3.0
なるほどなぁの「杉本表具の世界」観。
細身美の所蔵と杉本博司企画構成の第3弾。おりしもすぐ近く京都市京セラ美術館オープン記念展として「杉本博司 瑠璃の浄土」展も開催中です。(相互割引あり)これまでの細身美での杉本博司企画構成の展覧会でも強く感じた杉本の拘り、美意識。先に杉本表具によるお軸ありきなのか?それとも細身美の所蔵ありきなのか?どれにどう取り合わせる?それは拘りでもあり、楽しみでもある。お茶の世界のお道具の取り合わせにも通ずる。杉本博司は芸術家である前に、古美術商として培った肥えた目から選ばれる作品と表具にどんな「裂」を選ぶかの目を感じた。「裂帖」は、貼り方にも苦心したきれい寂び「遠州」の「裂帖」を思い出しましたわ。日美で制作過程を見て一度実物を見たいと願っていた、光琳の『紅白梅図屏風』をプラチナプリント作品にした 杉本による『月下紅白梅図』屏風、流水デザインが生きて、鈍く光るモノクロの世界でした。キャプションにはなかったが、細身美の所蔵品を置く台となった古木がとっても気になりました。ご存じの方は教えてください。