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中高生に是非知ってほしい!梅棹忠夫は、まさに「知の先覚者」。
会期は12月1日まで延長されています。
「知的生産の技術」はいかにして生まれたのか。
私が見学しているときに、ちょうど取材の方が担当研究員の方の説明を受けておられ、「一緒にどうぞ」と言って頂き、展示について、梅棹忠夫先生について詳しく伺うことができとてもラッキーでした。
コンピュータのない時代に、梅棹先生の整理、分類はまさにコンピュータのデータ処理そのものです。「明日の自分は他人」自分がとったメモ「はて?」何のことを書いたのかと思うことしばしばです。メモを残すときは誰が見ても分かる「文字」で「文」で書き残す。フィールドでのメモをカードにローマ字タイプで書き写し、インデックスを作成し、膨大な資料を紐づけしている。梅棹先生は「データ」の蓄積でした。60を超えて突然失明するも、それからは毎年本を口述筆記で出版する、それまでのデータの蓄積のアウトプットに費やしました。それまで蓄積された資料類の完璧な整理で全く困ることはなかったそうです。今ならPCで検索かけることを50年以上前にやってのけている。
とにかくすべて残す、例えば、手紙なら届いたものだけでなく自分が出した手紙も残っていることに驚きです。当時、フィールドワークに出れば、調査員は自分で記録を書き、絵も描く。字のみならず、絵を描くのも上手い!
驚異の 記録魔、収集魔、整理魔、分類魔 です。先々自分に関してこのような企画展示があることを予測していたように。
膨大な梅棹資料をコンピューターに取り込み整理するようになったのは梅棹先生の死後、ここ10年だそうでまだ十分ではなく、まだまだAIの活躍の余地あり、やがては「梅棹忠夫資料」としてビッグデータとなるでしょう。
「発想」と「構築」、学生さんたちに是非是非見てほしい、知ってほしい「知の先覚者」の企画展です。