4.0
物語に沿っての展示というテーマが面白い
名作、巨匠などの目玉作品がメインの展示会ではなく、神話や軍記物語―『平家物語』や『太平記』―、そして『椿説弓張月』などの小説に出てくる場面や人物にフォーカスして構成されている展示会です。絵を眺めているうちに、小学生のときに読んだ物語のストーリーを思い出して、ワクワクした気持ちを思い出しました。特に国貞・国芳の絵は、自分の頭の中で想定していた映像よりも、よりダイナミックさにあふれています。浮世絵(版画(絵))だけでなく、鐔(工芸)も一緒に展示されていたのが、目先も変わってベターだと思いました。夏休み中でお子さんも多かったですが、「スゲー」と驚嘆して見ていた子もいました。
江戸時代後期~明治の作品が多いためか、版画の発色が美しいです。錦絵とはいえ、1枚の絵の中で何色使っているのか気になってしまいました。
刀剣も展示されていて、15時からは写真OKだったのですが、刀剣を撮るのは難しいです。刀身や刃文を撮るのは無理でした。心の目に撮れているとよいのですが。
静岡会場は、JR静岡駅前の静岡市美術館で、8/28までです。