17:00 (最終入場時間 16:30)
休館日 月曜日 
7月19日(火)
※ただし7月18日は開館
観覧料 一般 800円(700円)
大高生 500円(400円)
中小生以下 無料
  • ※( )内は20名以上の団体
TEL028-621-3566
URLhttp://www.art.pref.tochigi.lg.jp/index.html

栃木県立美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

栃木県立美術館 栃木県立美術館

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

4.0

映写するというパフォーマティヴな作品

 デビュー作は、川面をスクリーンに見立てて川を撮影した16ミリフィルムを映写する作品。その後、ピンホールカメラの箱を自作しそれで撮った写真の作品を制作。残念ながら34歳で夭折した。
 映写するというパフォーマティヴな作品と、コンタクトプリント作品の2系統を展示。資料もあわせて、山中のほぼ全作品を網羅した展示。山中のスライド上映の再現と約2時間にわたる山本和弘学芸員の怒涛の解説も聞けた。
 山中は映像とは呼ばず映写と称していたという。ピンホール作品も映写というパフォーマンスと捉えていた証拠だ。プリント作品も拡大はせずコンタクトプリントにこだわったことも作家の作品に込めた考えの表れ。

3.0

部屋ごとピンホールカメラにしたのが衝撃的だった山中信夫の全貌

山中信夫は1948年に東京で生まれ、1982年にニューヨークで亡くなった映像系のアーティスト。享年34歳、生きていたら74歳です。

山中信夫の作品を初めて見たのが、2019年に東京国立近代美術館で開催された「窓展:窓をめぐるアートと建築の旅」でした。部屋をまるごとピンホールカメラにして壁にうつった外の風景をリスフィルムという製版用のモノクロフィルムに映したもので、3点あってタイトルは《ピンホール・ルーム 1》《ピンホール・ルーム 2》《ピンホール・ルーム 3》(いずれも1973年の作品)です。このときは写真家のホンマタカシによる山中へのオマージュ作品《Camera obscura — thirty six views of mount fuji》と一緒に展示されてました。

今回は、最初期の作品から、死の前までの作品をほぼ網羅しているとのことで、宇都宮まで行ってみました。特にピンホール・カメラの前の作品、《川を写したフィルムを川に映す》はとかはどんなものか気になっていたので。まあ《川を写した…》は予想通りただ白くなるだけしたが、パフォーマンス的には愉快でした。

展示は良かったのですが、図録がないというのがどうもつまらなかった。図録を作らないなら、写真ぐらい撮らせてほしいものです。というわけで☆3つです。

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出展作品・関連画像IMAGES

《マチュピチュの太陽(1)》1980年

《マンハッタンの太陽(1)》1980年

《東京の太陽(69)》1980-81年

《camera obscura 2》1977年、Liliane & Michael Durand-Dessert(パリ)にて

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