3.0
少々物足りない
小さめの美術館で作品数が少なかったです。
動植綵絵がないというのはわかっていましたが、それにしても華やかな絵が少なかったので個人的には物足りませんでした。
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奇想の画家として知られる伊藤若冲は、江戸時代中頃の正徳6年(1716年)に京都・錦小路高倉にあった青物問屋「枡屋」の長男として生まれました。数え年23歳の時、父の死去に伴い家督を相続し四代目を継ぎますが、40歳を機に弟に家督を譲り、絵画制作に没頭します。
その個性的な画風は、さまざまな絵師がその腕を競い合っていた都市、京において大きな注目を集め、評判を呼びました。その後若冲は、天明8年(1788年)に大火により被災し、一時大坂に身を寄せますが、晩年は深草の黄檗寺院・石峰寺の門前に隠棲、寛政12年(1800年)に85歳で亡くなるまで絵画三昧の人生を送りました。
贅沢な材料をふんだんに使い、技を凝らして描かれた精緻かつ大胆な若冲の作品は、観る人を圧倒する「気」に満ちています。その一方で、墨の濃淡や筆勢、紙の特性を活かした水墨画には、ユーモラスな視点や生き物を慈しむ優しい眼差しが感じられます。
それまでの日本の絵画にない奇抜なモチーフ、独創的な画面構成や絵画技法を駆使して創作を行った江戸美術を代表する画家の一人として、若冲は時代や国を超えて見る人に強い印象を与え続けています。
伊藤若冲のコレクションで知られる細見美術館は、細見家三代が蒐集した日本の古美術を収蔵、公開する美術館として平成10年に開館しました。細見コレクションの初代 古香庵(1901~1979)は、若冲の作品に自身の愛した平安時代の仏画に共通する“人の眼を超え、神仏の眼に捧げて描かれた崇高さ”を見出し、世に先駆けて蒐集しています。その心は二代古香庵にも受け継がれ、より充実したコレクションとして結実しています。
中でも「動植綵絵」以前、30代の作とされる「雪中雄鶏図」や「糸瓜群虫図」は、「動植綵絵」につながる緻密な表現が既に行われていたことがわかる、貴重な存在です。また、水墨画の作品も充実しており、40代の作とされる水墨画と80代の水墨画で、濃淡や筆遣いの違いなどを見比べるのも面白いのではないでしょうか。
生誕300年を記念した本展では、細見美術館が所蔵する若冲コレクションを一堂に展示するだけでなく、若冲の墓がある石峰寺、伊藤家の菩提寺・宝蔵寺など、京都にある若冲ゆかりの寺院が所蔵する作品も展示されます。また、これまで紹介される機会の少なかった弟子の作品や、若冲の京都での様子をうかがわせる文献資料も併せて展示されます。※会期中展示替あり
会期 | 2016年6月25日(土)~2016年9月4日(日) |
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会場 | 細見美術館 Google Map |
住所 | 京都府京都市左京区岡崎最勝寺町6-3 |
時間 |
10:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
|
休館日 |
月曜日 祝日の場合、翌火曜日 |
観覧料 | 一般 1,200円(1,100円) 学生 1,000円(900円)
|
TEL | 075-752-5555 |
URL | http://www.emuseum.or.jp/index.html |
割引券 | http://www.emuseum.or.jp/exhibition/present.pdf |
3.0
小さめの美術館で作品数が少なかったです。
動植綵絵がないというのはわかっていましたが、それにしても華やかな絵が少なかったので個人的には物足りませんでした。
4.0
今回の展覧会はザ・若冲!という派手な作品が少なく、子どもはイマイチ~と言っていましたが、私はモノクロの若冲にすっかりハマりました。この後、承天閣美術館でさらに若冲の襖絵を堪能して素晴らしい1日を過ごせました。
2.0
すごく混んでいてじっくり見られない上に作品数が少なく(カラーの凝った絵は2枚のみ)常設展などもないので、あっという間に出口について驚きました。
混雑緩和のために映像ブースも中止で、遠出して来たのにちょっとガッカリです。
良いものはほとんど東京に展示されているんだろうなという感じでした。
4.0
伊藤若冲さん晩年の作品「鶏図押絵貼屛風」がお出迎えです。何度拝見しても濃墨で迷いなく一気に描かれた長い尾は躍動感に溢れ凛々しい雄鶏の姿はとても魅力的で、その雄鶏に守られ安心して寄り添う雌鶏とヒヨコらの気持ちがよくわかります。もちろん色彩豊かな「雪中雄鶏図」や有名な「動稙綵絵」に繋がる「糸瓜群虫図」も展示されてますが、海老、仔犬、鼠や瓢箪、里芋などを独創的な視点で描いた水墨画が中心の展覧会です。今回は「寒山拾得図」を拝見したくて後期に行きましたがお盆明けの平日だったこともあって混雑することもなくゆっくりと鑑賞できました。
東京で開催された「若冲展」の人気もあって同じ展覧会と思い来館される方もおられるようで、入り口の案内板には「動稙綵絵は出品しておりません」・「東京都美術館の巡回展ではありません」と断り書きがありました。確かに「動稙綵絵」はとても素晴らしい作品ですが、私は墨という黒一色の潔さに創意工夫をもって描かれた晩年の水墨画に「極み」を感じ心惹かれます。
5.0
「鶏図押絵貼屏風」には若冲が得意とし好んで描いた鶏が独創的な構図で描かれ、一瞬の動きを捉えたユニークなポーズやコミカルな表情が実に愛らしかったです。
動植物を慈しみ、小さな生き物にも等しく注がれた若冲の温かく優しい眼差しが感じられ、奇抜なモチーフやどこかユーモラスな視点は、自らが楽しんで絵を描き、見る人を驚かせ喜ばせようとした思いが伝わってきます。
筋目書きや裏彩色などの高度な技を駆使した精緻で極彩色な描写、勢いよく伸びやかな線で大胆に描かれた墨絵、白と黒の世界が織り成す拓本版画のデザインの美しさ、そのどれもが斬新で魅力的でした。
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